33.明くる朝は死屍累累?
「うぁ~…、今は…あ~、日がたけぇ…昼か~?」
「た、多分そうじゃない…?アダガフさん…」
「いや…もう沈み始めてるわ…昼過ぎよ…」
「あぁ~…うげっぷ」
「アダガフさん、そういう声は…うげっぷ…」
「止めて、2人とも…うっ…」
「…大丈夫…?」
「な、何で、無事なんだ…シャムズ…」
「…お酒は、苦手…だから、逃亡…」
「あ、あの中で飲まずにかわすとは…シャムズ…大きくなった…な…」
「…まだ、来て一週間も…してない…」
「ふ、いいツッコミ、だ…ガク」
「…そ、村長…?」
「あ~…、シャムズさん、多分それ…狸寝入りだ…」
「…グゥ」
「いいえ、本気寝よ…最後まで、馬鹿したけど…」
「…僕、どうすれば…」
「…ヴェステさんに…胃薬…もらってきて、くれれば…」
「…どこ?」
「そこらじゅうに…人、転がってると、思いますから…聞いて、下さい…」
「…了解」
「…う゛ぁ~…戻しそう…」
「…ん~…絶対ダメよ…したら…復帰後、処刑…うぅ~ん…」
■ □ ■ □ ■ □
その日、うめき声が一日中村を支配していました。
獣はそれに恐怖し、近づく気すら起こらなかったようです。
そして、新しい村の仲間は村中を駆けずり回るハメになりましたとさ。