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ひこうき雲  作者: 三毛
第六章 ひこうき雲のその先
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第五十話 一歩

まさかのギャラルホルンが撃墜され、急遽、第303技術戦闘隊はアーマーフレームの訓練に切り替えた。

「貰った!」


「何!?」


よく狙い、引き金を引いた。アキから放たれた模擬弾は真っ直ぐにFG14SRに命中した。


aggress クロネ中尉 LOST


初めての撃墜判定だった。


「俺が撃ち落とされたのか」


「ボサっとしてるからだ!」


クロネ中尉のコックピットの隣を、スロットル全開で通過するグレーのFG14SR、ステイン中尉は余りのスピードに主翼が許容速度を超え、バタバタを震えていた。


「はやいっ!だけど俺だってアーマーフレームだ!第一弾ブースター、完全燃焼確認しました、ブースターをジェットソン!」


『AF-02FBのブースタージェットソンを確認、投棄されたブースターは常に監視する様に』


ソラとオサムは、アキのとてつもなく激しい戦いに、肝を冷やしながら眺めていた。


「頑張れ…アキくん」


ブースターの投棄を終えたアキのAF-02FBの機動力はグングン上がっていく。


「ブースターを捨てた所で!」


ステイン中尉も、アキ同様にFG14SRに付いているブースターを切り離した。


「ステイン!ブースタージェットソン!」


(ステイン中尉…!?まだ加速するつもりか!?)


「これでお互い様だろう!」


機動力が付いたFG14SRの機首は、見る見る内にアキに向け、首が座った途端、機関砲とミサイルを発射した。


「くっそ、軽くなったとはいえ、あと3段はブースターが残ってる…!」


「重そうだな、ここで仕留めてやる、サキ!俺が囮をやるから、そっちが仕留めてくれ!」


「了解したわ、レーダーロック」


ロックオン警報が鳴り響いた。


「ロックされた!?…いや、当たり前か、メイル大尉もそろそろ仕掛けて来るはずだ!」


「今は…仕掛けないよ…!」


「FOX1」


アキのRWRから、MSLと表示され、警報がより慌ただしくなった。


「撃ってきた、ギリギリまで惹きつけて…さぁステイン中尉はどう動く…!?」


ステインはラダーを目一杯踏み込み、ノズルを曲げ、ドリフトの様に一気に機首を向けて来た。それに合わせてアキはフレアを撒きながら、上昇を開始する。


「ここで上昇だと?正気か?!」


ステイン中尉は、アキの奇行に驚いたが、メイル大尉は口角を上げ、真っ直ぐ突っ込んで来た。


「ほら来た!これを読んでたんだ!」


油断していたサキ中尉に向け、模擬弾を発射、見事に命中しサキ中尉は撃墜判定が下された。


「なっ…」


「サキ!くっそ、俺たちはアグレス隊だぞ!」


「ふふっ…イオ!」


「すでに仕掛けております」


イオ中尉のFG14SRには、唯一IRSSTが搭載されており、赤外線誘導方式で中距離誘導弾を発射していた。


ビーッ!!!


コックピットのモニターに、撃墜判定の文字が刻まれた。


「えっ撃墜された?」


「ハイ、そこまで!!」


「負け…た…」


訓練終了の合図が鳴り、部隊は帰投する。


「アキ、撃墜されたな」


「いや、まだ良くやった方さ」


セト隊長は、少し嬉しそうだった。


--サイサリス基地周辺


「こちらサイガ、サイサリス基地への着陸を要請する」


『お疲れ様です、サイガ少佐、L06への着陸を許可します』


ゲートから、MF-06SERが運ばれている。コックピットが開き、サイガ少佐が降りて来た。


「衛星機動兵器破壊任務、お疲れ様でした!」


「あぁ、ところでベース78の状況は」


「はっ、サイガ少佐が衛星機動兵器を破壊された時から、戦闘機での訓練を中断し、アーマーフレームの訓練に切り替えた様です」


それを聞いたサイガ少佐は、何か勘付いた様だった。


「……都市にアーマーフレームを配備させろ、戦車部隊は全て配備だ、その他の部隊も市街地に展開させろ」


「は…わかりましたが、何故です?」


「時期にわかる」


--ベース78 作戦会議室


セト隊長は、UNAFSPについて改めて3人に説明していた。


「もうすぐ開始される計画についてだが、3日後にアキのアーマーフレームを宇宙、つまり高度1万メートル以上まで打ち上げる。この際、反国連軍サイサリス基地から、迎撃が来る可能性がある…というか100%来る」


「ならどうすれば」


「ソラ少尉、オサム少尉、アーマーフレームでスカイボードに乗ったことはあるな?」


「あります」


「なら結構、それでCAPをしてくれ。今回はアグレス隊もAF-117EEGも援護する」

※ CAP combat air patrol 空中戦闘哨戒機


「了解!」


(アカネ少尉も来るんだ)


3日後、アーマーフレーム打ち上げ計画当日10分前、この3日間、3人は死ぬ気で訓練をやり抜いた。


「ついに今日か、大丈夫かな…」


「大丈夫だよ、絶対!」


励ますソラを横目に、アキは少し微笑んだ。


『第303技術戦闘隊、マスドライバーへ!!第444戦闘隊は、出撃準備!AF-117EEG、アカネ少尉はプロメテウスで待機!』


「来たなアキ、ソラ、いくぜ」


「よし、やるか!」


アキは拳を合わせ、自身を奮い立たせた。


「AF-02FB、マスドライバーへの接続完了!」


『了解、チェック完了後に発進、待機せよ』

アーマーフレーム、遂に宇宙へ!

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