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ブックメーカー ~異世界では好きに生きてみたい~  作者: 北村 純
初めての異世界生活
18/92

準備

 翌日に皆の分の朝食を探しているとシェリルが声をかけてきた。


「なあジュン。貴様はステータスプレートを見られるようにしてもいいか?」


「そんなことできるのか?」


「まあな。見てみろ」


 シェリルの目の前にステータスプレートが浮かんでいる。シェリルはそれを俺に手渡した。


「な、できるだろう」


「…」


 返事をしなかったのは見える事に驚いたからではない。そこに書かれている内容が異常だったからだ。


 名前:シェリル

 年齢:二十歳

 種族:人族

 状態:呪い

 武術適性:体術 大鎌術 鉄扇術

 魔法適性:火魔法 水魔法 風魔法 土魔法 雷魔法 氷魔法 闇魔法 光魔法 毒魔法(呪いによりすべての魔法に制限あり)

 その他:鑑定(呪いにより封印中) アイテムボックス(呪いにより封印中) 探知

 従魔:なし


 魔法の数が半端ない。これ呪いが解けたらどれだけなんだよ。


「なあ。俺の事を色々言っていたけど、シェリルも規格外じゃないか」


「私は魔法の種類が多いだけだ。鑑定やアイテムボックスの能力者も一定数はいるのだぞ。貴様の能力は唯一無二だ。まあ隠れ家に近い能力はあるがな」


 そう言われると何も言い返せないな。それよりどうやって見えるようにしたのか聞いておくか。


「とりあえずどうやれば見えるようになるんだ?」


「念じるだけだ。見る人を指定しないと誰でも見えるようになるから、見てもいい人を頭に思い浮かべろ」


 言われた通りにシェリル・ベル・コタロウを思い浮かべて閲覧の許可を出してみる。


「どうだ見えるか」


「うむ、見えるぞ。それで通販を使ってみてくれないか?」


 俺が通販を使うと三人がのぞき込むように見てくる。


「これなら私達も選びやすいな。私はこのモーニングセットとやらで頼む」


「キュキュ」


「たぬ」


 ベルはステーキを大盛りをコタロウはミックスフライ定食を希望した。ベルもコタロウも朝からよく食べられるな。俺は何にするかな。焼き魚定食はホッケか。肉厚で美味そうだな。俺は焼き魚定食にしよう。


「「いただきます」」


「キュ」


「たぬ」


 それぞれが選んだ朝食を食べ始める。食べ終わったら買い物に行かないとな。回復薬と念のために予備の武器と防具も見に行くかな。


 食べ終わるとガチャを回す。これも興味があるみたいで三人で覗き込んでいる。

 今日のアイテムは何の効果もないただのハチマキだった。


「こんな感じなのだな」


「良い物が手に入るときにはこのカプセルが十個くらい出るんだけどな。それ以外だとこんな感じの物しか出ないぞ。木の棒なんて事もあったな」


「まあ、タダで手に入るならいいだろう。貴様の持っているアイテムはダンジョンでも滅多に手に入らない物ばかりだからな。ポンポン出てくる方が困るぞ」


「それもそうだな。ところで保存食やテントを確認するか」


「ああ頼む」


 テントは俺の買っていたワンタッチ式の物をもう一つ購入した。それから毛布や寝袋も購入する。シェリルの収納袋はかなり大きいようでまだまだ入るらしい。

 

「保存食は色々あるけどどれにする?」


 缶詰・乾パン・ゼリーを紹介する。色んな種類があった目移りしてしまう。せっかくなので食べたことが無い高級な缶詰めなども購入してみた。後は野菜ジュースとカレー粉も購入する。


 テーブルに並べて見せると俺自身も興味が出てくる。色んな缶詰がある事は知っていたが、鯖・鰯・フルーツ缶くらいしか食べた事が無い。牛肉やカニなどを見ると腹が減ってくる。


