デソイ・トラバイル 7
リアルでテストも終わり、書き手も三周目に突入です。こいつらいつまで学校でゲームしてるんでしょうね。
そろそろ下校時間じゃね?
と思いましたが帰るのはしばらく先になりそうかな……
説明が多いですが堪忍して下さい
各々が休憩やアイテムの補填を終えて、集合地点である宿屋前まで戻ってきた。俺の場合はMPが切れただけなので、宿屋に泊り回復を終えたのちに武具店なんかを覗いて時間を潰していた。
「すまない。俺が最後のようだな」
「おう。盛大に謝れ」
遅れたことを詫びるエクスキューショナー山田に、マイケルが悪乗りを入れる。
「……俺に詫びろ、と?」
「そゆこと」
「エクスキューショナーたる俺がそう簡単に頭を下げれるとでも思っ「20分待ったけどな」すみませんでした。武器見て時間忘れてました。ソロの気分でした」
「分かればよろしい」
「終わった?」
マイケルとエクスキューショナー山田の寸劇が終わったのを確認して、俺はこのゲームのシステム上それなりに大事な話題を切り出す。
「ところでさ、それなりにLvも上がったわけだけど、次行く前にポイント割り振らない?」
デソイ・トラバイルは、某竜クエストのようにレベルアップで勝手に技を覚えるわけではない。もちろんジョブごとにレベルアップで覚える技も幾らかあるが、大方はレベルが上がった時に貰えるポイントを各パラメーターに割り振ってスキルアップを図るのだ。
レベルが1上がるごとにステータスポイントが2、スキルポイントが3手に入り、それで強化していくことでますます自分好みのキャラクターメイクが出来るという訳だ。
「結構悩むけどさ、時間的にも次のクエストが最後だから新技の確認とかしたくね?」
誰か一人がやり込み過ぎてレベル差が大きくなるとゲームが面白くなくなるので、出来るだけ横並びになるよう調節しようと決めている。今の場合だと、おそらく明日までにLv20まで各自上げてくること、となるだろう。
「今日でだいたい役割も分かったしさ、今の内にやっといたらスキルかぶる事とかもないと思うんだけど」
「一理ある」
「たしかに。あとちょっとで新技開拓できるところで止まってたしな」
二人の同意が得られたので、俺はステータスウィンドウを開いてポイント振りを始める。見ればマイケルとエクスキューショナー山田も同じように振り分けに頭を抱えている。
俺はステータスを、MP>INT>AGIの優先順位で上げているため、ソロ活動を行うには少々無謀なキャラが出来きつつある。二人のアシストが前提の後方支援職に徹している訳だ。
とりあえずステータスは優先順位にのっとって振り分ける。しかし本番はここからだ。スキルポントをどう振り分けるかでキャラクターの良し悪しが完全に変わってくる。
例えば俺の場合、低レベルの内は回復や支援の魔法にポイントを裂くようにしている。魔法使いと言えば後方からの高火力攻撃だが、回復手段の揃わない序盤では攻撃よりも防御に重きを置こうと考えたためである。もし俺が攻撃に重きを置いていたら、先のミノタウロス戦で回復が間に合わず負けていたかもしれない。
まあそれも、二人の職を聞いた時に『前衛いないのか。じゃああんま攻撃し過ぎて俺が狙われたら嫌だな』と思ったのが大元なのだが。
「なあヒロヤさぁ」
「なに?」
俺がスキルポイントを未だに1も振れないでいると、マイケルが声をかけてきた。
「状態異常って全部治せる?」
「序盤でなるヤツは全部イケる。まあ、ダンジョンとかの罠で“沈黙”とか“封印”喰らったらちょっとしんどいけど。その辺はアイテムで何とかする。ってかなんで?」
「あぁいや、俺も応急処置のスキル取れるんだけど、ヒロヤがカバーできるなら攻撃に入れるわ」
「うーん。俺もMPに限りがあるから出来れば自分で何とかしてほしい所もあるんだけどな」
「大丈夫さ。俺はヒロヤに背中を預けてるからな」
「かっけぇ! でも俺が間に合わなくて死んでも自己責任だからな」
「なにそれ酷い!?」
俺のせいでか再度頭を抱えるマイケルをしり目に、俺はスキルポイントの振り分けを再開する。当然、回復・支援には入れるが、攻撃のバリエーションを増やしてもいいころだろう。そう思った俺は、ファイアーボールとウィンドカッターのスキルレベルをそれぞれLv2にし、新しく出るライトニングを習得した。……べつにエクスキューショナー山田の使った雷刃剣壱の太刀に憧れたわけではない……と思いたい。
