108.現地にて
ご無沙汰しておりました…。
亀よりものろく進むことになるとは思いますが、一応最後は決めてあるので、ちょこちょことやっていきます。
そんなものですが、読んでいただけたら幸いです。
「あぁもう!いい加減、話、を、聞くんだ!」
『グルルル…ルグアァァァッ!』
―ねぇ~、まだなの、ノルイン。
「他人事のように!風を止めないでくれよ!ぬ、お!?」
―まあ、私よりキミの方がなだめるのは適してるし、ね?
「光栄だね!まあ…僕の所から飛び出した子だし、言うほど不満じゃないさ。とは言え、なんて気性の荒さをしてるんだ?」
『ガアァァァァァァァァァッ!!』
―あっ!?
「ウソ、だろう!?」
―そんな、逃げられた…!?…大丈夫?
「くっ…この分だと人も動くだろうけど…。仕方ない、出来るだけ抑えるか…」
―引き続き向かい風を吹かせるね。…ごめん、それ以上は無理かな…。
「それはお互い様さ。僕だって意識体飛ばしてるだけなんだから。追うよ!」
―よろしくね!
「ああ…あの娘を待たせるわけにはいかないし、ね!」
□ ■ □ ■ □ ■
龍は緑色の強風の中、うねうねと泳ぐように進んでいきます。
それを追って、青い光は勢いよく飛んでいきましたとさ。