「せっかくだから試食してみないか?」


「そうだな。私も食べてみたい」


「キュキュー」


「たぬー」


 皆も興味があるようだったのでカニ・角煮・牛肉・シチュー・牛丼・フルーツを開封した。

 皆で分け合って全種類を味見してみる。


 食べてみるとご飯に合うような味付けなので白飯が欲しくなる。


「これが保存食か。売れば儲けられるぞ。冒険者は絶対に買うだろうな。安く売れるなら一般市民もこぞって買いにくるぞ」


 シェリルは目を輝かせながら保存食を食べ進める。


「そんなにか」


「これらを食ってみろ」


 シェリルが収納袋から保存食を取り出した。黒パン・乾パン・豆類・干し肉・塩漬けの魚・ドライフルーツだ。さっそく手を伸ばしていただいてみる。


「う~ん」


 食べられない訳ではないが不味い。塩辛かったり硬かったりする。ドライフルーツも品種が違うからか知っている味ではない。確かにこれなら缶詰を売るだけで生計はたてられるな。安い缶詰めでも十分に売れるぞ。


「言った意味が分かるだろ。この味が食べられるならかなりありがたいぞ」


「確かにな。まあ商売をするつもりは無いけどな」


 とりあえず缶詰なども収納袋に詰める。


「後は月光水を詰めに行くか」


 皆で月光樹の場所へと向かう。

 月光樹に着くと大量の瓶を出して一本ずつ水を入れていく。


「キュキュキュ」


「たぬ、たぬ」


 ベル達も手伝ってくれている。ただ二匹は水の中に入って遊びながらだが。


「ベル、コタロウ。楽しいだろうが明日からはダンジョンに行かなきゃいけないんだ。風邪ひくと大変だからこっちで一緒にやるぞ」


 声をかけるとすぐに水から出てくれる。そして俺達の隣で一緒に作業する。俺やシェリルの肩や頭の上を行ったり来たりするが、一応は手伝ってくれている。


「これだけあれば十分だろ」


 おおよそ二百本程に詰め込んだ所で終了する。ついでに月の雫も取れたので収納しておいた。

 

「思ったより早く終わったな」


「そうだな。それなら外に武器や防具を見に行くか」


「了解。ついでにガンツさんの店で昼を食べようぜ。満腹丼が美味いんだよな」


 着替えをしてから外へと向かう。依頼が終わって時間が経っていないので、やっているかは分からないがまずは三人組の露店を目指す。


「営業していればいいけどな」


「戻ってきたばかりだからな。休んでいても仕方がないな」


 話をしながら歩いて行く。

 露天の場所が近づいてくると知っている顔が見えてきた。どうやら三人共店を開いているようだ。


「こんにちは」


「おうジュンか、話は聞いたぜ。派手にやったみたいだな。お前も色々やるもんだな」


 クロスさんがバシバシと背中を叩いてくる。


「はは。俺は平和主義者なんですけどね。ところで商品を見せてもらってもいいですか?」


「おう。新商品もあるから見て行ってくれ」


 クロスさんの店だけでなく、バーンさんやパッチさんの店ものぞいてみる。二人もクロスさんと同じ反応で笑いながら俺の背中を叩いてきた。悪気が無いのは分かるんだが結構痛いんだよな。多分俺の背中は赤くなっているだろうな。


