マジシャンズ・アカデミア 3
なんかすっごい久しぶりに書いた気がする(笑)
てかすっごい久しぶり。うん。マジで。ちょべりば。
魔法の運用効率の良さならピカ一の悪魔族アキ、全種族でも唯一浮遊が可能な翼人族ヒロヤ、そして近接戦闘なら任せろ肉体言語が母国語な「竜人族」を選択したダントこと僕は、先に合流してたヒロヤとアキにさながら宇宙人が連れて行かれる場面の如く腕を掴まれ宙ぶらりんの状態でダンジョンの入り口まで連れて行かれようとしている。
きっと今の僕に相応しいBGMはドナドナだろう。
というか普通に歩けるのに何故こいつらは僕の尊厳をズタボロにしていくのだろうか。僕だって口数少ないけど泣くときは泣く男だぞ。
まるでシュレッダーのように人を切り刻むこいつらにはシュレッダーズの渾名を授けてやろうではないか。
刻まれるのは僕の心だけど……
というかそもそもの元凶はこのゲームのキャラメイキングのせいだ!……あいつらの性格にも問題はかなりあるが。
このゲーム『マジシャンズ・アカデミア』はキャラメイキング時に様々な物を変えることが出来る。
それは髪型、髪色、目、目と言っても目の形や色といった細かいものも変えることが可能である。
しかし、このキャラメイキングで唯一変えることが許されないのが『身長』なのだ。
でっかいのがコンプレックスだったりちっちゃいことがコンプレックスなヤツでもこの世界は無情にも変えることを許しはしない。てか体格を弄る項目がそもそもなかったりする。
何故体格をいじらせてくれないのだろうか。
その答えを僕は制作者にわざわざログアウトしてまで聞いてやったのだ。
そしたら制作者はあろうことか「使い辛い」というなんともシンプルな答えを返してくれたのだ。
たった……たったそれだけで身長にコンプレックスを抱いてる人間は淘汰されたのだ……
実際には現実と違う身長にしちゃうと重心がズレて動きにくいとかなんとか。
それでも要は動き辛いだってさちくしょう。
身長を変えられないことと僕が宇宙人のように連れて行かれるのには一見関係のないことかも知れない。けれどそこには重大な関係が潜んでいる……
『僕の身長が低い』ということである。
その身長、高校生にして未だに160あるかないかの身長平均中学二年生レベルというある意味珍獣級である。
今の栄養が溢れているこの時代、昔と比べて子ども達の身長の平均は大きく更新された。
しかし、僕は!旧き時代を!忘れないィィ!
「なーにぶつくさ言ってんだダント」
「……シュレッダーの悪い方か」
「そんな物騒な物の相棒してねえよ。俺はちゃんとアキって名前があるんだ」
「……アキ・シュレッダー?」
「違いますぅー!アキだけですぅー!」
「……アキ・タケジョー?」
「シュレッダー何処いったよ……」
アキはやれやれとばかりに肩をすくめたが僕の脇から手を離そうとはしなかった。
変な所で使命感というか一度決めたらやり通す性格の持ち主だ。勉強なんか決めてもやらないくせに。
ただ僕としてもこのまま運ばれるのは癪なのでシュレッダーズのもう片方、ヒロヤに最後の悪足掻きとして舌戦を仕掛けてみようと頭の中でヒロヤがどんなことを言ってくるのかを想像しシュミレーションを繰り返す。
何度目かのシュミレーションが終わりこの苦境を脱しようと最後の戦いをヒロヤに仕掛ける。
「……ヒロ「黙って運ばれていろチビ。次その減らず口を叩いたらそのちみっこい背を更に低くして消しゴムサイズにするぞコラ」……分かった」
まさか最初から罵詈雑言なんてのは想像だにしていなかったのでこれには流石に嘘八丁手八丁の通り名で知られている僕でも思わず黙りを決め込むしかなかった。
取り付く島なんて何処にもなかった。いっそ遭難した方がもっと島を見つける可能性の方が高かったぐらいの勢いである。
これには隣にいたアキも静かになった。
「……っく」
この沈黙をもたらせた元凶ヒロヤがなにが可笑しいのか小さく吹き出した。
いや、本当何が楽しいんですかヒロヤさん。もうこれ以上シュレッダーズの本領を発揮するのは止めて下さい。削れる心がもう無くなってきていますよ。気づいて下さい。
心の内で土下座も辞さないくらいの勢いで嘆願していると不意に体を揺さぶる感覚が消えた。
己の無力さを嘆いて下を向かせていた顔を正面に向かせると、そこに一枚の扉があった。
その扉は特におどろおどろしい感じもせず、かといってとびきり豪華というわけでもない、表現が「少し大きめの普通の扉」以外見当たらないような凡百ここに極まれりといった体の扉だった。
扉の前まで僕を護送兼捕縛していた二人の手は捕まえておく意味がなくなったのか僕が少し身を捩るだけで簡単に振りほどけた。
「……俺達……これからモンスターと戦うんだよな……それも自分の体で……」
アキは最初に支給された杖を背中に背負って如何にも安物な片手剣を右手に装備しながら感慨深い表情で視線を剣に落とした。
「自分の体で、か……技術の進歩ってのは凄まじいと聞いてはいたがこうしてみると改めて実感するな」
実直な感想とは裏腹にヒロヤはアイテムウィンドウ覧に淡々と目を走らせている。
その手には後方支援のための杖が装備されていて、剣は腰に差されていた。
アイテムの確認をし終えたヒロヤはアキにハンドアクションでダンジョンへのゴーサインをだした。
そのハンドアクションをみたアキは扉に手をかけ勢い良く引っ張った。
……が開かない。
これにはどうしたことかと僕とヒロヤも首を捻った。
古来より押してもだめなら引いてみろというので今度は力一杯扉を押してみた。
アキだけじゃビクともしなかったので僕とヒロヤ含めあわせて三人の全力で押してみたが扉はうんともすんとも言わなかった。
アキが
ここはギャグ漫画みたいに横にスライドさせてみよう
といってスライドさせようとしたが扉は一ミリたりとも動かない。
これには困り果て、最終的にはぶち破ろうとあう結論にたどり着き助走ありでの体当たりを予定した。
三人同時の体当たり。
アキ、ヒロヤ、僕、の順番で横一列に並び扉を壊さんとして走り出した。
みんなクラウチングからのスタートを決め、これなら少し大きめの普通の扉も壊れるだろうと全速力で走り、三人同時に扉にぶつかろうとした直前に機会の無機質な音声が僕達の耳に届いた。
「ガクセイショウヲカザシテクダサイ。ガクセイショウヲカザシテクダサイ」
──骨折り損ってあるんだなって思いました。
久しぶりに長文を書いたせいかなんだか様々な所が鈍ってるということに気付いちゃいました。
もうこれは黒歴史になるね!俺のアカシックレコードに乗っちゃうね!
あ、それとお話進めなくてごめんね!
byM2より。
真心こめて──ふざけます。




