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83.狩人と盗賊たち
「あむ。ん~、んまい!」
「はむ。…確かになかなかね。鍋を持ってきて正解だったわ」
「…君たち、ちょっといいかな?」
「ん?なに、おじさん?…卵はあげないよ」
「お、おじ…まあいい、背中にある武器、見せてもらえないかな?」
「いえ…これは私たちの商売道具なので…」
「商売道具?」
「ええ。私たち、狩人ですから」
「絶対いるんだ!」
「ふぅん…でもおじさん気になるんだよ…。だから、全部よこしなっ!」
「はぁ、やっぱりそうなるのね…ふっ!」
「ぐえっ!?く、くそ、みんな!」
『おうっ!!』
「わっ、いっぱいいるなぁ~。これならたくさん遊べそうだな、ライニィ!」
「…でも、盗られないようにちゃんとやってね」
「ん!奪い取り遊びでもちゃんとやるぜ!」
「……まあ、やる気があるならいいけど」
「何ゴチャゴチャ言ってんだ!行くぜ、みんな!」
『うおぉぉぉぉっ!!』
■ □ ■ □ ■ □
森の中から、人が次々と吹き飛んでいきます。
近くを通る人は皆、足早に町へと行くようにしていましたとさ。