67.シャムズさんの魔法講座 4
身のまわりが落ち着いてきたので、更新を再開します。
ストックが殆ど無いので毎日更新が出来るかは微妙なところですが、更新した時には読んで頂けると嬉しいです。
では、最新話をどうぞ。
「さて…じゃあ、みんな…自分に合う属性の、初級魔法を…」
「火炎弾!…出ないよ、シャムズさん」
「君は土属性だから…それと、いきなり成功するのは、難しいし…その言い方だと…」
「フォローウィンドっ!…わっ、飛べるよ~!」
「流石アワユ!でもぶつかったりしないようにな~」
「は~い!びゅーんっ!」
「すげーなー。…ま、土でもいっか。シャムズさん、土属性の初級魔法って、なんだったっけ?」
「アースウォール…地面に手をつけると、やりやすいそうだよ…」
「よし、それじゃ…アースウォール!」
「…これは…」
「あ、土のお椀」
『………………』
「なあ、シャムズ…」
「あ、タリズさん…水の初級魔法は…出来ましたか…?」
「ああ、水が出るスプラッシュとやらは出来た。それはそうと、アースウォールって、こんなひっくり返った椀みたいなやつなのか?」
ドンドン、ドンドン…
『誰か~…シャムズさ~ん…』
「いや…確か身を守る壁が…出るはずなんだけど…」
「身を守るというか完全防備だな、欠点付きだが」
『…出らんないよ~…』
「…多分、才能があったから…だと思う…」
「出られないんじゃ駄目だろうに…」
「いやはや、このアースウォールは久々に見たな。これを最初に出すやつはそうそういないぞ?」
「そうなの、アレクスお兄ちゃん?」
「うん。アースウォールの目的は防御で、それを突き詰めた結果の1つだからな。確かだいたいの攻撃は一撃は確実に相殺出来るはずだ」
「へぇ~。ねぇ、じゃあ私がやってみてもいいかな?」
「それはシャムズとマタクに聞きなさい」
「は~い。ねぇ、シャムズさん。私が攻撃してみてもいい?」
「ん…そうだね、攻撃魔法の練習には…ちょうどいいかも…」
「わかった!よーし、いけっ、ファイアボールっ!」
「え…ちょっと、待っ…」
□ ■ □ ■ □ ■
その日は村でたくさんの魔法使いが生まれた日でした。
そして、火は怖いものだと、みんなは黒こげになって学びましたとさ。