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48.2人のお仕事 その6~で、割と暇に見える彼ら

「うわ~お、久しぶりに見たなぁ~」

「神様、アレ何なんですか?黒竜かと思ったら闇竜っぽくて、んでなんかよく分かんない竜ですが」

…パサッ。

「まあまだ本当には成熟してないんだけど…あれな、『融竜』だよ、アレクス」

「あれで未熟かよ…で、『ユウリュウ』って何ぞや?」

…パサパサッ。

「喰らうことで力と姿を奪う竜、かな。元々力は竜の中でもかなりある方だけど、他の魔力を持つ奴を喰って強くなるんだ。んで、珍しく魔力で生きてる竜なんだよな~」

「…何すかそのいかにも強そうな能力。つか、魔力で生きてるなら獣を沢山喰うイメージがあるけど、大分少食だな?」

…ドサッ!

「ん、それはアイツが基本的に大気中の魔力だけで生きてるから。喰うのは力のためだけだ」

「てことは食糧要らずか。しかもガンガン強くなる、と」

…パサッ。

「まあ力を求めて四六時中フラフラしてるから、『遊ぶ竜』とか『幽霊竜』なんて言われちゃってるけどな、『ユウリュウ』だけに」

「駄洒落かよ!つかそれつけた人余裕あるな~。今見てるだけでも相当ヤバい竜じゃん」

…バサッ。

「そうそう、あだ名付けたの他の神様だから」

「へ~…ってマジすか!?」

…パサパサパサ…。

「あはは、俺の友達だけど、面白い神様だぞ。そういえば近々俺の手伝いをよこすとか言ってたな」

「また賑やかになるなら大歓迎だな。…そういえば、今アンタは仕事あったっけ?」

…パサパサ…バサバサバサッ。

「ここの管理に関しては、無いよ。…でも、『来たるべき時』に向けてやることがあるから」

「…来たるべき、時?」

…バサバサバサバサ…!

「ん。それが今の俺という存在の目的。…と言っても、『この場所』が少し前に戻るだけさ」

「…ああ、なるほど。俺としてもそれは喜ばしい限りだから、協力が必要な時は呼んでくれ」

…バサバサ…パサッ。

「…ありがとな。さて、1人は『使った』。もう1人はどうする…つっても選択肢ねぇか」

「そりゃそうだべさ。ま、あいつらは絶対大丈夫だから、俺たちは見守ることにしましょ」

……………。

「だな…。そういやウィレイナはどうした?今日の仕事は終わったと聞いたんだが」

「さあ?どこかで神様を陥落させる作戦でも練ってるんじゃないか?」

ドサドサドサッ!

「…まさかぁ~。は、ははは…まさか、ねぇ…」

「…それはそうとして、神様。さっきから後ろでバサバサ言ってるのはスルーなのか?」

…バサバサバサバサバサバサ…!

「振り返るな。見てはいけない物がそこにある」

「逃げんな。また臨時の仕事の報告書類ためてんな?」

………………。

「だってキリないよ!?あっちで台風で来た魂たち処理したと思ったらそっちで海底火山が噴火って!これ『海』の仕事じゃね?とか思って見てみたら煙で死んじゃったお魚さんの魂処理だし!アレ結構キツいんだよ!?下手すりゃ身の上話を1時間!でも魂には安らかになって欲しいから中途半端に出来ないし…うぅ…」

「…すんません、俺も手伝います」

「うん…真剣にお願いします…」

……バサバサバサバサバサ、バサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサバサ…!

■ □ ■ □ ■ □

狩人たちが奮戦している頃、遠くのどこかでは延々と送られ続ける書類とある意味奮戦している、精霊と神様がいらっしゃっいましたとさ。


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