「キュキュ♪」


「たぬ♪」


 ベルとコタロウも一緒に三人の店を回って構ってもらっていた。本当に三人共顔は怖いけど人柄は良いんだよな。


「何か良さそうな物はあったか?」


 眺めているとシェリルが声をかけてきた。


「とりあえず刺激玉と爆音玉は買い足しておいた。本当は予備の武器も欲しかったけどな。棒は人気が無いんだろうな」


「私も鉄扇があれば欲しかったがな。貴様と同じく取り扱っている店が少ないから大変なんだ。大鎌も少ないしな。だから買ったの結界石だけだな」


「それなら他の店も見に行くか?」


 話をしているとクロスさん達が近寄ってきた。


「多分小さい店だと置いてないぞ。売れる武器が中心だからな。鎮魂は他の素材に使おうとたまたま持っていただけだしな。行くなら大手の方が確実だろう」


「それなら諦めるか。この街の大手は見掛けだおしが多いからな。今持っている武器の方が信頼できる」


 シェリルは少しガッカリしたように肩を落とした。多分大手というと"光の剣"と初めて出会った店だよな。俺もあそこは行きたくないな。


「ところでお前達はしばらく身を隠すのか?それなら気をつけろよ。さっきから見張っている奴らがいるぜ」


 バーンさんが指さす方向にはガラの悪そうな男達がたむろっていた。


「まあ落ち着くまでは街を少し離れますね。あれくらいなら何とかしますよ」


「ならしばらくは来られないな。次に来るときには改良した刺激玉を作っておくからな。お前好きだろう」


「期待してますね」


 俺達は三人組の店を後にしてガンツさんのお店に向かう。

 何を食べるかな?満腹丼もいいが他のメニューも食べたい。しばらく食べられないから味わって食べないとな。


「おい、お前ら顔を貸しな」


 店に向かって歩いていると先ほど見た男達が囲んできた。全員ニタニタと気持ち悪い笑みを浮かべている。


「へへ、お前らには恨みはないけど、俺達の小遣い稼ぎに協力してほしいんだよ」


「なあこの女は長く可愛がろうぜ。こんな上玉久しぶりだよ」


 そう言ってシェリルの肩に手を回そうとしたので払いのける。


「痛ってぇな。テメェ殺すぞ」


「顔を貸してほしいんだろ。ほらよ」


 詰め寄ってくる男に文字通りに顔を貸してやった。俺の生首を手に持った男は固まっている。他の男達もその光景を見て動くこともなく、ただただ見つめ続けている。


「…は?」


「ああ、全員分必要か。悪い悪い、今用意するから」


 俺が言い終わると同時に、シェリルもベル達も一斉に首が落ちて男達の足元に転がり男を見つめる。


「これでいいだろ。ところで俺達に何の用だ。仲間になりたいのかい?あはははは」


「「「うわー!!!」」」


 男達は蜘蛛の子を散らすように逃げていく。

 逃げ去った後には普段通りの俺達がいるだけだった。


「で、どんな幻覚を見せたんだ」


「言われたとおりに顔を貸してあげたんだよ。首から上をまるごとな」


「悪趣味だな」


 先程の光景はもちろん幻魔法だ。本当は幻の俺達を作ってその間に逃げようと思ったが、悪戯心が出てしまった。だが、男達の様子を見ると中々のクオリティーで作れたみたいだな。