そのほか、回復魔法と各種補助魔法の能力を俺流ヒエラルキーに従って上げ、俺はポイントの配分を終えた。
「俺終わったけど、そっちはどう?」
「このエクスキューショナーが悩むはずなどないだろう。育成計画は既に立ててある」
「あー、もうちょい待って。どの属性弾にするか迷ってるから」
エクスキューショナー山田はかなり早い段階でウィンドウを閉じていたが、未だに開いているマイケルは決めきれていないらしい。
「りょーかい。じゃあ俺もう一回店覗いてくるわ。終わっても俺が戻ってきてなかったらメッセージ送ってよ。気に入ってる魔法具店がマップに表示されない露店のだし、割と入り組んだトコにあるから多分見つかんないと思う」
「なら俺は最後のクエストを見繕ってくるとするか」
「うぃ~」
マイケルの悩ましげな声を背景に、俺とエクスキューショナー山田はそれぞれ宿屋前を後にする。
武器は部活が始まる前日にかなり無理をして上物を買っているので不満は無い。だが、ミノタウロスの時のように途中でMPが切れてしまっては魔法使いなどただの足手まといなので、MPポーションを補給しようと思ったのだ。多少割高だが、今日のプレイで幾分余裕が出来たので、俺は思い切って買おうと決めた。
振り返って広場を見ると、マイケルがあーでもないこーでもないと唸っていた。
ヒロヤが新しく覚えた魔法など
・ライトニング 雷属性 ホーミング性・速度・ダメージ・射程距離に優れるが、その分消費が……。一筋の雷撃が敵を貫く
・ヒーリング パーティー全員のHPを小回復(単体用はヒール)
・キュア 麻痺・毒・火傷・凍結・気絶を回復
なお、沈黙(魔法撃てない)、封印(技出せない)、暗闇(前見えない)、睡眠(攻撃されるまで動けず、なおかつその攻撃がクリティカル扱い)を治せるのはハイキュアになってから
・フレイムタワー 炎属性 火炎の壁を生み出し、近づくとダメージ&火傷 さらに投擲攻撃も防ぐが、出してる間はずっとMPが……
・自動MP回復 読んで字の如し。ただしレベルが低いので恩恵は少ない。Lv1だと5秒で1回復
ヒロヤはLv2なので3秒に1回復
スキルポント18ももらったのに覚えたの少ねぇなって?
その分は回復・支援に回してんだよ!
魔法名考えるの面倒だったわけじゃねえんだよ!
一応ゲーム内でのパラメーター表記を解説します。かなり大雑把でゲームによっては別の字だったりしますが、大体のニュアンスが伝わればそれで良いのです!
表記 読み 意味
HP ヒットポイント 体力のこと。 ゼロになればyou dead
MP マジックポイント 魔力?のこと。ゼロになるとMP消費技使えない
STR ストレングス 筋力のこと。 物理攻撃力にどっかりと影響
DEF ディフェンス 防御力のこと。物理防御にどっかり影響。魔法防御にもやや影響
DEX デクステリティ 器用さのこと。攻撃時の命中率やクリティカル率、アイテム合成の成功率などに影響
AGI アジリティ 素早さのこと。回避率や移動速度、攻撃速度に影響
INT インテリジェンス 賢さのこと。 魔法攻撃、魔法防御に影響
LUC ラック 運のこと。 命中・クリティカル・合成・鍛冶その他諸々いろんな事に影響
他にも、WIS(ウィズダム。賢さ)とかVIT(バイタリティ。丈夫さ?体力?)にCRI(クリティカルまんま急所攻撃率)。それにATK(アタック。攻撃力)SPD(スピード。素早さ)その他ゲームにより様々がありますが、とりあえずこれでいきます。多すぎると僕が分かんない。意味が重複しそうなのは取り敢えず省きました
STRはATK
AGLはSPDと、どっちでも良かったんですが、STRとかの方がカッコいいのでそうなりました。
スキルポイント制とか話してすらないけど、こっちの方が『自由なクリエイト』かなぁと思ったのでそうしました。すんません
M2、M3、ほんと面倒な設定付けてすんません
突然『STR』とか書き出してすんません
そのために取り敢えず一覧表作ったので堪忍して下さい
M2さん
自キャラのポイント振り分けとクエストの見繕い&進行、お願いシャース!!