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☆ エリオット視点
「待ちなさ~い!!」
メデューサのような恐ろしい表情で、ターニャが怒鳴っている。
かよわくて可愛い令嬢だと思っていたが、僕の目は節穴だったようだ。
あんな恐ろしい令嬢は見たことが無い!
「エリオット様を追うのよ! 屋敷中の使用人や護衛騎士で追いかけて捕まえて、なんとしても魔物討伐に連れて行くのよ~っ!」
「「「畏まりましたっ!」」」
邸の廊下を疾走する僕の後ろから、侍女やメイドや執事や護衛騎士、庭師、厨房のコックまでがフライパン片手に追いかけてくる。
「「「待て~~~っ!!」」」
「待てるか~~~っ!」
律儀に返答し、必死こいて逃げる僕に、護衛騎士が投げ縄を投げてきた!
しゅるるるるっ! きゅきゅっ!
僕はなんとか避けたが、後続の可愛いメイドが投げ縄に縛られ、その姿に、なぜか騎士がキュンとしてしまい、フォーリンラブ♪している模様。
こんなドタバタな状況の中でも幸せを掴む2人をちょっと羨ましく思いつつ、僕はひたすら逃げる。
ターニャが放ったのか、数十匹の毒蛇まで追いかけてきた! うおぉ、毒蛇ってジャンプするのか? 怖ぁ!
なんとかエントランスを出て、実家から乗ってきた馬車につながれていた馬を1頭外し、馬の背に飛び乗ると、僕はロンド伯爵邸の門を駆け抜けた!
やったぁ~~っ!! ついに脱出したぞ!
とりあえず実家へ帰ってみると、先回りしたのかロンド伯爵家の護衛騎士たちがすでに到着していて、邸の門の前で僕が現れるのを待っているようだった。
捕まってたまるか! 仕方なく僕は友人の邸へと馬を走らせた。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/122288809/episode/2145546
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