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ゲーム同好会(仮)  作者: MMM
ドラゴナイト
16/59

ドラゴナイト 3

なんか長いです。

あとヒロイン出てきます(一人)

そのヒロインはM1が貰っていきます


後書きに若干の補足あり

 今回、暖人が持って来たゲームはギャルゲーに分類されるゲームのはずだ。

 「はずだ」というのは、ヒロイン攻略なんてどうでも良くなりそうなほど戦闘に力を入れているためである。

 デソイ・トラバイルと同じシームレスでありながらワラワラ湧いてくる魔物を片端から切り伏せていくのは、デソイとはまた違った爽快感が味わえる。

 キャラメイク時、豊富にある初期装備の中から、俺はハルバードを選択した。どうもこのゲームには純粋な魔法使い職がないようだし、単純に前衛をやってみたかったと言うのもある。しかやはり魔法は便利なので……。

 熟考の末、俺は得手とはしないまでも低級の魔法なら使える槍斧使いとなった。


 ガルムなる始まりの街の中央広場に放り出された俺は、早速マルチプレイ中のアキとダントの元へと向かった。

 とはいっても、二人とも同じ場所からのスタートなので特に探す必要もない。広場を半周ほどしたところで、俺はこちらに手を振る二人を認めた。

 流石に街中で武器を携帯してはいないが、事前に聞いたところによると、アキが大鎌。ダントが双剣らしい。ダントによる身長の盛大なサバ読みについての漫才がいつものように繰り広げられる中、俺はといえば広場をぐるりと見回していた。

 直径100mは有りそうな広場の中心には、ギリシャ彫刻もかくやという程のアルカイックスマイルを浮かべた半裸の女性の彫像が瓶から水を流す噴水が鎮座している。

 四人(四体?)の向きはそれぞれ東西南北を正確に表していて、さらにそれぞれの方角の女神らしいが、俺はそんなことよりもむしろNPCの多さに俺は驚いた。

 ざっと見積もっただけでも、この広場だけで100人近くは居そうだ。ガルムの人口は3~4000人と書いてあったが、本当にそれだけの人数をプログラムしたのだろうか。

(データインストールとセーブがやたらと要領を喰う訳だ)

 これだけ精密に作れば、そりゃあその分容量も使う。だが、他ゲーム3本分ほどの容量を返上しても、このクオリティーを見る価値はあるだろう。

 先ほど言った噴水を中心として、東西南北に大通りがそれぞれの大門まで走り、それがガルムの最も大きい同線となっている。始まりの街にしてはかなりの広さだ。幸いなことに、冒険に必要そうな店舗(武具店・道具店・装飾品店・鍛冶屋・宿)は同じ区画(西通り)にあるのだが、お使いクエストなどをうけた暁には町中を走り回らなければばらない。

「ギャルゲーって触れ込みだけど、完全にただの中世RPGだよな」

 町のサイズに感嘆の意を込めて俺が言うと、アキもそれに同調してきた。

「ほんとほんと。これだけ広いとヒロイン探すのも不可能じゃね?」

「いや、細かい所までは俺も知らないが、今作のメインヒロインは、武具店の娘・雑貨屋を一人で切り盛りしている少女・装飾品店の店員・鍛冶屋の見習い・宿屋の娘らしい」

 アキの質問というか疑問に、今回はエクスキューショナーではないダントが回答を示す。

「その5人よりはイベント数が少ないけど、クエスト受けるところの受付やってる子や、俺らと同じで竜騎士目指してる女の子。それに町娘も数人ヒロインとしての見せ場があるみたいだな」

