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ひこうき雲  作者: 三毛
第五章 絶望の再来
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第三十四話 再会

ソラ達はベース001付近の飲食店を探す、そこで出会った1人の少年とは

「トクマツと違って、大きい建物ばっかりだね〜」


「さすが総司令部専用の街だよなぁ」


休日一日目、3人は鯛の釜飯を食べに市内へ出向いていた。


「ここにも、あそこにも!鯛の釜飯!」


「はいはい」


ソラの口からは、ヨダレが溢れていた、アキは微笑みながら拭き取っていた。ずっと連戦続きで、戦場という空間が常識化してしまっていた3人は、この空気が新鮮すぎた。


「おっ…とりあえずこの店入るか」


「いらっしゃい!こちらの席どうぞ」


3人が入った店は、メインの道から少し離れた路地にある小さな店だった、店の名前はトクマツ。席に座ると店主が話しかけてきた。


「お三方、UDF(国連防衛軍)の?」


「そうです、今日は休暇で…最近入港したんです、ベース001に」


「何処から来たの?」


「ベース113トクマツです」


店主の表情が変わった。


「113なら第6艦隊だね」


「はい、どうかしましたか?」


店の奥から、1人の子供が出てきた、ソラはその子を見た瞬間、急に立ち上がった。


「パイロットのお姉ちゃん!」


「あの時の…!!」


「もしかしてあんた、この子を助けてくれた人かい!?」


「は…!いっ…いいえ…助けたという程では…」


ソラはあのトクマツの悲惨な現状を思いだしてしまい、俯いてしまった。


◯(回想)


『現在、死者及び行方不明者は8000人オーバー!』『警察と消防の展開が遅れています!アーマーフレームを緊急配備!』『重症者のヴァルキリーへの受入準備完了!』『トクマツB地区にて被害甚大!増援を要請する!』『こちらも誰か寄越してくれ!』


「お母さん!!お母さん!!」


「!?子供が1人…」


(まずい!心臓が張り裂けそう…)


「もう大丈夫だからね、ごめんね、ごめんね…私、誰も守れなかった」


◯(回想終わり)


(私は…誰も…)


「茶色の髪の毛をした、パイロットの女の人が助けてくれたって聞いたんだ。あんただったんだね、ありがとう…本当に…」


「いえ…何も…」


「まぁまぁ少しは自信持ちない、あんたが居なきゃこの子死んじゃってたんだからさ」


ソラの足に子供が抱きついた、とてもキラキラした目でソラの顔を見上げている。


「私はその子の母親の姉でね、トクマツが攻撃を受けているニュースを見て、急いで駆けつけたのよ、でも妹は亡くなってた…妹の旦那も、残ったのがその子って訳、ふふっ…驚いたんだけど、この子相当落ち込んでると思ったら、あんたの話しばっかりでね、お陰でこの短期間でこの通りよ」


ソラがアキとオサムの方へ振り向くと、ニコニコしていた。


「この戦争、さっさと終わらせねぇとな!」


「がんばるよ!」


「命の恩人だと聞いたら、サービスだよ!鯛の釜飯作ってくるから好きなだけ食べな!」


「ありがとうございます!」


--キラーホエール艦内 


「艦長、第6の奴ら、総司令部に入ったって」


「あぁそうらしいな、総司令のホリコシ…あいつは中々手強い」


「そもそも基地があのサイズじゃあなぁ…まぁこの間の小せぇ基地よりは手応えがありそうだな」


「近いうちに反国連軍は、総司令部への総攻撃を計画している。もちろん私達も出動だよ」


オルカは拳をぶつけた。ベース001襲撃作戦が待ち遠しくて仕方がなかった。


「いやぁ久しぶりだなぁ、遠慮なく大暴れしてやるか!」


--飲食店 トクマツ


「はい、ラトナ名物の鯛の釜飯だよ!」


「わぁぁ、美味しそう!」


そこには大盛りの釜飯があった、ソラは釜飯を口いっぱいに頬張り、とても幸せそうだった。


「いいんですか?こんなに沢山」


「いいさ、いずれここも戦場になる、最近艦隊や飛行機の編隊が良くここに来るんだ、それだけ追い込まれてるって事だろ」


「そこはお互い様って所ですね…」


「戦争だもんね、やられたらやり返すそればっかり」


「そんな事より、トクマツって店の名前もしかしてトンカツ…」


「あぁトンカツ?あるよ!欲しいかい?」


「いただきます!」


店主は熱々のトンカツを持ってきた、ソラはすぐに手をつけ見る見るうちに無くなっていく。


「いい食いっぷりだね、流石は兵士さんだ」


「こへくらいたへないほ!」

(これくらい食べないと!)


「はははっ!まだまだあるからね!」


--ベース001 C88区画 ホンダ艦長自室


「968と288が…」


ホンダはある書類にに目を通していた、部屋を誰かがノックしている。


「どうぞ」


「ようホンダ、ちょっと飲みにでも行くか?」


「セトか…今からか?」


「あぁ」


セトはホンダを誘い、少し離れた居酒屋に向かった。

オープントップの軍用車に2人で乗り、助手席に乗っているホンダにセトは話しかけた。


「ベース968と398が落ちたらしいな」


「らしいな、398は奪還して2日目の出来事らしい」


「俺は"奴"が動いたと思っている」




「間違いない、また始まるぞ」

2人の言う奴とは…

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