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7.お仕事が来た
「うい~っす、ハルバ、ライニィちゃん、いるか~?」
「…どうしましたか、タリズさん?」
「ああ、明日商人隊がここを出るんだが、それが『区域』の外に出るまでついてってもらいてぇんだ」
「商人隊の付き添い!?行こうぜライニィ!」
「勿論よ。断る理由なんて無いし。ありがたく行かせてもらいます」
「すまんな。商人隊は東門から出るから、明日の朝、オアゼ山のすそから日が出きった頃に東門に行ってくれ」
「了解っす!明日が楽しみだなぁ!」
「ははは、相変わらずだな」
「前は一晩中一睡もしなくて終始寝ていて、結局馬車に放り込まれたのよね」
「荷物運びが荷物、ってか。まあ明日に備えてゆっくり休めよ」
「はい、お休みなさい。…さて、ハルバ?こっちにいらっしゃい?眠らせてあげるから」
■ □ ■ □ ■ □
村の一青年、タリズが去った後、少年と少女の家から鈍い音が夜の村に響きました。
タリズはそれを眠くなってきた意識の中で、ぼんやりと聞いていましたとさ。