「へえ~」

 ダントの解説とアキの気の抜けた返事を聞きながら、俺は早速攻略対象を考え込んでいく。

 情報が少なすぎるのでどうとも言えないが、個人的な趣向として、鍛冶屋見習い・武具店看板娘・竜騎士志望あたりは唾を付けようかなと思う。

 その旨を二人に告げると、「またかよ」的な視線が送られてきた。

「ヒロヤっていっつもその辺だよな」

「まあ、個人の趣向には何も言わないけどさ。そんなら俺はヒロヤと被らねーようにするわ。極力な」

「そりゃどうも」

 イケメンスマイルで言葉を切ったダントに俺は苦笑を返し、俺は大きく伸びをした。

 まあどの道まずは依頼を受けれるようにギルドに登録しないといけない訳で、

「じゃあ取りあえずギルドに登録しに行くか。それやらないと多分なにも始まらないだろうから」

 俺の提案でこれまた西通りにあるギルドへと足を運ぶことになった。

「最初はどんなクエストにする?」

「そうだな……。やっぱ最初は戦闘システムとかの理解の為に軽い相手がいいと思うぜ」

 道中、アキの質問に、「俺、このゲームでは熱血になるわ!」と断言したダントがもっともな答えを返す。

「ヒロヤはどう思う?」

「ん? ……ええと」

 ひたすら町並みや住人の活気に目を奪われていた俺は、突如として掛けられた質問の意味が初め理解できなかった。しかしギリギリ耳から入ってきていた会話を脳内高速リフレインして文脈を察することに成功する。

「ダントの言うとおり、一番上にあるヤツでいいんじゃないか? デソイの時と違って事前プレイとかレベル上げとかしてないからな。3人いるとは言っても足場を固めるまでは慎重なくらいでちょうどいいだろ」

「なるほど」

 納得した様子のアキを意識の脇にやって、俺は再び町並みに目を戻す。

「ん?」

 大通りから横に入った路地の入口で、同い年くらい(ようするに16~7)の女の子が一見して不良と分かる青年3人に囲まれているのが見えた。

「なあ。あれ、イベントかな?」

 俺は前を歩く二人を呼び止め、問題の路地を指す。

「どうかな。だってまだ始めたばっかでフラグどころか会話もしてないからな」

「いや、それは違うぞ。アキ」

 アキが否定的な意見を言う中、ダントはちょびっと真剣みを帯びた声音で補足を始めた。

「このゲームは、リアルタイムにあちらこちらでイベントが発生するんだ。クエストを受けていなくてもな。どっちかって言うとお使いクエストなんかは突発的なイベントからの方が多い。だからあれも、何らかのイベントだと思うぜ」

「なるほど。ってか良く知ってるな。初めてじゃなかったのかよ」

 俺が感嘆の意を込めて質問すると、多少ばつが悪そうにダントは笑った。

「実際にプレイするのは初めてだけど、父さんがやってるのをずっと横で見てたからな。ある程度のシステムなら把握してるさ」

「それは分かったけどさ、さっさと登録しに行こうぜ。クエストクリアしてもっと良い武具欲しいじゃんか」

「まあ、絡まれてるのが野郎ならそうするんだけどね」

「麗しい令嬢となれば話は別な訳だ」

 俺のセリフに合わせてダントも同意を表す。

「えぇ~。めんどくせーよ。正規のクエストじゃないなら報酬とか少ないんだろ?」

「金では買えない価値があるってな!」

 面倒くさがるアキにプライスレス、マスターカードな言葉を投げてから俺は人ごみを縫うように走り、少女の前までたどり着いた。遅れてダントも続く。アキは高みの見物を決め込むようだ。

「やあ、景気良いね。三人で女の子1人を囲むなんてさ」

「なんだテメェ?」

「どっか行ってろよ!」

「コイツの男かぁ?」

 俺の挑発に三者三様の返事をしてくれた不良が、一時的にではあれ少女から目を離した。

 その瞬間、

「アンタたちがどっか行ってなさい!」

 いままで怯えているだけだった少女が、手に持った鞄で不良のうち一人を殴り飛ばす。

「あべしっ!」

(やたらと鈍い音がしたけど、こいつ大丈夫かな)

 これにはさすがに俺も殴られた不良へ憐憫の念を送らざるを得ない。

「上等だぜこの女ぁ! お前らもまとめてぶち殺してやらぁ!!」

 後頭部をガッツリ殴られた不良は、しかし倒れることなく一歩踏み出して盛大な啖呵を切る。

「アンタたち、誰だか知らないけど、こいつらボコボコにするの手伝ってくれるわよね?」

 鞄から、打つ部分に鉄を噛ませた木槌(そりゃ痛いわ)を取り出して、少女は俺達に確認する。

 直後、俺の前に選択肢と思しき短文が3つ出現した。


⇒・ああ、当然だ!

