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第74話 初のレベルアップ

二階層目に下り始めると、階段の中間点にセーフティゾーンがあった。


「セーフティゾーンって結構広いんだな」


何も無いただの広い空間だ。火を焚くほど寒くなく明るさも変わらない。広さは大きめのテントが10個分くらいか。水道は無いが簡易的なトイレがある。手は洗わないのかな。学園の授業でもテントの張り方なんかはここで学ぶようだ。


特にトイレ休憩を取ることも無く、そのまま攻略を続けるため階段を下り始めた。


二階層は一階層と見た目は同じだった。


(ジュリエッタは、昔ここの迷宮に来た事があるんだよな?一階層と変わりが無いのか?)


(迷宮は定期的に変化してるけど、学園迷宮の場合洞窟ステージで出てくる魔物は限定されるから、変わって無ければスケルトンなどのアンデッド系やジャイアントバッドなどの飛行系も現れるようになるはずよ)


そのまま先を進むと、5匹のスケルトンが待ち受けるように尖った骨を構えていた。3匹は三角形の陣形をとり、残り2匹は左右に分かれていた。


気づかれる前に鑑定をする。


【鑑定:スケルトン 魔物ランクE 

特徴:自分の骨を武器として、時には投げる事もある。頭蓋骨を破壊しないと復活する】


『頭蓋骨を破壊しないと復活?しかも骨を投げる?これまた面白い相手だな』


(聖魔法攻撃を使おうか。とりあえず前の3体だな。真ん中は俺がやるから両端を任せた)


二人は頷く。


(それれじゃいくぞ)


「「「ターンアンデッド」」」

すると、スケルトンは光に包まれ次々に紫の煙となって消えていく。


残った2体が俺めがけて「カタカタ」と音を鳴らしながら骨を振り上げ走って来た。


弱点は頭蓋骨、1体目を八双の構えからの頭蓋骨を狙って縦一直線に唐竹割で倒すと、2体目は振り下ろした刀を戻す様に逆風斬りで薙ぎ払った。


スケルトンの頭蓋骨を斬ると紫の煙となって消えていく。聖気を纏った武器を使うといきなり浄化されるようだ。


興味深く観察をしていると護衛の二人が、こちらに駆け寄ってきた。


「3人ともお見事でした」


レリクさんがそう言うと、シャロンさんも苦笑いしながら頷く。


「それにしても先ほどのヴェル殿の攻撃なんだが、あれは連続剣のスキルを使ったのか?」


「いえ。まだ連続剣の習得はしていない筈です」


そういいながらステータスカードを確認するが、やはり習得していなかった。シャロンさんは怪訝そうな顔でなにかぶつぶつ言っているが気にしちゃいけない。


それから、魔石を集めるとゴブリンの魔石より大きいので鑑定してみる。


【Eランクの魔石 銀貨1枚】いきなり、魔石の単価が1千円となりテンションが上がる。いきなり7千円ゲットだ。


冒険者を目指す者が多いのも良くわかるけど、危険と背中合わせだから一回の致命的なミスで全てパーになってしまう。欲をかくと良くない。自重せねば。


よし。この先はお金にはこの先は拘らないでおこう。命を守るのが最優先。痛いのも死ぬのも嫌だからな。もちろん婚約者の二人にもかすり傷ひとつつけたくないしね。


その後も護衛の二人に見守られながら、ゴブリンとの団体戦や、スケルトンを倒しながら浄化していく。婚約者の二人の活躍もあってあっさりと戦闘が終わる。


倒していると、不意に柔らかな光が俺達3人を包む。これがレベルアップか。


「やっと、レベルが上がったみたいだな~」


ステータスカードでどれぐらい上がったのかを確認する。


勇者 ヴェルグラッド・フォレスタ


スキル 勇者の心得 火、水、風、土、雷(2)聖(3)光、闇(3)剣技(5)魔法創造 魔法陣付与 剣技創造 居合斬り 縮地+居合 属性攻撃+縮地+居合 連続剣 鑑定 アイテムボックス(無限)



聖女 ジュリエッタ・ジーナス


スキル 聖女の心得 火(3)水、風、土、雷(2)聖(5)アイテムボックス(時間停止5t)



賢者 マイア・レディアス 


賢者の心得 土、水(2)火、風、土、雷、聖(3) 瞬間記憶能力 真偽サーチ アイテムボックス(時間停止5t)


「おっ。剣技がレベル5に上がって連続剣のスキルがついた」


「私も上がったけど火属性だけみたい、流石に聖属性は元がもとだけに上がらなかったわね」


「私は土と水属性以外は上がりました」


レベルアップの定義ははっきりしないが、使えば使うほど上がるっぽい。


「それにしても、直近のヴェル殿の刀捌きを見ていると、既に連続剣と変わらない速さの動きと変わらないように見えたのだがスキルは使っていないのだよな?」


「私もそう思いました。連続剣のスキルを使ったらどれくらいの速さになるのか見当もつきません」


「一度見てみますか」


差が分かるように左右薙ぎ4連続技をスキル無し、有りで試してみた結果、どっちも一緒に見えるとのことだった。


「これって連続剣のスキルの意味ってあるの?」


「はっきり言って無意味ですわね。ウエイトタイムがある分だけ使わない事をお勧めしますわ」


「いやはやヴェル様はスキルを超越しましたな」


「呆れて物が言えん。すでに人外と言っても過言じゃないだろう」


『はい!人外認定頂きました!ってもう好きに言ってくれ』


護衛の筈の二人も呆れた顔をしている、そもそも二人は護衛だよな?もはやただの付き添いとなっている。護衛の意味とは?って感じだ。


しかも上級冒険者に人外認定されてるって言うのに、婚約者の二人は目を輝かせて喜んでいる。


いいのか?君らの婚約者が人じゃないと言われてるんだぞ!少しくらいはフォローしてほしかったな。

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