7月6日 これからのうろNOW
7月6日、天候晴れ。そして暑い。
俺、赤城正義は今、大変な局面に立たされている。こんなに緊張しているなど、本当に久しぶりの感覚であり、受験会場で時計が電池切れに気付いた時くらい久しぶりの緊張感である。ちなみにその時は折原遊紙に時計を貸してもらい乗り切ったのだけれども。それくらい俺にとって久しぶりの緊張がそこにはあった。今から俺はある約束事を破ろうとしている。それもとびっきり重要視されるような約束事を。
月曜の朝、起きたら大変な事がメールで伝えられた。
――――――『只今を持って、月刊うろNOWは月刊しゅうNOWと言う名前で都市部門で売り出す事』。
この前のうろな夏祭り。きっかけはあれであった。
『うーん。けっこう俺も涼維もマイナー作家とか、あ、小説ね。新書とかの方が好きだからさ。あんまり読まないんだー。ゲームとかアニメとかは見るけどさ♪』
『これね……まぁ、面白いけれども良いかなぁ』
『俺は読んだことないなあ』
うろな夏祭りにて、そんな端から見れば残念な会話が上層部の目に留まり、そして外部にて反響が高かったため、外部への転属案が決まったのである。簡単に言えば、地方紙が全国紙になった。それだけの事だ。
しかし、ここで1つ大きな問題があった。黒口穂波先生だ。
元々、彼女には地方紙でならと言う形でOKサインを貰っているのだ。今さら全国紙と言われても彼女からしてみれば困るだろう。実際、その話を現在の担当である折原から聞いた穂波先生は戸惑っていたのだと言う。
今から俺はそんな黒口穂波先生を説得しに行く。それが一番だと課長に言われた。正直、俺なんかが黒口穂波先生を説得してどうなるのかと言う事はある。けれども俺は黒口穂波先生を説得する役目を任された。それを納得させるのが編集と言うものだ。
これから俺は戦いに行く。黒口穂波先生と。
そして見事、全国紙での話を通して見せるのだ! 俺の戦いはこれからだ!
皆さんのうろな夏祭りの話を参考にさせていただきました。