 ・ボコボコはちょっと……

 ・用事思い出したんで帰ります!!


 ちらりと隣のダントを見ると、彼は5cm上からイケメンな顔で頷き返してきた。

 二人同時に選択肢を選び、


「ああ、当然だ!」と俺。

「用事思い出したんで帰ります!!」とダント。


 なんでだよ!

 この選択のせいでダントが戦闘メンバーから外れたと思ったのだが、

「何言ってんのよ。アンタも手伝いなさい!」

 強制的にダントも呼び戻された。

 突然だが、町での戦闘は、特殊な場合(今の状況がまさにそれ)を除けば闘技場でしか行う事が出来ない。ここで一つ問題なのだが、闘技場では当然武器を使えるが、こういった突発的な街中での戦闘では武器を使うことが出来ないのだ。武器さえあれば不良など瞬殺する自信があるが、素手となるとその限りではない。

「ヒロヤ魔法使えるんだろ!? それでなんとかしろよな!」

 以上の事を踏まえて戦線離脱をしようとし、失敗したダントが喚きたてる。

「うるさいな。徒手空拳があるだろうが」

 それに、俺の指輪魔法にしたってまだ何も魔法をセットしていない。

「ああぁ! もう、やればいいんだろ!」

 ダントのそのセリフを合図にして、俺・ダント・木槌少女VS不良×3の野良バトルが始まった。どうも少女までが即席パーティーに入っているらしい。

 視界の右下に、街中でのバトルを表す『Battle setup ……start!!!』のログが数秒だけ表示される(ちなみに町の外、つまりフィールドではいちいちそんなものは出ない)。

 『戦い方のチュートリアルを見ますか?』と浮き出た問いに対して、俺は速攻でNOを選んだ。

「いくらなんでも取説くらい読んでるっての!」

 俺と、そしてほぼ同時にダントが動く。今までのゲーム経験で互いの動き方が何となく分かっている俺たちは、俺が低い姿勢から、そしてダントが上段から大振りの攻撃と、みごとに急増連携を仕上げる。

 余談だが、一応初期状態からも使えるスキルはいくつかある。俺の場合はスマッシュとバックステップなのだが、この内スマッシュは武器装備状態でないと使えないため、現状で使用可能なのはバックステップだけだ。恐らくダントも似たようなものだろう。

 本題に戻って、

 ダントの左ストレート(ダントは左利き)を受けるために顔の前で両手を交差させた不良Aの下腹部へと、俺は渾身の右ストレートをぶち込む。

「あおっ――お、あ、い……ふざっ、け!!」

 男として同情を禁じ得ないが、下腹部を抑えてのた打ち回る不良Aから強引に意識を剥がして、俺は少女に殴りかかろうとする不良Bの前に走り込む。ダントは先ほど少女に殴られた不良C相手に大上段からの大振りを放ちまくっている。今のところは防がれているようだが、そのうち脚にキて力が入らなくなるだろう。

 それよりも俺の方だ。最初の距離が悪く、不良Bの攻撃にギリギリ間に合いそうにない。

 ――それなら、

 俺は速度を落とさないまま体を180度捻じり、バックステップを発動させる。足元で一瞬青い光が明滅し、俺は先の全力ダッシュを超える速度で、背中から不良Bに体当たりをかました。

 勢い余って俺と不良Bは路地に倒れ込む。

 体勢を立て直すために起き上がろうとした俺の目の前を

「えい!」

 可愛らしい掛け声とともに、木槌が過ぎ去った。

 行きつく先は、当然のように不良Bの頭頂部。

 打撃面を鉄で強化した木槌は、いとも容易く不良BのHPを殺さない程度に刈り取り

「覚えて……やがれ…………」

 気絶させた。

 同じタイミングでダントも不良Bを沈め、このバトルは俺達の勝ちとなる。

 流石にレベルアップとは行かなかったが、それなりにまとまった経験値と、なによりも割と多い額のお金を獲得したことをログが告げる。

「よーし」

「ま、こんなもんだな」

 俺、ダントの順に感想を述べ、改めて少女へと視線を向ける。他の町民よりも恵まれた容姿を持つ少女がヒロインの一人であることは俺もダントも気付いているが、さてどこのキャラなのか。

