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第81話 二日目終了

アルケロスを浄化すると薄っすらと光る。久しぶりのレベルが上がった知らせだ。魔石を回収すると、ひと段落ついたので改めてステータスカードを確認する。


勇者 ヴェルグラッド・フォレスタ


スキル 勇者の心得 火、水、土、雷(2)風、聖(3)光、闇(3)剣技(5)魔法創造 魔法陣付与 剣技創造 居合斬り 縮地+居合 属性攻撃+縮地+居合 連続剣 索敵魔法 鑑定 アイテムボックス(無限)



聖女 ジュリエッタ・ジーナス


スキル 聖女の心得 火、風(3)水、土、雷(2)聖(5)剣技(2)物理攻撃ガード アイテムボックス(時間停止5t)



賢者 マイア・レディアス 


賢者の心得 土、水(2)火、風、土、雷、聖(3)剣技(1)連続魔法 瞬間記憶能力 真偽サーチ アイテムボックス(時間停止5t)


と、俺は風属性が1つ上がっただけ。ジュリエッタ、マイア共に剣技のスキルが生えた。


マイアの連続魔法は廚二心をくすぐるスキルだな。検証したいが最終層なので明日にする。


一気に纏めて上がったり、上がらなかったりと法則性はまだ不明だ。


ランダムに上がっているように見えるし、スキルも、これだと自分からステータスを確認しなければ、いつの間にか何かが増えていていつの間にか上がってる感じじゃないかな。


ただ、シャロンさんによれば法則は無いのにルールはあるようで、たとえばDランク迷宮程度の魔物が相手なら得られるレベルは上限が(3)なんだとか。


Dランク迷宮を攻略した程度の事で、レアスキルゲットや剣技とか聖の(5)は今までに見た事は一度も無いそうだ。

シャロンさんの見立てではユグドクラシルの武器、或いは勇血の成長補正があるからじゃないかと。ま、前例無いなら説明もつかないよな。


さて、迷宮DAYSもあと1日だ。今(2)の魔法やスキルは(3)に上げておきたい。ちなみに(4)に上がれば中級魔法が使える。全属性を(3)に上げておくのは必達と言っていいだろう。


ボス部屋を出ると転移の墓石、もとい石碑で外に戻ることにした。


俺が石碑に手を触れると魔法円が展開。全員が魔法円に入ると「1階層」と言葉にする。攻略済の階層であるならどこの階層へも行けるのだとか。うん。サブカル設定だな。ルーラと一緒だ。いやリレミトだったか。


昨日見た迷宮の入り口の扉が視界に映ったが目の前がクラクラする。この感覚はあまり好きじゃない。毎回これだったらイヤだな。慣れるものなのか?


するとシャロンさんが「皆さんにあらかじめ言っておきます。入口の兵士に結果を聞かれても適当に誤魔化して下さい」


「なぜです?」


「攻略スピードが異常だからです。冒険者と同じ以上のスピードで攻略したのですから、不要な噂が立っては面倒ですから」


「実際今回は早すぎでしたね。一般的な学生なら4日前後でしょうか」


階段を上がって扉を開けると、兵士が入口の外で立っていた。24時間体制と聞いているが任務とはいえ大変そうだ。することが無い時間帯も多々あるだろう。することの無い時は時間が経つのはゆっくりだからな。


兵士に「お疲れ様です」と声を掛けると、「おわっ!」と少々大袈裟に驚かれた。過剰反応じゃないか?


「すいません。いきなり声を掛けてしまって」


「いえいえ。やっぱり5階層のボスで詰まりましたか?」


バカにした感じはないが、まあ初心者にはそんなところだろうと言う感じの質問だ。シャロンさんに言われたとおり「そんな感じです」と残念そうに答えておいた。


(役者ね)


ジュリエッタの念話はスルーする。


レリクさんが馬車を取ってきてくれたのでそのまま屋敷へ向かう。


時刻は20時をまわったところだ。


「そう言えば夕食どうしようか?今から屋敷に戻っても夕ご飯は直ぐには出来ないわよ」


「そうですね。失念していました。アイテムボックスには夕食が入っていますが、折角です。少し気分を変えて外食にしませんか?」


おっ。いいね。迷宮の初踏破に乾杯!やっぱりイベントの後は酒だよ。今日だけはこっそり飲んだろか。


「そうしよう。それじゃ屋敷に寄って風呂の用意だけでも準備してもらおうかな。帰ったらすぐ入りたいしね」


二人の同意を得ると屋敷に戻り、食べ終えた食器などをじいやさんに任せて、お風呂の用意をお願いし食事に向かった。


みんなを屋敷の従者が馬車で送ってくれるようだ。馬車の中で何を食べたいか聞くと、全員一致で肉が食べたいとの事だったので、シャロンさんおすすめの店に入る。


洋食店に入ると婚約者2人はジュースで乾杯。俺とシャロンさんとレリクさんはエールだ。と思ったら俺のエールは取り上げられた。許される事じゃ無いと思う。思わず重力魔法が炸裂するところだった。


恨みがましくシャロンさんたちにジト目をくれながら、久しぶりにがっつりとステーキを食べた。バターが乗ってうまかった。くそっ。エールがあれば満点だったのに。


ちょい拗ねながら屋敷に帰ると、湯舟にゆっくり浸かって疲れを取る。上がると居間ではじいやさんやメイドさん達がマイアの報告を聞いて盛り上がっていた。


俺やジュリエッタはこの手の話を面白く話せないが、マイアは効果音を入れたり、身振り手振りをして熱く語るのが上手い。こう言うのに向いているようだ。みんな楽しそうに聞き入っている。


「なんだか盛り上がっているね~。お先に風呂をいただいたよ」


話の切れ間でそう声を掛けると、一斉に全員が俺の方を向いたのでちょっとたじろぐ。


「ヴェル様。聞きましたよ。護衛なんか全く必要なかったとか。モンスター相手に無双してたそうですね。今後の成長が楽しみですわ」


「そんな事はないです。話半分で聞いて丁度ぐらいですよ」


「まあ今のヴェル殿なら、単独でも学園迷宮ぐらいなら攻略できるだろうがな」


「それだけ評価をいただいているのであれば、明日は3人だけでもう一度学園迷宮に行ってもいいですよね?」


シャロンさんとレリクさんはバツが悪そうに難色を示したが、ここでスキルと魔法を上げることはもう決めているので、ジュリエッタとマイアと結託して3人で押し切った。


かくして、明日は3人だけで迷宮に向かう事が決定した。



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