そうだ、空を飛ぼう

１０２．ほっと一息？

「わーい、シャムズくん生きてるー！」

「まあ、元々そんな殺し好き、つうワケじゃないしなぁ」

「ふふ、良かったわね、ルファイム」

「むぅ…自分にはそのような出逢いが無い…妬ましい」

「落ち着きなよ、クレム。せっかく休みをとれるようになったんだから」

「とか言いつつ、ノルインは西部大陸にある港町のカワイコちゃんとよろしくやってんだろ？」

「ふっ、まあね。一応僕自身については話をしてあるから、あとはあの娘次第さ」

「あぅ～、早くお話とかしたいなぁ♪もらった休みをうまく調整しなきゃ！」

「…ところで、アレクスの方はどうなのだ？ヒトとしては上位の存在だとは思うのだが」

「…そうは言っても、結局まだ子どもだから、なぁ…。じっくり待ってみるさ」

「それが正解よ。それにしても、早くプレインを見つけられると良いわね」

「まったくだ。いくら仕事が１ヶ所にずっととどまらねばできぬものだからといって、飛び出してもしょうがなかろうに」

「ま、気長にやろうぜ。…お？呼び出しだ」

「むぅ…休みは兄者が見つかるまでおあずけ、か」

「つか精霊が一日中駆けずり回って見つからないってどういうこったろうな」

「おい……早く…」

「わかった、わかったから温度上げるなラグド」

「じゃあ、行きましょうか」

■ □ ■ □ ■ □

精霊たちはとある場所から、地上へと飛び立っていきます。

風を纏う緑色の光は、楽しそうにピュンピュン回っていましたとさ。