 黒髪を肩口まで伸ばした少女は、俺たちの視線に気づいて頭を下げた。

「ほんとうに助かったわ。ありがとう。わたしはこの先にある鍛冶屋グリムハンマーで見習いやってるルカっていうの。二人にお礼したいんだけど……」

「いや、いいよそんなの」

 フラグ建てには成功したから。の言葉は飲み込んで、手をひらひらと振る。

「ま、俺もヒロヤについて来ただけだからな。もし礼をするってんなら、ヒロヤにしてやってくれ。あ、ちなみに俺の名前はダントな」

 俺と被らないようにすると言ってくれたダントは、さりげなく俺の名前を出して向こうへの折衷案も提出する。

(こいつなんでゲームの中じゃこんなに頭回るんだよ。普段は喋らないチビメガネのくせに)

 が、有難いことに変わりはない。指輪に回復魔法をセットしたら、しばらくは優先して回復してやってもいいだろう。

「うーん。それだとわたしの気が収まらないのよね」

 一般NPCが着ている服とは少し違うデザインの作業着っぽい服を着て、腕を組んで考え込むルカ。

「それなら、わたしが造った武器を受け取ってくれない? まだまだ見習いだけど、そこら辺の武器屋で扱ってる一番安いのよりは遥に使えるヤツを作るわ。ね?」

「まあ、そういうことなら」

「俺ら初期武器だしな」

 あんなに可愛くお願いされて断る理由がない。武器を作ってくれると言うなら尚更だ。

「それで、二人はどんな武器を使うの?」

「ハルバード」

「双剣」

 俺とダントが即座に答えると、ルカと名乗った少女は大きく頷いて見せた。

「分かったわ。じゃあ2週間くらいしたら《グリムハンマー》に来てね。親方に言って、二人にはサービスする様にもしてもらうから。きっと来てねー!」

 そう言って、ルカは木槌を鞄に戻して駆けて行った。

「武器&フラグゲット!」

「だな。貸しにするつもりはないけど、俺の時も手伝ってくれよ?」

「今回の分だけな」




 2週間後~

「ここが《グリムハンマー》か」

「構えは普通だな」

「おれも助けに行けばよかった……」

 一人うな垂れるアキをよそに、俺とダントは嬉々として《グリムハンマー》の戸を叩いた。

 重い扉を開けると、中から熱気と鉄を叩く音が溢れてくる。

「さすが鍛冶屋」

「このまえ路地で助けたダントとヒロヤだけど、ルカは居るー?」

 ダントの呼んだ声に、店の奥の方から小柄な影が走り出て来た。

「こっちこっち。昨日出来たばっかりなの!」

「俺も助けに行けばよかった……」

 嬉しそうに手招きする姿を見てアキがさらにうな垂れる。

 俺とダントはルカに手を引かれ、アキはその後ろを亡霊のように付いてきて、店の奥へと向かった。

「ルカ。そいつらが恩人の人か?」

 レジカウンターの横を通り過ぎたとき、ぬっと出て来た影の声でルカは足を止めた。

「うん。紹介するわね。黒い髪がヒロヤで、茶髪がダント。二人とも強いのよ」

 ルカの多少なりともこそばくなる紹介に、俺とダントはやや引き攣った笑顔で「親方」に挨拶をする。その理由は主に親方の外見にあった。

(おいおいおいおい! THE.鍛冶職人じゃん!)

(まさにドワーフだな)

 このゲームの人種は人間と、少数のエルフのみはずだが、親方の外見はどこからどう見ても立派なドワーフだった。

「そっちのは?」

 ドワ……じゃなかった。親方が顎でアキの方を指す。

「こいつは、俺らの友達で、アキって言います」

「なるほどな。おぬしら二人にはサービスとして、全て8割の価格で仕事を請け負うが、そっちのには残念ながら正規の料金で利用してもらうことになる」

 それだけ言って、親方はまたやたら長いカウンターの奥へと消えていった。

「ごめんね~。ぶっきらぼうな親方だけど腕は確かだから、あなたもここを利用してね?」

 アキにフォローを入れるルカであったが、その顔には早く武器を見せたいと大きく書いてある。

「じゃあ、武器を見にいこうか」

「せっかくルカが作ってくれたわけだからな」

 俺とダントは苦笑気味にルカの背を押してやる。するとたちまち元気になり、再び手を引いて店舗の裏手、金床や炉のある作業場に案内された。ちなみにアキは入れてもらえなかった。

