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第一話 その二
第一話 その一の続き
「「「「「ジングルベル、ジングルベル、すずがなる〜」」」」」」」
ここはとある小学校の音楽室。
みんな、冬の音楽会にむけてがんばっています。
・・・・・・・おやおや?
どうやら一人だけ歌えていない子どもがいるようです。
先生が手を叩き、合唱を止めました。
「小柳さん、声出して!」
先生が言います。
「あ…はい…」
冬は答えました。
「…じゃあ、もう一度、さん、はい」
「「「「「「ジングルベル、ジングルベル……」」」」」」」」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
小柳冬は小学五年生。
この子には一つ困っているがありました。
それは「人の前では歌えないこと」
お父さんやお母さんの前では上手に歌えるのに、
クラスのみんなと歌う時や、ほかの人たちが見に来る時
心がドキドキして、声が出せなくなるのです。
「どうしてわたしは、他の人の前では歌えないんだろう。」
冬はずっとそのことで困っていました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(続く)
次回はいしん: 十二月十五日




