表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

メール

作者: ゆいか



 ケータイのバイブの音とともに

 君色のライトが私の期待をふくらます。

 たいしたメールしないけど、

 素っ気ないメールってわかってるけど、

 君からメールが帰ってきた。

 それだけで繋がってる幸せを感じる。

 こんなこと君に言っても

 「おおげさだよ。」

 なんて冷静に返されちゃうよね?


 『おはよう』

 『おはよう。』


 『今日も寒いね!』

 『そうかな。』


 『今、英語の授業中なの』

 『ふ~ん』


 『お弁当食べてるよ』

 『俺も。』


 『先生に怒られちゃった』

 『そっか』


 『帰りのバスにのったよ』

 『よかったね』


 『今日の夜ごはんカレーだったよ』

 『へぇ~。』


 『お風呂入ってた!』

 『俺も行ってくる。』


 『ねぇ?』

 『何?』

 『やっぱ何でもない。』

 『そっか。』

 『おやすみ。また明日』


 返事が返って来ないと、不安になる。

 私がおやすみって言ったのに、

 私がまた明日っていったのに、

 君が離れていってしまうような感じがして。

 高校も頭の良さも身長も顔も、

 君には不つりあいな私だから、

 君が何考えてるのか、何を見てるのか。

 私には何もわかんない。

 それがたまらなく不安。

 でもその不安を君はちゃんと裏切ってくれる。


 もう一度君色のライトが光った。


 『土曜日空けといて。おやすみ』









評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