105.やることやってください?
ご無沙汰しておりました…読んでくださっていた皆様、すみませんでした。
誰か1人でも楽しんで読んでいただけたら幸いです。
「……………」
「……ガ」
「っ!」
ザッ…バババババッ!
「ちっ、捕らえられたのは御竜様のみか…。見失うな、全力を以て確保、お連れせよ!」
「もう、ユニフったら…まあ捕まっちゃったらしょうがないか」
「逃がしませぬぞ、セクリ様!あなた様には近々出ていただかねばならない行事があるゆえ!」
「わかってるよ!それにいつ出ればいいかはあなたたちに任せるから、予定組んでって言ってるじゃない!」
「ええ、存じ上げておりますとも!ですが…」
『セクリ様ぁ~!!お姿を、どうかご慈悲を!!』
「…効率性の問題なのです!十年祝祭は各部族の長たちも来る、一週間の行事!士気を上げねば到底…!」
「まだ2ヶ月あるよね!?資金も人手も手配したはずだよ!」
「あれでは資金はともかく、彼らは働き死にしてしまいます!毎回試練を与えてらっしゃるのだ、と捉えてはみておりますが、確実に遂行せねばならない場合にそれは無理があるのです!」
「あうぅ…まだまだそういうことは疎いんだってわかったけど…でも、私も今は行かなきゃいけないの~!」
「あっ!加速を!皆の者、遅れるな!!」
『おおぉぉぉ!!!』
「あぁ~もう!プレインはどこなのよ~!」
「…キュウ~」
□ ■ □ ■ □ ■
水色の少女の速度に、徐々に騎士団は離されていきます。
少女が走っていった方を、小さな竜は寂しそうに見つめていましたとさ。