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番外編[ピーター様はお仕事中]



番外編一発目はピーター様になりました。

といっても後書きで書いてた小話ちっくなものを、二つくっつけただけの代物でさらっと読めます。


暇つぶしにでもどうぞ。




[ピーター様と王太子殿下]



「―――これが、今回の顛末になります。詳しくは書類に。女神の処遇ですが、聖女のお母様に『母とは何か』を教えてもらうと言って聞かないのでミスティー国(こちら)で様子を見ていく事にしました。」


「そうですか。女神様が………いやいや、わざわざ王太子殿下自ら有難うございます。後で確認させて頂きますので。」


「宜しくお願いします。」


「いとし………いえ、黒騎士様のご様子は?」


「クルーレですか?……ええ、もう普段通りですよ。普段通りすぎて、だから私はこちらに出向いたのですから!」


「と言うと?」


「あいつ!どこをどう見てなのか、私が聖女様に気があると思っていて!ずっと!それこそ執務中でも殺気飛ばす時があって!そんなの父上だけで良かったのになんで私まで………生きた心地がしないんですここで休憩させて下さいお願いします。」


「こ、紅茶のおかわりをどうぞ。ああ!焼き菓子なら多めにご用意出来ますよ。聖女様とお母様が気に入って下さって!宜しかったらお土産に多めにどうぞ。」


「有難うございます……まぁ、妹が迷惑をかけたので、多少は。その節はピーター様にもご協力して頂き感謝しかありません。」


「私は何も……姫のことは娘に任せていましたので。」


「だからです。オリヴィエはミッシェル王女がそれはそれは苦手だった様で。教師の話を真面目に聞かねばリアーズに戻すと言った時の顔と言ったら!」


「………お、お役に立てたなら良かったのですが。」

(ミッシェルは何をしたんでしょう?/怯)




お土産の焼き菓子は女性陣に喜ばれました。

その為、黒騎士様からの視線は鋭くなり、殿下の胃へのダメージは倍化となりました(笑)


王太子殿下は仕事に真面目なピーター様を尊敬しています。はい。父親のレオン様がアレなので。


リアーズ国。

真面目なピーター様を尊敬し、支えようと努力する人物が多いです。

ミスティー国。

うっかりで失敗の多いレオン様を支えないといけないので、努力した人物が多いです。

この違いとは。



そして、ミッシェル様は真面目で勤勉家。ピーター様に似てお仕事優先気味な王女様です。



なのでピーター様の前では猫かぶり。その影でメイドや騎士相手に媚びたりセクハラしたりいじめたりしようとするオリヴィエ様が大嫌いです。

ピーター様にはバレない様にいびって、数時間の説教コースでした(笑)


そんな感じでオリヴィエ様は数年間の禁欲(?)生活。

フラストレーションのピークに達する時、聖女召喚の話を聞き慌しくなった城内で隙をみてミスティー国に帰ったのでした。


姫の話は、また今度。










[ピーター様のDIY]



女神様の本体がマグマの中で眠りにつき約一週間。

深夜。リアーズ国王城。ある客室内にて。





(トンテンカントンテンカントンテンカン………)





「……国王陛下、またですか。こちらはわたくしに任せてお休みください。女神の完全なる瘴気浄化に伴いまた仕事が……。」


「ああミッシェル。……いえ、良いのです。聖女様は謙虚で律儀な方とシャリティア殿も仰られていたでしょう?

リアーズ国(こちら)に挨拶に来た時この惨状を見てしまえば驚いてしまいます。」



「ならせめて魔法を…………いえ、そうですわね。では暇そうにしている、体力のありそうな騎士と兵を数名連れて来ます。民間に修理を頼むわけにもいきませんでしょう?」


「それでは、お願いします。………しかし私も普段は卓上作業ばかりなので、たまには身体を動かさないと。いやいや、良い運動になりますよ。」


「………もう、お父様ったら。」



聖女様の黒い雷によって壊された通路、客室はピーター様と近衛の騎士や兵士さんがトンカチ片手に地道に直していきました。

ミッシェル王女も飲み物や夜食を差し入れるなどして、少しお手伝い。



女神様の負担が少しでも減るように、魔法を使う事を、女神への信仰心が強いピーター様は自主的に制限しています。



「聖女に対しての所業には同意しかねるが、それでも根底にあった『世界中の人々を救う』……その気持ちだけは本物であったはずですから。」と。



そんな姿を見て、聞いて。

騎士達だけでなく、詳しい事情を聞かされていない国民達も、生真面目で情深い自国の王を尊敬し、魔法の使用を最低限にするようこれから努力していくと思います。




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