17.投石機を求めて その2
「こんにち…」
「いらっしゃ~いハルバく~ん!ひっさしぶり~っ!!」
「ヴェステさん…元気そうですね…」
「んもう、カタいカタい!ほら、いつもライニィちゃんと話してる時みたいにラク~に、ね!」
「ういっす…で、聞きたいことが…」
「まずはお茶持ってくるね~!」
「…行っちまったよ。でも帰るわけにもいかねえしなぁ…。あぁ…あの元気にはついてけねえってのに…」
「大丈夫か、ハルバ?珍しく死にそうな目だが?」
「あ、アレクス兄…来てたんだ…。まぁ以前色々と…うん」
「そ、そうか…ま、ゆっくり話でもして慣れろよな?」
「頑張ってみよう…かなぁ?でも結構付き合い長いはずなんだけどなぁ…ははは…」
「…一体何があった?」
「ん~、ヴェステさんはお茶の用意してるみたいだし…うん、長いかも知れないけど、聞く?」
「おう、頼むわ」
「わかった。…あれは、確か『仕事』に就いてからすぐだったかな…」
〇 ● 〇 ● 〇 ●
ちなみにアレクスがヴェステさんに対して丁寧語で話していたのは、苦手意識の表れだったりします。
苦手な人でも嫌われるのは嫌なので、せめて嫌な奴だとは思われないように四苦八苦しています。
ハルバについてもまた然り、結構似ている2人です。