純粋
あの頃は何もかもが好きだった。優しいお父さんとお母さん、私のために、沢山のおもちゃをお菓子を買ってくれた。
本当は自分たちだって好きなことをしたいし好きなものを食べたいはずなのに。
私がねだると自分が食べる分が少なくなっても私にくれた。
ちっちゃくて可愛い妹。
いつも私の後ろを一生懸命着いてきていた。
私のお下がりの服を着て、私には小さくなった靴を履いていた。
追いついてきた妹といつも手を繋いで歩いた。
小さな私よりもっと小さな手が、私の手をギュッと力強く握っていた。
行ったことのない学校、そこであろうする勉強も、とっても素敵なものに思えた。
それにあの頃は、知らない人と喋ってもちっとも恥ずかしくなんてなかった。
自信……とは違う……。
ただ、出会う全てが大切で特別で、大好きなものになったから。
かけがえのないものだった。
いつからだろうか……。
明日が来るのが嫌になったのは……。
ずっとあの日にいられたなら、どれだけ良かっただろうか……。
あの気持ちでいられたなら……。
私の心は幼いのだろうか、幼稚なのだろうか。
私にはわからない。
わからない、何も。
始まり、終わり、その繰り返し。
得る、失う、その繰り返し。
もう疲れてしまった。
寝て起きたら、また明日になる。
昇る、落ちる、その繰り返し。
もう二度と、同じものは戻らない。
全て。
あの頃の私に、戻れない。
神様。
お願いします。
戻して。
あの頃に。
全部が全部好きだった。
あの頃に。
お願いします。
─────────────────。
あぁ___________________。
朝だ