「しかしそれだけだとまた来るんじゃないか?」


「飯を食べる時間はあると思うぞ。とりあえず、俺の笑い声が半日は聴こえるだろうからな」


「結構酷いな」


「アイツらはもっと酷いことを平気でしようとしているんだ。これくらいはやらないとな」


 追っ手を撒いたので、そのままガンツさんの店に向かう。こちらも営業しており安心した。


「こんにちは」


「いらっしゃい」


 出迎えたガンツさんは自然な笑顔だった。満面の笑みではないが、笑っているのがしっかり分かる。あの不気味な笑顔がよくここまで変わったものだ。


「ジュンに…確かシェリルだったよな。それにベルとコタロウもよく来たな。ゆっくりしていってくれ」


 俺達は席に案内されメニューを選ぶ。


「一番人気は満腹丼か。私はこれにしよう」


「俺はどれにするかな。…肉たっぷりのシチューセットにするか。ベルとコタロウは何にする?」


「キュ」


「たぬ」


 ベルはサイコロステーキ、コタロウは特製ハンバーグを選択した。


 注文して数分待っていると次々に料理がテーブルに運ばれる。


「「いただきます」」


「キュ」


「たぬ」


 シチューを口に運ぶ。ゴロゴロと大きい肉が入っているが食べると柔らかい。味付けは濃い目だが俺は好きな味だから気にならない。


「人気なのが分かるな。量も多くて味も良い。少なくとも冒険者の口に合うだろうな」


 シェリルの口にも合うらしくどんどん食べていく。そんな中ベルがじっと俺を見てくる。


「キュ」


 サイコロステーキを一つ持ち上げ俺の皿に置いた。そしてしきりに俺のシチューを指さす。すると、コタロウも同じようにハンバーグを少し俺の皿に置いた。


「交換か?」


「キュ」


「たぬ」


 正解だったようだ。ベルもコタロウも他の料理も食べたくなったみたいだ。他の人が美味しそうに食べていると自分も食べたくなるもんな。


「ふむ。どうせなら全員で交換しないか?私も他の料理に興味がある」


 俺も他の料理も食べたかったので皆で分け合うことにした。料理はどれも美味しかったが、俺はやっぱり満腹丼のステーキが一番好きかもしれない。


 しばらくすると料理を食べ尽くして全員満足そうにしている。

 そこにガンツさんが水のお代わりを持ってきてくれた。


「いい食べっぷりだったな。ところで昨日の話は聞いたが今後どうするんだ?別の街にでも行くのか」


「しばらくは街を離れるけどまた帰ってくるつもりだよ」


「そうか、まあお前なら大丈夫だろ。戻ってきたら俺のおごりで料理を食わしてやるからな」


「期待しているよガンツさん。それじゃあまた。ごちそうさま」


 料金を支払い店を出る。周囲を警戒するが見張っている気配は感じられなかった。

 まあ、またさっきみたいな事になったら幻魔法の練習に使うだけだ。


「料理も食べたしそろそろ帰るか?今なら見張りもいないようだしな」


「ならダンジョン近くまで移動しよう。その方が明日すぐに動けるからな」


 俺達はそのまま街を出る。しばらくお別れだと思うと少し寂しさを感じるが、ダンジョンに向かうと思うとワクワク感も出てくる。


「どれくらい離れているんだ?」


「大した距離ではない。ところで貴様はダンジョンについて知っていることはあるか?」


「まだ行くつもりじゃなかったからほとんど知らないな」


「それなら説明するからちゃんと聞いていろよ」


 ダンジョンに着くまでの間、シェリルから説明を受けることになった。

 

「ダンジョンでは魔物を倒しても死体が残らない。その代わりアイテムを落としていくんだ。主に魔石・肉・素材の一部だな」


「それだと地上で倒した方が稼げそうだな」


 俺がそう言うとシェリルは呆れたような顔をした。

 何か変な事を言っただろうか?


「貴様の戦い方が特殊なだけだ。そもそも状態良く倒す方が難しい。ダンジョンならどんな倒し方をしてもキレイな状態で手に入るのだ。地上で火や雷魔法を使ったら素材などほとんど手に入らない事があるんだぞ」


 俺は窒息で倒していたからな。考えてみれば普通は毛皮に傷がついたり、牙や爪が折れるのが当たり前だよな。


「後は普通は手に入らないアイテムを落とすことがある。例えばゴブリンを倒したら貴様の持っているような短剣が手に入る事もある。それから宝箱もあるぞ」


「それならダンジョンに人があふれそうだな」


「まあ勿論デメリットもある。一度ダンジョンに入ると簡単には出られない。一定の階層にある魔法陣で戻るか歩いて一階まで戻るかだな。浅い階層なら問題は少ないが、下層に行けば行くほど魔物も強くダンジョンが複雑になってくる。事前に念入りの準備が必要になるな」


「結構大変だな」


「ダンジョンは稼げるが死ぬ確率も高いからな。油断はするなよ」


「了解」


「それから十階事に試練の部屋と呼ばれる部屋がある。この部屋には階層にそぐわない強力な魔物が控えている。この魔物を倒さないと魔法陣にはたどり着けないようになっている。他にも宝部屋やモンスターハウスなど様々な部屋や場所があるぞ」


