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虚空の【セカイ】と魔女  作者: 白河律
古谷千鶴の解説コーナー
53/160

なぜなにコーナー

「こんにちは、あるいは初めまして。古谷千鶴です。今回はこのコーナーに目を通して頂いてありがとうございます」


 「このコーナーでは、イマイチ分かりにくいと声のあった所の解説や、エクストラを含めた時空列の整理をしようかな、と。後……ぶっちゃけ、わたしの出番が少ないとか、まあ……誰が悪いのやら」


 「気を取り直して、まずはこの【セカイ】って何というお話。まあ、現実の世界ではないですね、魔法が使えるような世界なので。それに元々あった現実の世界はもう滅んでいるとか。魔女の間でも捉え方は違いますが。わたしはこう思ってますね――ここは、みんなが嘘を信じている世界でしょうか」


 「嘘というのは、そこにいるみんなが信じていれば嘘ではありません。そうですね、小さい頃はみんな、サンタさんがいると思っていたと思います、多分。わたしは、夜中に枕元にプレゼントを置くお父様と、偶然目が合ってしまったので……コホン、つまりみんながサンタがいると思っているのがこの世界。この場合は、ここが現実の世界だとみんなが思っている訳ですね」


 「だから、存在しているという……なんともまあ、不思議ワールドですね。まあそんな世界だからわたし達、魔女が魔法を使えるんですけど」


 「要するに、この世界の魔法ってみんながサンタはいるって言っている中、いない事を知っているようなものですね。なんか可愛げの無い子どもですね。そんな可愛げの無い子どもは、両親に欲しいプレゼントをねだると思います。これがこの世界の魔法なんです。サンタがいない事を知っているから自分でプレゼントを求めて手に入れる。自分でこんな嘘に対して、何かを望んで先に形にする。いやな子どもですね」


 「こんな世界なので、あんまりみんなが本当はサンタがいないって気が付いてしまうと嘘が壊れるように、この世界も壊れます。でも、まあ普通の人はこの世界がそんな嘘みたいな世界だと思っていないので、問題ないですが。そう問題は、そんな世界が色々あって嫌になっちゃった人達。まあ、言い方はアレですが、プレゼントがどういう訳か、貰えなかった不幸な子どもでしょうか」


 「そういう子どもはプレゼントを貰った他人が妬ましかったり、サンタを憎んだりする困った子になります。そんな子はサンタからプレゼントの代わりに憎しみとか、怒りとか不信を貰ったようなものですね。サンタさん、仕事して」


 「そんな子が暴れるようになる様を私達、魔女は怪異とか怪物と呼んだりします。困るんですよ、そういう事されると。みんなサンタの事を本当はいないんじゃないかと思うので」


 「だからそんな子どもの不幸な記憶を力ずくで消すのが、魔女のお仕事ですね。一度そういう事があると、暴れる子がいなくなってもみんなの記憶にその子の事も残るので、みんなの記憶も一緒に消します」


 「更に、サンタはいない事を知っていて止めに入った私達の事も忘れてもらいます。サンタを信じていないのはわたし達、魔女も同じですから。それにその際、魔法というこれまたみんなの知らない力を使いますし」


 「結局みんながわたし達の事を知ると、みんな私達のマネをしてサンタは不要になりますから。けれど私達、魔女のように自分の力でプレゼントを手にいれようとしたら、みんなが欲望丸出し。その姿も怖いものですね。まったく、どいつもこいつも素直にプレゼント待ってなさいよ!」


 「といかないのが、現実ですよね。全く……」


 「まとめ、魔女の仕事はこの【セカイ】を人の不幸な記憶を消す事で守る。魔法を見た人間の記憶を消して、知られないようにする」


 「これでも、分かりにくいって?えーと……」


 「と、とりあえず、最後に時空列を」


 二月の夜の闇は昏く、深く

   ↓

 三月に雨は降り続く――

   ↓

 彼女は凛として咲く花の如く

   ↓

 エクストラ2

   ↓

 君が怪物になってしまう前に

   ↓

 エクストラ1

   ↓

 自身を殺す、その棺

   ↓

  続章


 「これ以降は普通に進むようですね。しかしこうしてみると、小夜って殻木田君と……」


 「いい加減しろ!あの天邪鬼の面倒くさがり!どれだけラブコメすれば気が済むのよ、あんにゃろうは!」


 「はあ……幸せになりたい」



                           おわり


この世界の仕組みや魔法について、興味のある方は外伝『魔法少女サヨ☆りん』を参照して頂ければ。

そにらにも詳しく載せてあります。

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