第16話
おひさしぶりです。
バイトとか勉強とかが日常を侵略する…
はぁ。
第16話 受験者達の安堵の声(セリカとナナの筆記試験)
「それでは、筆記試験、開始してください」
バッ
生徒たちが一斉に試験問題を懸命に解き始める。
着々と解いていく者、歯ぎしりをしながら解く者、余裕の表情で解く者など、様々だ。
さて、この学園の筆記試験はどこの学園よりも難解で、最も合格点を出せるものが者が少ない。事実上の受験生殺しとも言える試験だ。
なのにこの試験は諦める者が少ない。
それは、この試験は他の試験の点数と足すことができるからである。
例年の合格者の総合平均合格点は、63点。その点数に少しでも近づけるよう、他の者よりも優位に立てるように筆記試験があるのだ。
配点は、筆記試験は100点、魔力測定は100点、試験官との試合は50点の合計点数が250点となっており、150点以上を出せた者は1人もいない。
因みにクラス分けは、試験管との試合によって決定する。
さて、こんな話をしている間に残り時間8分になった。この時間になると、もう解いている者はいない。
全体の2割の者は満足した顔をしており、1割は寝ている。残った7割は、
『燃え尽きたぜ…真白にな…』状態である。この中の大体全員は0点~13点の中に納まる、という驚異の統計がこの学園にはある。
「そこまで」
「「「「「「「はぁーーーーーーー」」」」」」」
終わった瞬間に受験生から漏れる安堵の溜息。
…いや、どんだけ筆記試験辛かったんだよ。
わいわいがやがや。
ざわざわわらわ。
受験生が1日目の入試が終了したことに喜んでいる。
…2名を除いて。
「セリカー。寂しかったよー。セリカと90分も離れるのもう嫌だよー。もう受験やめて2人で爛れた生活をしよ?」
「ナナ。爛れた生活ってどんな生活?あと、受験取り止めるなら、どうぞご自由に。僕はする気ないから」
「爛れた生活っていうのはセリカが私に色々と食べられるっていう希望に満ちた生活のことで、セリカが受験取り止めないなら、私も取り止めないし。意地でも一緒にいるし」
「そんな生活は嫌だな。そしてナナは1人でいることをいい加減覚えるべきだよ」
「そんな酷いこと言わないでよー。今の私はセリカがいなかったらあぁ、鬱だ。死のう。ってなってもおかしくないんだから。いじわるしないでよ」
「なにそれ怖い。近づかないで。半径30センチメートル以上ね」
「セリカのいじわる~。もう知らない。泣いてやる。会っても無視してやる~!」
「…うん。ありがとう。じゃ、さよなら。もう会うことが無いといいね。ナナさん」
「やーーーーー。セリカと離れるのやーーーーー!」
泣くナナとそれを笑いながら返答するセリカ。
試験一日目はなんていうか…とってもカオスでした。
てかセリカ、ナナがとっても懐いています。大丈夫ですか?
ありがとうございます。
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この即興的な駄文でも楽しんでいただけているのでしたら、本望です。