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【女子限定‼︎ ガタピシVR風 駐車トレーニング体感ゲーム】 セキララ編

作者: 紅巣亭兄芽(みつばちくらぶ)



http://20377.mitemin.net/i229248/


挿絵(By みてみん)




「うぎゃああーー! 落ちる落ちる、あんたちゃんと後ろみなさいよ!」

「そんなこと言って姉さん、あたしのふとももに触れる指先が、優しい♡」

「触ってねーだろそんなとこ! しっかり運転しろゴラア‼︎」



ーSTAGE:2ー アンデス山脈 標高3500メートル付近、特別駐車場。



双子姉妹、セキとララの2人は6輪小型バギーで駐車の練習中。


なぜ、こんなシチュエーションで?

なぜ、駐車の練習?


キッカケは何気ないランチでの会話だった。

「女性、特に若い子は車の駐車が苦手。下手じゃないけど苦手に感じている子は多い」


なら、ジャンジャン練習してみようZE!


ということでやってきたのが、ここ【アンデス山脈 特設駐車場】

すでに《STAGE:1》をクリアしたセキとララはさらなる高みへ進んでいた。

もちろん、本当に現地にいるわけではない。

いま流行りのVRで体感トレーニング中。

そういうシステムを開発した機器メーカーの知り合いの”ご好意”で

特別に練習させてもらっているのだ。

ただし、この経緯はソフト開発の”養分”にはなるのだが。



運転席で妹のララがゆっくりとバックの操作。

だが、斜面30度、地面は岩まじりで凸凹。

VRはこの地面の凹みにハマった感覚、

斜面上で重力がかかる感覚がかなり感じられ、嫌な汗をかける。

お腹のあたりに嫌な重みとプレッシャーがかかる。

しかも、駐車ラインの白線を超えた先は高さ数百メートルの崖。

STAGE:2はなかなか歯ごたえがあるシチュエーションだ。


「ちゃんと見てるかちゃんと見てるか、おい‥‥‥」

「大丈夫、姉さん。あと1メートル」


姉のセキは助手席で、ちょいボケなララのドラテクに不安を感じながら

ドギマギ後方を見つめていた。

行き過ぎれば、まっすぐ落下だ。

傾斜したバギーは路面の凸凹でグラグラしながらゆっくりとバック、バック。

だが、


「ブエノ ディアス、こんにちは。今日はいいお天気ね」


運転中の2人に農作業してた近所のおばあさんが話しかけてきた。


「ああ、hole オラ!おばあちゃん元気?」

「おおい、だからお前ハンドルから手ェ離すなよ」

「おねえちゃんたち、じゃげえも食うけ? そこの畑で獲れたばっかでよ」

「おお! おっきいジャガイモ。おばあちゃんが作ったの? ねえねえこんなおっきいの獲れるんだね。見てよ姉さん♡」

「うわあああ、だからあんた〜〜、白線、白線越える‼︎」


あ、

落ちた



タ・イ・カ・ン




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