「魔法陣は一方通行なのか?」


「いや、入り口にも魔法陣がある。その魔法陣を使えば、魔力を流して登録した魔法陣がある階層なら行くことができる。まあ、私も行ったことのないダンジョンだから私達は地道に行くしかないがな」


 残念。ショートカットはできないのか。頑張れって事か。


「見えてきたな。あれがダンジョンの入口だ」


 見えてきたのは洞窟だった。どうやらあの中がダンジョンになっているらしい。

 目的地も確認できたので俺達は隠れ家に戻り、各々くつろぐことにした。


 そんな中で俺はベッドに腰を下ろして武具箱を取り出した。

 自分用に使うかシェリルに使うか悩んでしまう。こうなりゃ直接聞くか。


「なあシェリル。探さなかったけど鉄扇は必要だったのか?」


「まあな。ダンジョンは狭い場所もある。大鎌だと戦い難いのだ。体術があるとはいえ、武器の方が効率がいいからな」


 それならやっぱり鉄扇にするか。俺には鎮魂があるし、嵐舞ももうすぐ修復完了しそうだしな。


 俺は鉄扇を選択して武具箱の蓋を開ける。中からは桜が描かれた黒い鉄扇が出てきた。能力を確認するために、一度収納する。


 名前:宵桜(鉄扇)

 身体能力・魔力を上昇させる。魔力を溜め込む性質があり、空気中に漂う魔力を溜めて使用者の魔力を回復させる。


 またヤバい武器が出てきたな。でもこれならシェリルも満足するだろう。何か言われそうな気もするが、出ちまった物は仕方ないしな。


「シェリル、プレゼントだ」


「何だ、指輪でもくれるのか?せっかちな奴だな」


「それはまた今度な」


 そう言って俺は鉄扇をシェリルに手渡した。


「これは」


 鉄扇を手に取るとマジマジと見つめている。


「名前は宵桜。身体能力と魔力向上の効果がある。それと空気中の魔力を溜めて使用者の魔力を回復できるようだぞ」


「…貴様は一体いくつの特殊効果付きの装備を持っているんだ。もはや何も言えんぞ。それとも鍛冶スキルでも持っているのか?」


「そんなスキルは持っていないな。えーと、見せてないのは“雷槍”“グレートアックス”“ミラーシールド”だな。効果はいいけど使い道は今の所ないんだよな」


「とりあえず礼を言わせてもらうぞ。しかし、私の装備は充実したが貴様は大丈夫なのか?予備の武器を探していただろう」


「短剣は結構あるしな。棒もまだこれがある」


 俺は魔力を込めた鎮魂を出して見せる。


「ほう。淡い光がキレイだな。しかし貴様には返す恩が増えていくな。何かお返しをしないとな」


「期待して待っているからな」


「ふふ、極上の礼をしてやろう」


 妖艶な笑みを受けべるシェリルに思わず目をそらしてしまった。


「何を期待しているんだ貴様は?」


 そのままシェリルはからかって近づいてくる。


「キュキュ」


「たぬ」


 遊んでいると思ったのかベル達も駆け寄ってくる。そのまま俺達は簡単に遊び楽しい時間を過ごした。


―翌日


 俺達はダンジョンの入口前にいる。


「体調は大丈夫か皆?」


「当たり前だ」


「キュ♪」


「たぬたぬ」


 俺の問いかけに皆問題ないと余裕の表情を見せている。


「それじゃあ進むか。シェリルの要件が終わるころには、“光の剣”との諍いも落ち着いているだろ」


「そうだな。そしたらガンツとやらの店でお祝いでもするか」


「それはいいな」


 この先にどんな事が待っているかは分からないが、俺達はダンジョンに進んでいく。

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