ドラゴナイト 5
魔物が現れたと聞いた俺達は、城に向かい詳しい概要を聞くことにした。
城の広間には夥しい数の人がいたが、俺は何かを探しているみたいにキョロキョロしている。
「なあアキ、なにをキョロキョロしている。挙動不審すぎて気持ち悪い」
「気持ち悪いってなんだよ!ただ女の子を探しているだけだ」
「それはそれで気持ち悪いんだが」
「うるさいな!少しは静かに出来ないのか、これから戦闘だと言うのに緊張感と言うものがないのか?特にアキ、お前だ」
ダントと言い争っていたらヒロヤに怒られた。
良いじゃんか女の子を探したって。罰は当たらないよ。
と、心のなかで思っていると説明が、始まるようだ。
「皆よく集まってくれた。私はこの軍のクロノと言うものだ。今この街の北西と南に魔物の大群が現れている。魔物はスカルナイト、数は3000だ。よってここにいる200人を二手に分ける。異論は無いな?」
クロノが言うように二手に別れ始める。
もちろん俺達は一緒だけど。
「なんだか面白くなってきたな。ダントもそう思うだろ」
「誰だろうと負けはしない」
「まっ、油断せずに行きましょうか」
そうして俺達は、北西の魔物の討伐に向かう。
さあ楽しくなりそうだ。
「どんな感じで攻める?」
「初戦闘だから自由で」
「分かった。さて、始めるとしようか」
俺は武器の大鎌を構えてスカルナイトの群のなかに突っ込んでいく。
そして手頃な敵を選んで右肩から斜めに切り捨てる。
「よしっ、まず一体」
「アキ、先走るんじゃねぇ! こっちの気にもなれ」
「そうだぞ、まだまだ俺達は三人で一人前なんだからさ」
と言いながらダント、ヒロヤの順で俺の後に続く。
「フンッ、テイッ、ヤァ」
大鎌を横一線に振り一体を殺す。その勢いのまま一回転し隣にいた敵に蹴りを放ちフラついたところにトドメをさす。
「アヒャヒャヒャヒャ、ヤバいテンションがハイってやつだ、どんどんかかってこいや」
ふと回りに気を配ると、ダントは双剣特有の手数の多さで敵を細切れにし、ヒロヤは槍斧で縦に割ったり連続で突き刺したりしている。
「ダント、ヒロヤ、お前らなかなかやるじゃねーか」
「いやいや、お前のその変わりようのほうが気になる」
「一体どうしたんだ?」
「これかァ? これはあれだ、武器の特性の狂化ってやつだ。」
「なんだよその呪いの装備は」
「まあ俺らは特注品だからそんな心配ないがな」
いまも話しながら俺達は着々とスカルナイトの数を減らしていく。
「そろそろ慣れてきたし別々に行ってみるか」
「賛成」
ヒロヤが言い出した提案にダントと俺は賛成の意を表し俺達は三方向に別れた。
「ふー、テンションが下がってきたし、冷静に行けるところまで行ってみるか」
そう言って俺は大鎌を構えて走り出す。
「こっちくんなー」
走り出して数分、スカルナイトの群れに囲まれている女の子をみつけた。
すると、俺の前に選択肢のウィンドウが現れる。
大丈夫か
俺には関係ない
まあ頑張れ
……いやいや、この中から選べるのって1だけだよな。
「大丈夫か」
スカルナイトを倒しながら俺は女の子に訊く。
「ええ、ありがとう。おかげで助かったわ」
「礼には及ばない。当然のことをしたまでだ」
「そうだ、名前教えてよ。改めてお礼したいし。私はリンよ」
「リンか、俺の名はアキだ」
「アキね。うん、言い名前じゃない。街に戻ったらお礼するわ。それじゃあまた」
リンは自分の持っていた剣を構えて走り出した。
「ヨッシャー、フラグ立ったー!! これで勝てる」
「だからアキ動きが気持ち悪い」
俺が狂喜乱舞している後ろからダントとヒロヤが戻ってきていた。
「おう、ダントとヒロヤか。どうした?」
「お前が叫んでいる内に戦いが終わったんだ」
「そうなの? なら戻るか」
俺達の始めての戦闘は漸く終わった。
M3です。
漸くヒロイン出せたよ。
今回の戦闘の自分たちのシーンは書きたければどうぞ。
無視して進めたければどうぞ。