61.神様に罰ゲーム。《後》
「ふぁ…ん。…結局罰ゲームって何なんだ?…まぁ真面目に仕事すりゃあ大丈夫か」
キュッ、ザー、コポポポ…
「喉乾くな…ぶはぁっ!!なんじゃこりゃ、タバスコ!?わざわざ寝ぼけて気づかないとふんでいきなりコレか!?」
チッ…チッ…
「くそ、外の水の発生術式を確認せにゃならんか…」
ギィ…カーン!
「っ!!つ~…今度は金ダライ…。ウィレイナの奴、扉のどこにどうやって仕掛けたんだ?」
チッ…チッ…
「…やっぱ術式が変えられてるな。組成が書き換えられてるから、この部分を元に戻して…よし、これで大丈夫だろ」
チッ…チッ…
「いつもならこの時間はもう朝食なんだがなぁ…。まあ仕方ない、か」
チッ…チッ…
「…何なんだ、このカチカチいってるのは…仕掛けなのは分かるが…。とりあえず中に戻って食器出すか」
チッ…カチッ!
「え?」
ドガァァァァン!!
「………………」
…ヴィィィン…
「…魔法陣?まだ何かあるのか?」
…シュン!
「…片付け完了、か。机が新品みたいに…って、テーブルを爆破しますか?俺だって痛いもんは痛いぞ…」
…パサ
「うん?」
『神様へ。外は危険な所がいっぱいだと、人々も言っておりますよ。』
「…部屋にこもれと?」
ギィ…
「ガゥゥゥゥ…!!」
「…待て、いつの間に仕事場の前にフレイムハウンドを設置した?寝室の真横だぞ?しかも扉から動く気配が無いし。…もう寝よう」
ギィ…パタン
「ガゥゥゥゥ…クゥゥン…」
「…あなたも心配なのね?」
「クゥン…」
「大丈夫よ、そのためにあなたに頑張ってもらったのよ。それに…他の精霊のみんなで今日の仕事を片づけてる手はずになってるから」
「ワン!」
「ふふ、あなたも手伝ってくれるのね。それじゃあ頑張りましょう…神様にしっかり休んでもらうために。だって、まだ始まったばかりですもの」
「ワンワンッ!」
■ □ ■ □ ■ □
その日、神様の仕事場にたくさんの精霊たちが集まって、神様の代わりに頑張っていました。
一方、神様はベッドの上で優しく微笑んでいましたとさ。