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魔法少女。

 この公園、本当の名前はなんなのかはよく知らないけどあたしは勝手に猫公園って呼んでる。

 ここにくれば結構な確率で猫に出会えるからそう呼んでるわけだけど、今いる黒の子だけじゃなくってもっと色々な猫がここに集まってくるのだ。

 ベンチに座りまったりと猫達を眺めて。

 ああ。幸せ。


 こんなまったりとした休息日はこうして猫を眺めて過ごすに限る。もちろんおうちのミケコも可愛いけど普段はあの子だけに愛情を注いでいるわけだけどそれでもたまにはこうして他の猫の子眺めにきたいって思うのね。不思議だけど。

 まあ猫はどれだけいてもかわいい。うん。


 木々の隙間からさす木漏れ日に、幻想的な雰囲気も相まってちょっとうとうと、っとしてきて。

 さあそろそろ帰ろうかな。今朝はチーズトーストでも作ろうかな。そんな風に朝食のメニューを考えつつ立ち上がる。

 猫達ももう木陰の隙間に戻って行った。ふふ。あの子達元気で育ってくれるといいなぁ。そんな事を想って。


 ふっと公園の真ん中あたりを見たその時だった。



 そこにあったのは黒い靄。

 砂場の真ん中にもやもやっとした黒いものが見えたのだ。




 一瞬、あたしの目がおかしくなったのかとも思った。

 あの靄には見覚えがある。ううん、この間あたしの心の中に出てきた靄、あれと同じ?

 もしかしてあたしの目に見えているだけなの?



 でも。

 違う!



 漆黒の気配。靄の中から靄そのままのような三角錐の塊が浮き出て、3本の昆虫のような足を生やし立ち上がった!




 茫然として立ち尽くす。

 その靄の怪物がだんだんと大きくなり視界を埋め尽くした所で。


「ばか! 突っ立ってないで逃げなさい!」


 と、あたしとその怪物の間に割って入った人。


 ピンクなフリフリの衣装を着て背中には真っ白な天使の羽が生えている。

 白銀のサークレットをつけた少女がこちらに振り返って言った。


「もう。ルリアったらぼおっとしない! ほら、ここから離れるの!」


 そう叫んだその少女、手にもった杖を振り回し叫ぶ。


「マジカル・キュア・サプリメイション!」


 放たれたのは金色の粒子。キュアだった。


 エネルギーを纏ったキュア達がその靄の怪物を包み込むように覆っていく。


 そして。


 空気に溶けるように四散し。周囲にあった漆黒の気配ごと消え去ったのだった。





「はう。これで大丈夫。でももうやんなっちゃう。最近はこんなところにまで出るなんて」


 そういいながらこちらに笑顔を見せる彼女。その顔は……。


「え? まさか、母さん!?」


 若いけど、少女に見えるけど、間違いない。あたしと同じ顔。


「え? 今頃気がついたの?」


 そう笑うお母様。ううん、まるで少女時代に戻ったかのように若々しいお母様だ。


「あれは混沌。昔におっきなのは浄化したけどまだ時々現れるんだよね」


「はう、もしかして母さんのお仕事って」


「そうだよ? あれを退治するのが母さんのお仕事」


「って、その格好は?」


「あは。魔法少女マリカ。可愛いでしょ? これなら魔法使っても私だってバレないしね?」


 う、く、でも。


「マジカルレイヤーっていう魔法少女になる魔法。教えてあげようか? ルリアにも」


 ああ、なんだか拍子抜け。あの靄、あたしの中から出てきたんじゃないかって心配したけど、そうじゃないのか。


 なんだかふふっと笑えてきて。


「もう、母さんったらいい加減自分の歳を考えてね」


 そう軽口を叩く。


「もう。ルリアったら意地悪ね。あ、そうそう。母さん思い出したことがあるんだけど」


「マリアンヌったら確かこの今の世界じゃ王妃様になってるはずなんだよね。あのなんとか枢機卿夫人とかではなくって」



 え?



「もともとマリアンヌはマクシミリアンの婚約者だったから。私がこの世界にやってきたこと自体が無くなった世界線なら王妃に収まるのは普通だったしね?」



 はい?


 それってどういうこと?



 って、この間お家に来たカウラスって、もしかして、もしかして、ジルベール殿下だったってこと?


 えーー? そんな!






 第一話、終わり。

ここで大きい第一話の終わりです。

ここまで読んでくださってありがとうございます。

別のお話も書きたいのでこのお母様はここで一旦お休みします。


ありがとうございました。

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