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19.袋は吸い込み、護衛は走る
「あ、これは…あ、こっちも!」
「ヴェステさん、流石に時間も場所もまずいと…」
「こ、これは!本当に夢にまで見たラピスラズリを含むという宝石草!?ああ、来て良かったっ!!」
「聞いちゃいないよ…ん?」
「あ、ああ…なんとかぐわしいのかしら…この紅天狗草の香り…そしてこの燃える炎のような色合い…。」
グガァァァァァッ!!
「げっ、大人のフロストベア!しかも確か今の季節は子育て中だったような…」
「あ、あっちも何かありそう!」
「くっ、ここは通さ…って、また奥の方に、というかオアゼ山付近はマズすぎるって!!」
ガオァァァァァッ!
「あ~~~っ、もうっっ!!ここは君の縄張りだね!ごめん、すぐ出てくよ!」
グル…?
「うん、いい子いい子。ごめんね?じゃ、元気でね!」
グルアッ!
■ □ ■ □ ■ □
「あの時は本当に焦ったなぁ…」
「…昔のハルバ、なんか今よりも賢そうに聞こえるぞ?」
「ん?なんか変なトコあった?」
「いや、何でもないさ。それよりも、続き続き!」
「は~い、え~と確かそれから…」