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ひこうき雲  作者: 三毛
第六章 ひこうき雲のその先
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第四十七話 慢心

ヤサカ大尉はアカネの成長に喜びを感じていた、ちょうどその頃空母プロメテウスはベース78へ入港する。

「どうだい?懐かしいだろう、今からこれに乗って模擬戦をしてもらう」


「宇宙に行くんじゃ…」


「戦闘が起こらないとも限らないだろう、高速戦闘が想定される宇宙空間に対応するには音速に近い訓練が必要だと思ってね……まぁ我々も正直な所よく分かってないんだ」


半年ほど前、ベース78の600km先には、反国連軍の主力級の基地が建設されていた。その基地も宇宙開発を行っているらしく定期的にロケットを打ち上げている、国連防衛軍はその行為に厳重な警戒体制を敷いている。


「今じゃ領土もくそも無いからね、不明機の情報も報告されている、模擬の時は護衛艦艇を2隻付けるよ」


--反国連軍主力基地 サイサリス


ベース78から600kmの地点にある、サイサリス基地、そのバンカーに1人の兵士が居た。その兵士の目の前にはオルカ搭乗機のMF-02ERとは違い、鋭利なシールドが二枚装着され、肩には追加装甲、脚部にスラスター増設が施された機体が置いてあった。肩部に型式と機体名MF-02SER super Leviathan(スーパーリヴァイアサン)と書かれていた。


「これで…フフッ…」


「サイガ少佐、ベース78に大型空母が入港しました」


「おう、監視を続けろ」


黒い軍服、頬に痛々しい傷があり不気味に笑うサイガ少佐、それを見た部下は恐怖を覚えた、サイガ少佐は8年前の戦争での撃墜数はトップクラスで、潜在能力はオルカ大尉以上と言われている。


「少佐、新型が負けるわけないですよね」


「それは腕次第だな、敵を侮るな、徹底的に叩き潰せ」


「了解!」


--ベース78 3番滑走路


アキ達はFG15Sに乗り、滑走路へと侵入していた。


「こちら303技術戦闘隊、滑走路へ侵入、離陸許可を」


「了解、貴機のコールサインはイェーガー1である、発進を許可する」


「イェーガー1、了解」


左側にある、スロットルを目一杯押し込んだ、ノズルからオレンジ色の火が飛び出し、轟音を掻き立てながら、FG15Sは勢いよく発進した。


「うおっ!早っ!」


久々に乗ったせいか、全開のFG15はとてつもなく早く感じた。


「私達、こんなのに乗ってたんだね…」


『ハハッ!久しぶりでまだ慣れない見たいだね!ひとまず高度9000mまで上昇してくれ!急に始めるからね、気をつけて、全機模擬戦闘モードへ切り替え、good luck』


操作レバーを手前に倒し上昇する、あたり一面綺麗な空が3人を包んだ。


「わぁぁ、綺麗…」


その時、レーダーに反応があった。


「来たぞ!回避!」


FG15が全力で突っ込んできた、主翼に303と書いてある。


「セト隊長か!?」


「お前らぁ!今から格闘戦だ!かかってきやがれ!」


編隊を切り裂き雲を引きながら旋回するセト、アキ達と同じくらいAFに乗っていたはずだが、腕に衰えは見えなかった。セト隊長は3人にバレないように、こっそりメルキセデクから発進していた。


「ソラ!背後を取られてるぞ!」


「えっ?!嘘!!」


ソラが振り向くと何も無かった、すでにセトは降下を開始、オサムがソラのカバーに向かうが2人ともが見失ってしまった。


「何処にいる!」


「…まずは1人目!」


イェーガー2 LOST--ソラに撃墜判定が下された。


「嘘…私撃墜されたの…?」


「くっそぉ!見つからない!」


「オサム、上だ!」

(ダメだ!間に合わない…!)


「えっ…」


イェーガー3 LOST --ソラの撃墜から18秒後だった。


「あぁ!くそっ、撃ち落とされたぁ!」


「次はアキだ!」


「…っ!」


セトはアキに機首を向け接近してきた、アキも同じく機首を向け、スロットルを全開にした。ヘッドオンの状態になり、オサムとソラはヒヤヒヤしながら見ていた。


「当たる…当たる…」


「どうした!ヘッドオンだぞ!」


「このっ!」


アキは衝突直前で右に急旋回した、セトは敢えて上昇する選択を取った。急反転しアキの機体をロックした。


「まずい、チャフ発射!」


FG15Sの機体後部からキラキラとチャフが飛び出してきた。


(ここからずっと降下してやる…)


アキはレバーを奥へ倒し、機体が地面へと突き進んでいく。


「ほぉ…高度を捨てるか」

(隙がありすぎる…)


<PULL UP!! PULL UP!!>しばらくすると、対地近接警報がコックピット内に鳴り響いた、アキは混乱し前を確認するのを忘れてしまった。


「おい、アキ!機首を上げろ!」


「まずい!このままじゃ落ちる…前を見ろ!」


「えっ…はっ…!!」


目一杯機首を上げ、なんとか激突を回避した、その日はそのまま訓練を終了した。


「馬鹿野郎!」


アキの頬を殴る鈍く痛々しい音が格納庫内に広がった。


「全く…アカネ少尉の言ってる事がよく分かる、お前ら、自殺でもしたいのか!」


「すみません!」


「全くなってない、ソラ少尉、オサム少尉も!」


「はっ!」


セトは、303の今の現状に、呆れ返っていた。


(あいつらでも呼ぶか…)


「特訓だ、アグレッサーに来てもらう、あいつらにビシバシしごいてもらえ!」


「了解っ」


「声が小さいぞぉ!」


「りょうかい!」


セトの怒号はしばらく続いた。



基本地上で戦うアーマーフレームと、戦闘機とでは、戦闘のスピード感が全く違うそうです(^^;;

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