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ゲーム同好会(仮)  作者: MMM
ドラゴナイト
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ドラゴナイト 4

前回、M1さんがダントの事を頭の回るやつと表現しましたが私には頭の回るやつを書くのは不可能という真理に辿り着いてしまいました。



……頭が回るとかむずすぎるでしょ……

鍛冶屋見習いのルカを助けたすぐ後、俺達は欠伸をしながら少し離れた所で見てたアキと合流し、城へ軍の登録に向かった。



「いや、それにしてもヒロヤもうフラグたてたのか!

はやいな〜……よしっ。俺も気合入れてヒロイン探すか!」



「まあ、頑張れよ(笑)」

「なんだよその持つ者の上から目線!?今に見てろよ!すぐに俺もフラグたててやるからな!」


俺が城へ先導していると後ろからワイワイと賑やかなアキとヒロヤの声が聞こえてきた。


よしっ俺も参戦しよう。



一人で先導するのに退屈した俺はアキイジリに混ざり城につくまでひたすらアキを弄り倒した。




「おっ、此処だ此処。この二階に受付室があるぞ!」ゲーム内で30分程度(一秒で一分)歩き続けて漸く白を基調に屋根が赤に塗られている中世ヨーロッパをひしひしと感じる城に到着した。

たった30秒弄り倒しただけなのに息を荒くしているアキはもう少し体力をつけた方がいいと思いました。まる。



「へぇ〜……正に城って感じだな……何処にでもある」


ヒロヤが城を見あげて言う。


「ま、城について特に特筆すべき点がないのは俺もヒロヤに同意だな。それよりも城の中での登録について少し説明した方がいいか?、それとも知ってるからいらないか?どっちだ、ヒロヤにアキ」

この二人の事だから必要ないだろうと思ったんだが念のために聞いてみた。


すると返ってきた答えはやはりと言うか当たり前と言うか、「ああ、一応取説で知ったからいい」だった。

予測は出来ていたので俺はこの流れを一言、二言であっさりと終わらせた。




そしてそのまま俺達は二階の受付嬢がいる部屋にむかった。



受付嬢とはルカの時みたく何か選択肢みたいなのも出ることはなく全員何も無く軍への登録が済んだ。

登録が済んだことで城にいる必要が無くなった俺達はまた広場へ足を向ける。



「さっきの受付嬢なんかピリピリしてたよな。なんでだ?」

歩きながら登録を済ませたアキが受付嬢の態度を疑問として投げ掛けてきた。


「ああ、あの人三十路一歩手前なのに今まで彼氏が出来なくて焦ってるらしいよ」

「……なんたってそんな人がヒロインの一人なんだ」

ヒロヤは嘆息気味にそんな言葉を吐き出した。



ヒロヤが言葉を吐き終わった瞬間、けたたましい警告音が街中を包み込んだ。


その警告音にヒロヤとアキがまさか、というように一緒に俺を見る。


その顔に俺は肯定の意味で頷く。

そもそもこのゲーム内において恋愛要素はプラスαでしかない。

他は全て戦闘で占められている。むしろ戦闘でしか占められていない。

だからこのゲームにおいて警告音というのはつまり。



――魔物が現れたのだ。





そして警告音に続いて先程のピリピリした声じゃない真剣身を帯びた受付嬢の声が街中に響く



「南東10kmに魔物の大軍を確認!軍関係者は至急、城の前に集合してください。市民の皆様は自宅で鐘がなるまで待機をお願いします。繰り返します――」



そのアナウンスを聴きNPCの市民達がざわつきながら自宅へと急いで戻っていく。


だが俺達は先程、軍の関係者になったばかりだ。自宅へと戻るわけにはいかない。


軍の関係者じゃないNPC全てが居住区へ向かっている最中、俺達は城へと歩を進めていた。


少し城へと足を動かしていると横から声をかけられた。


「あっ、あのっ!」

その声はヒロヤでも、アキでもなく、一人の少女だった。


少女は少したれ目の守ってあげたくなるような容姿をしていた。



……ストライクだっ!


「は、早く逃げましょう!魔物がた、た、たくさん攻めてきたって!」


少女は半泣きになりながら小さな体をめい一杯使い逃げるように指示してくる。

その瞬間俺達の画面上に選択肢が出現した。

ヒロヤにはルカがいるがアキは……?


俺はアキがこのキャラを気に入ったのかどうかアキの顔を伺う。


俺が意図することに気付いたのかアキは微笑みながら首を横に振った。


やった!


もしアキがこのキャラを気に入ったのなら身を引こうと思ったが攻略しないというなら是非もない!


俺達の画面上には選択肢が三つあった。


俺は軍の人間だから城へ向かう途中なんだ。


うるさい!一般市民風情は黙ってろ!


関係ない!みんな死ぬんだ!


皆を選んだ。というかそれ以外は選びたくなかった。


下にメッセージウィンドウが表れ俺達が軍にいることを告げた。


それを聞いた少女は逃げろと言うことを止め涙目になりながらもこう言ってきた。

「なら……皆さん必ず帰ってきて下さいね!必ず、この街に帰ってきて下さい!絶対ですよ!」

俺達の画面にはまたしても選択肢が現れた。


絶対とは言えないが善処する。


ああ。俺は必ず生きて帰ってあんたの所に顔を見せにいくよ。


べ、別にお前の事が好きだから帰ってくるわけじゃねえんだからな!そこんとこ勘違いするなよ!


ヒロヤがを選び俺がを選びアキがを選んだ直後ヒロヤとアキがこの少女との会話が終了した。

を選んだ俺はまだ会話が続いた。


「本当ですよ!絶対に顔を見せに来てくださいよ!」

「大丈夫だ。俺は必ずあんたの所に行くよ。約束しよう!」


俺は小指をだし少女と指切りをしようとする、が少女が手で俺の動きを制す。


「そう言えば貴方のお名前は?」

「あ、ああ。俺の名前はダントだ。あんたは?」


「ダント様ですね。わかりました!私はリリア、宿屋「クロッティ」の一人娘です!」


「リリアね、わかった。よし。約束しよう、俺は必ず生きて帰りリリアの所へ顔を見せに行くよ!」


「はい、ダント様!」


こうして無事に宿屋の娘リリアと指切りを交わし会話が終了した。



「話は終わったか?」


横で手持ち無沙汰といった感じで佇んでいたヒロヤが話しかけてきた。


「ああ、気を遣わせて悪かったな!んじゃ行くか!」

俺は少し前にいたヒロヤとアキに駆け足で追い付き再び城へと歩いた。

えー、今回はダントのヒロインを決定しました。M2です。


しかし書きながら思ったんですよね。






男の娘はありかな?って。





……以上、M2でしたー!

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