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僕とワコ  作者: 小池竜太
1/1

ワコとの出会い。

ジュブナイルの試しです。よかったら読んでやってください。

僕はどうしてあの時・・・・・・あの時言いたいことが言えなかった?


 どうしてあの時、言えなかったのだろう。言えたら、こうはならなかった・・・・・


 僕は言えなかった。そうしてワコは消えてしまった・・・・・・




 2025年・・・・・僕は13歳。ワコは11歳だった・・・・・・



 僕はワコと仲がいい。とても仲良しだ。知り合ったのは、ずいぶん前。僕とワコが小学生の時だ。最初、僕はワコが気に入らなかった。ワコっていう名前は僕のつけた名前。ワコは和子かずこと言って、その言い方が気に入らないので、ワコ。


 ワコは僕のことを、弱虫と呼んでいた。




 ある時、僕はワコと公園で遊んでいた。その時、逆上がりをやろうとしない僕をワコは、『弱虫』と言った。怒った僕はワコをパンチしよとした。ワコはさっと躱し、けりを喰らわせた。



 僕はうっとよろめく。そこにワコのパンチが来た。僕はかわせず、悔しい思いをした。




 ワコと僕の喧嘩はいっぱいある。僕がピーナッツを真上に投げて、食べるのが得意だった。ワコはこれができなかった。や ̄いできない。と言ったらパンチが来た。僕はどうもワコの攻撃に弱い。」後年」僕は何か、護身術を」、と思うのも、ワコの影響があるのかもしれない。




 ある時はワコがブランコに乗って、落ちた。それを、笑ったらワコは泣いてしまった。そのあと、ワコと喧嘩になった。ワコの両親は僕に怒ってしまった。



 中学の時は、僕はワコに自慢した。僕はもう小学生じゃない。中学生だ。ワコは子供だ。僕は大人。そういうと、ワコは我慢したような顔をして、『だったらちゃんと、学校で我慢できるよね?おねしょに気を付けてね』と言った。僕はおねしょが止まらなかったので、かんかんに怒った。怒ってワコを無視し続けた。





 ワコと僕・・・・・・・僕はワコが大好きだ。けれど、世の中は複雑なもので、愛し合う二人でも、離れ離れになってしまうときがくる。



 別れはつらい。別れて・・・・また出会う。それはわかっている。けれど、辛い・・・・・




 ある時、ワコが鹿児島に移ってしまうことが決まった。僕はショックだった。ワコが消える。消えてしまって、離れ離れになってしまう。


 なんとかそれを避けたい。ワコと離れ離れ・・・・それは耐えられない。



『どうしたものだろう?どうしたらワコはいなくならないのだろう?』



 僕は悩んだ。そうしてその日がやってきた。学校を僕は休んでいた。そうしてワコの転校の知らせのあと、電車に乗るワコに別れを告げなければならない。それは辛かった。




 電車が六時頃に出る。そのことが親から教えられた。

『最後に別れを告げなさい』

 そう親に言われた。



ワコ。僕の友達。ワコはいなくなってしまう。そうしたら、どうやって笑えばいいのだろう?どうやって話したらいいのだろう?




 時間が迫ってきた。僕は行きたくなかった。けれど、行かなくては後悔する。そう思った。





 空はまだ青さが残っていた。雲はちぎれちぎれに残っていた。電車は最寄り駅から出る。たくさんの人が居た。プラットフォーム。ワコ・・・・・





 プラットフォームでワコに会った。


「お別れだね」

 そうワコは言う。

「・・・・・・」 

 僕は何も言えない。言いたい言葉はたくさんある気がするが、出てこない。


「ピーナッツ・・・・」

「うん?」

「ピーナッツ投げ・・・・あれは真上にピーナッツを投げれば食べれるよ。僕は何度も練習したんだ。」

「そっかあ」

「うん。またね」

(ワコ。好きだ。残ってほしい)


 けれど台詞は言えないまま・・・-電車は出た。

 窓ガラス越しに、横向きのワコを見る。



 この日を境に僕とワコは別れた・・・・・





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