レッドとマギィの結婚騒動 前
調子に乗って書いてしまいました!
今回はレッドとマギィのお話です。
婚約後の二人を描きましたので読んでいただけたら嬉しいです!!
三日間連続の投稿です!前中後です!
「君を誰にも渡したく無い。この先、私の隣にいて欲しいと願うのはマギィ、君だと気付いたんだ。だから来た」
スレント子爵家の嫡男で、次期グラビティ侯爵の秘書兼専属護衛であるレッド様からプロポーズされた私は今なぜかその本人と共に両親の目の前に座っている。
「あの・・レッド様?うちの娘で本当に良いのですか?次期子爵様ですよね?侯爵家を守る筆頭ですよね?」
ものすごい勢いでレッド様を追い詰めているのは母であり、男爵夫人だ。
そりゃそう思うよね?
我が家門の本家なんだもん。
何なら我がシルズ家もスレント一門の末端だ。たまたま子爵様とお父様が仲が良かったってだけの繋がりで、何なら私たちはグラビティ侯爵様よりも子爵様のために働くアリだ。
「もちろん本気です。侯爵夫妻にも我が両親からも了承を得ております。何よりも、私には負けますがマーレン様の奥方となられるアリィ様がマギィ嬢を側に置きたいと懇願されているので」
「えっ!アリィ様がですか!」
二人の間に沈黙が走る。
今言ったよね?俺には負けるけど!って言ったよね?
と、なぜかレッド様の心の声が聞こえてくる。
「爵位は関係ありません。彼女と結婚出来ないのならスレント家に世継ぎが産まれないだけです」
ひぇぇぇぇ!!これって脅迫にならないんですかー!!
恐る恐る両親を見ればやはり・・真っ青になったお父様と、真っ赤になったお母様が身体を震わせていた。
「レッド様、両親が・・」
二人の様子に気付いたレッド様は とにかく と前置きをし
「二人の結婚を認めてください!」
と頭を下げた。
言いたい事を言ったレッド様はなぜか嬉しそうに馬に跨り、私を見下ろした。
何か言いたいのかな?と首を傾げると
「このまま連れて帰るのはダメなのか?」
「えっ!ダメですよ!私休暇中ですよね?」
と反論した。
侯爵家へ戻れば侍女見習いとして働く事になっている。
もちろんレッド様との婚約が整えば、その準備にも追われるからゆっくり両親とはいられない。
「その、三日後には侯爵家へ行きますから・・」
言ってて恥ずかしくなるが今は本心を伝えた方が良いと判断した。
「ああ待ってるから」
そう言い残して走って行った。
「本当にあのレッド様だよな?」
「ああ間違いない、レッド様だな」
「あんな甘い顔見たこと無いぞ!いつも眉間にシワ寄せて、新人だろうがボコボコに・・」
振り返ると兄二人がレッド様の事を話していた。が、なぜか二人とも頭を抱えてしゃがみ込んでいる。
「お兄様たち、どうされたの?」
「マギィ気にしなくて大丈夫だよ。どうやらレッド様は本気らしいね。今、子爵家から通達が届いた」
兄の後ろに拳を握りしめているお父さまが立っていた。
「三日後、私たちも一緒に侯爵家へと向かう事になったから」
「なぜ侯爵家なのですか?」
「・・・うん。きっと二人の立会人になってくれるのかな・・」
娘の婚約なのになぜか青ざめているお父さま、何だか申し訳ない気持ちになってしまった。
三日後、なぜか王都よりスレント子爵家の馬車が到着した。
しかも子爵夫妻専用の馬車だ。
「いやいやいや、乗れません!乗れませんよ!私なんかが子爵夫妻専用なんか!」
と駄々を捏ねていると
「マギィ、君がこの馬車に乗ってくれないと子爵様とレッド様に俺、首をはねられる・・」
「!!!」
そんなバカな!と思ったが、もしかしたらもしかするので、素直に乗せてもらう事にした。が、緊張し過ぎてお尻が痛くなった。
無事屋敷に到着するなり満面の笑みをしたレッド様に出迎えられ、そのまま侯爵邸の応接室へ連れて行かれた。
「レッド様、今から何があるのですか?」
素直に聞いてみた。もしかしたら侍女の手続きかも知れない、そう思うと緊張してくる。
お父さまのサインも必要なのかな?そう思いながら応接室へ入るとなぜか侯爵様夫人、子爵様と夫人、私の両親がソファーに座っていた。
遅れて入った私とレッド様は注目を浴びてしまったが、レッド様は気にもぜず
「終わりましたか?」
と話しかける。
「ああ、おめでとう。無事手続きが済んだよ」
「ありがとうございます。そしてこれからもよろしくお願いします」
「えっ?えっ?」
何が起きたのかわからず、レッド様と両親を交互に見る。お父さまは青ざめお母さまはニコニコしていた。
「マギィさんはこれから侍女見習いとして働いてもらいます。アリィさんがマーレンと結婚する頃には侍女になっていて欲しいの」
「はい!もちろんでございます!私のような者にアリィ様付きの侍女にして頂けるなんて夢のようです」
子爵夫人は笑っている。笑っている・・はず・・
「侍女になったら今度はレッドの婚約者として社交会にも顔を出してもらいますからね」
「?ですが私は・・」
「マギィ、貴女どなたと結婚するの?」
「レッ、レッド様・・です」
女性陣が頷く。
いつの間にか親同士で婚約誓約書にサインがされており、晴れて私とレッド様は婚約者となった。
「あの・・私をアリィ様付きの侍女にしてくださるために婚約していただき本当にありがとうございます。レッド様に好きな方が出来たらいつでも仰ってくださいね!いつでも婚約解消しますので!」
私はそう言うと深くお辞儀をしてレッド様から離れた。
後ろの方で おい!待て待て!何勘違いしてるんだー!! って叫び声が聞こえたが私の耳には届いていなかった。
なぜなら・・
(本当レッド様はマーレン様一筋なんだなぁー。アリィ様のために私なんかと契約までしてマーレン様を喜ばせようとするなんて♪)
と、レッド様からのプロポーズはマーレン様のためだと勘違いしていたのだ。




