デソイ・トラバイル 11
二桁突入おめでとー!
正直二桁行く前に終わると思ってたんだけど案外続くもんだね!
ヒロヤの魔法を合図で俺達は一斉に走り出す
だが走り出したといってもマイケルはヒロヤの少し前にでるだけなのでファクルドラゴンに近距離まで近づくのは実質俺だけだ。
防御が薄いのは俺もなんだがな……
そうこうしている内にファクルドラゴンを俺の攻撃範囲にとらえた
だが俺の得物は小刀みたいな長さの剣だ。それがここまで接近してるにも関わらずファクルドラゴンはまだ攻撃してこない。
してると言えば咆哮なぐらいだがそれもまだ放っておいても問題ないぐらいのものだ……なら
「先制攻撃は頂く!」
俺は一撃離脱を得意とするスピード系のピアッシング・フラッシュをすれ違い様にファクルドラゴンの胴体に叩き込みそしてそのままファクルドラゴンの後ろに滑り込んだ。
ファクルドラゴンは未だに攻撃する気配はなくまだ吼えていた
……これならもう一撃いけるか
そう思い再びピアッシング・フラッシュをファクルドラゴンのがら空きの背中に叩き込もうと構えた瞬間、ファクルドラゴンの持つ尻尾が俺目掛けて凪ぎ払われた
「……っ!」
俺はファクルドラゴンに叩き込むはずだったピアッシング・フラッシュを後方に向けて使用し、その尻尾をなんとか紙一重で避けた
後一瞬でも遅かったらダメージを食らっていただろう。それも、防御力が低い事もあいまって軽視できるレベルじゃないくらいのダメージを。
それを思うと俺の背中に冷たい汗が流れる
「そういえば……貴様は尻尾をも使えるんだな……俺としたことが失念していたぞ」
油断は大敵とはよくいったものだ。
今ので戒めた。もう油断はしないぞ蜥蜴擬きが……
件のファクルドラゴンは尻尾の回転を利用し、そのまま後方、つまり俺の方に体を向け突進を仕掛けようとする。
「油断といえば貴様、貴様の方こそ油断しているんじゃないのか?」
俺がこの言葉を言い終わるか終わらないかのタイミングで二発の発砲音が轟いた。だがファクルドラゴンを止めるまでにはいたらない。
「何故貴様は俺ばかりを見ている?後ろのは仲間だとでも思ったか?そう思っていたんなら諦めろ。彼等は貴様を狩るものだ」
またしても数発の発砲音が響き今度はファクルドラゴンの動きを強制的に止めさせた。
原因は一定量のダメージによる怯み。
しかし怯ませたのは俺ではなく発砲音の使い手マイケルだ。
そのマイケルは感情がまるで見えない瞳で敵を見据え銃を構えている
ファクルドラゴンは怯まされて標的を俺からマイケルに変えたらしくマイケルに向かって肉薄していく
M3よ……貴殿に見せ場を作った。
無情なる射手の名を存分に轟かせると良い……
以上、M2でしたー!