22.投石機をつかった!
「おお~、これが投石機か~!」
「見たこと無かったのか…。んで、呼ばれた俺達は見てりゃいいのか?」
「あ、アレクス兄。投石機の準備を手伝ってほしいんだ」
「え!?どこかに発射するつもりなんですか!?」
「どこに飛ばすかはニャムルさんに任せるよ!」
「いやいや、やめましょうよ!どこかの国の町に被害を与えたらどうなるか…」
「ハルバ、準備出来たわよ?」
「ライニィさん!?というかいつの間に!?」
「ね、ハルバ兄、俺が発射していいか!?」
「勿論!任せたぜ、マタク!!」
「マタクくんまで!誰か止めてくれる人はいないんですか!?」
「ねぇ、ニャムルさん。アレクスお兄ちゃんは?」
「はっ、そうだ、アレクスさんなら!…って、いない!?」
「ニャムルさん、アレクスお兄ちゃん何処?会えるって聞いたけど、いないの…」
「そういう意味だったんですか!ていうかこのままじゃマズいです~!」
「マタク、俺がいい、って言ったらこの紐を引っ張ってくれ」
「ああ!分かった!」
「もう発射寸前!?こうなったらマタクくんには悪いですが、手段は選びません!マタクくん、その紐をはなして下さい!」
「やだ!俺が発射するんだよ!」
「だから危ないんですって!…ああもうっ!」
「あ、ニャムルさん、そこを動かすと…」
「マタク~、いいぜ~!」
「了解!ニャムルさん、邪魔しないでよ!」
「絶対にさせませ…あ」
「「「あ」」」
「うおっしゃぁぁぁ!行ってくるぜぇぇぇ!!」
「………ハルバ、くん?」
「あ、知らなかったんですか?ハルバを飛ばす予定だったんですよ?」
「いや、十分危ない…ワケでもないですね、ハルバくんなら…」
「でもニャムルさんのせいで行き先変わっちゃったぜ?」
「え゛」
「確かこっちの森に向いてたけど、今はあっちの方に向いてるよ、ニャムルさん?」
「…この方向って…」
「確か公国の方ね。ちょうど王都の方角だわ。まあそこまで行くかは分からないけど」
「うわぁぁぁ!ハルバく~ん!!」
「ま、その内帰ってきますから、投石機を片付けましょう」
「ライニィさん落ち着き過ぎじゃありませんか!?」
「ニャムルさん、邪魔したんだから手伝ってよ~!」
「はぁぁぁぁ…アダガフさんに何て言えば…」