「これよこれ。わたしが腕によりをかけて素材からこだわった一品!」

 親方には到底かなわないけどね。とのセリフを付け足して、壁際に掛けられたハルバードと双剣を指し示す。

「おお」

「これはなかなか」

 そこにはモダンで流線的なフォルムの武器が、俺たちを待っていた。

「わたしは見た目も結構拘るから親方とたまに言い合いになるのよね。そんな装飾はいらないって。でもね、やっぱり武器はカッコいいほうが良いじゃない!」

「同意だな」

「性能が良くても見た目が悪けりゃ使わないな」

 俺とダントが首肯したのを見て、ルカは満足げに頷く。

「一応ね、銘とかも決めてあるんだ。双剣がルカ’sセイバーで、ハルバードがルカ’sアッシャーなんだけど」

 どうかな? と言外に聞いてくる鍛冶見習い。

 素直に感想を言うなら、カッコいいとは思わない。しかし鍛冶師がそう決めた時点で武器の名前はそうなってしまうのだから、いまさら何を言おうと変わらない。

 ならば嘘も方便だ。

「いいんじゃないかな」

「俺もそう思うよ。気に入った」

 瞬時のうちにアイコンタクトをを終えた俺たちは、ルカの機嫌を損ねないよう否定的なコメントは避ける。

「ほんとに? よかったぁ。実をいうともっとカッコいい名前も考えてたんだけど、私の名前を宣伝してほしいなぁと思ってこっちにしたの!」

 なんとも商人魂の逞しい鍛冶師である。これ以上聞かないほうが良い暴露話が飛び出ないうちに、俺とダントは高速で礼を言って鍛冶屋から出た。

「そういえばこれってどのくらいの性能なんだろ」

「つーかアキはどこに行ったんだよ。店の中にも居なかったけど」

 そう言って周囲を見回すダント。本音では武器を見たくてたまらないだろうに律儀な奴だ。すると俺の視界にアキが映り込んだ。

「全財産はたいてこの町で買える最強の鎌を買ってきてやったぜ」

 近づいてきたアキは自慢げに武器ステータス画面を見せつける。

「いくら鍛冶屋で作った武器が店売りより強いって言っても、見習い程度じゃコレには敵わないだろ!」

「分からん。まだ見てないし」

「いま出すわ」

 アキに倣って俺達もステータス画面からルカ’sシリーズを取り出す。

「えーっと…………」

 俺はルカ’sアッシャーと、アキの買ってきたシリングサイスを見比べる。

「全性能に置いて俺らのヤツの方が2倍は高いな」

「あのとき助けに行けばよかったぁ!!!」

 アキの全力の叫びを聞きながら、俺はルカ’sアッシャーに装備を切り替えた。



補足:魔法の扱いについて


魔法は、触媒となるアイテムに応じてセットできる数が違う。

たとえば、ヒロヤのような指輪だと、どれだけ高性能でも2コ

杖なら5コ 魔道書なら15コといった感じ

なお、キャラクターにMPは存在せず、それぞれの触媒にMPが設定されている

だから、右手の指輪のMP使い切っても左手のはまだ残ってるぜー!

みたいな事もしばしば

魔法は、魔法屋で買って手に入れることが出来る。

魔法のセット・付け替えは魔法屋やその手の施設。あるいはダンジョンに時々あるでっかい魔石のところで行うことが出来る


なおスキルはLvアップとスキルポントで覚える。

ほとんどのスキルに発動の際のペナルティーはないが、一部最上級・上級スキルはHPを消費して発動する



ってな設定をこれ書いてる最中に思いついたんですが、適用してもいいですか?


M2さん

この続きはヒロヤ君たちがギルドに向かう途中、

ルカを助け終わったポイントから書いて下さい

あと、武器を受け取るまで少なくともヒロヤは武器の買い替えは行わず、防具を固めていく感じでお願いします

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