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ひこうき雲  作者: 三毛
第五章 絶望の再来
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第三十三話 HQ

オサムはなんとか歩けるようになった、それと同じタイミングで第6艦隊はベース001に入港する。その基地は、規格外の大きさだった。

5日後、第6艦隊はベース001国連防衛軍総司令部に入港しようとしていた。ホンダ艦長はナナセ大尉を部屋へ呼び出した。


「ナナセ大尉、少しお聞きしたい事が」


「ホンダ艦長、どうしました?」


「ASWについて、88cm自走レールガンは一応ここで降ろしますが、この兵器は量産する予定ですか?」

※anti-super-weapon 対超兵器用兵器 オリジナルです


「まだ予定はないです、なぜです?」


「この兵器は間違いなくゲームチェンジャーです、ここから先、あの鯨の様な超兵器を反国連軍はどんどん出してくるはず、私は量産を期待しているんだ」


ホンダ艦長はユーマ隊長とアキ達が、FG15戦闘機の前で写っている写真を眺めていた。


「分かりました、そう伝えてみます。ふふっ…」


「ん?どうした」


「熱心な方で、あの子達幸せですね」


ホンダ艦長は頬を真っ赤に赤らめた、その姿は数々の戦闘を掻い潜ってきた歴戦の兵士とは裏腹で、まるで別人のようだった。


「ん…!?早く部屋へ戻りたまえ!」


「ふふっはいはい、分かりました」


(当たり前だ、親友との約束だ)


ヴァルキリーが港へ近づくと、哨戒艦が3隻近づいてきた。哨戒艦は艦隊を取り囲む様な動きをしている。


『こちら第13戦闘哨戒部隊、貴艦の所属を答えろ』


「こちら第6艦隊、旗艦ヴァルキリー、入港許可を要請します」


『了解、ヴァルキリーは23番ドックへ入港せよ。その他艦艇は通常ドックへ』


国連防衛軍総司令部 ベース001

この基地は土地の大きさだけでも桁違いで、横幅、縦幅共に100kmにも及ぶ。その中に一つ一つ区画があり厳重な警備体制が取られている、セキュリティ面は国連防衛軍基地トップクラスで、その基地の心臓は第六層までの地下の区画をまだ下に行ったところにある。


「でか…これ、見えてるのは本部で、総司令部はまだ下にあるんだよな」


「そうみたい、早期警戒管制機は24時間体制、対空、対他システムも最新らしいね」


『艦の停止を確認、総員、退艦後本部入り口で待機』


「降りよっか」


皆がぞろぞろと降りてきた、オサムも松葉杖をつきながらやっと歩けるようになっていて3人で本部入り口へと向かった。


「今から総司令官に会う、くれぐれも無礼の無いようにな」


ざわざわしていた群衆の空気が一気に引き締まった。本部へ入り、まるで迷路のような施設を降って行く。窓から見えたのは地下にある総司令部だった。


「すごい、本当に地下に総司令部がある」


「ちなみに一度来た道は通れない、基本一方通行だ、入る時もその日によってルートが違う」


「徹底されてるな…」


(遠い…!!)


総司令室には約一時間もかかった、全員が疲弊したころに、総司令官が部屋へ入ってきた。


「総司令官に敬礼!」


「あぁ…構わんよ、手を下ろしてくれ」


総司令官とは似ても似つかない、学校の帰りに「おかえり」と挨拶でもしてくれそうな、とても優しそうな老人だった。


「第6艦隊諸君、ここまでの長旅ご苦労様、私が国連防衛軍総司令官のホリコシだ。えーっ旗艦の…ヴァルキリー?だっけ?あれは改装工事に入るから、ゆっくりしなさい。ちなみに艦長さんは?」


「はい!ヴァルキリー艦長、ホンダであります!」


「若いねぇ幾つ?」


「はぁ…今年で36になります!」


ホリコシ司令はずっとニコニコしていた、皆どういう雰囲気を出せばいいのか分からず、ダラダラになってしまった。


「ふむふむ…これから戦いはますますキツくなる、君達の様な若者が戦う事になってしまったのは、我々老人のせいだ、すまない。今、国連防衛軍は徐々に勝利を刻んでいる、我々もしんどいが相手も同じだ、君達の勝利を祈っているよ」


(なんだ…この緊張感は、さっきまでとはまるで別人のようだ…)


ホリコシ司令の目が変わった瞬間だった。肩を軽く叩かれた様に見えたが、ホンダ艦長にとってはとてつもないプレッシャーを感じた。


「とりあえず君たちには一度休んでもらう。地図のここの通路…あれ?今日は通れないんだっけ?」


「通れません、今日はS18ゲートになります」


「めんどくさいねぇ、S18ゲートに電車が通ってる、そこから宿舎や街に出られるから。要塞都市ラトナはかなり栄えてるからね、リフレッシュできると思うよ」


「ありがとうございます!失礼します!」


「ここからは自由行動だ、しっかり休んでこい」


「了解!」

要塞都市ラトナ

人口は約70万人、7年前の戦争後ベース001に併用で建設された民間人が暮らせる要塞である。一見ただの街だが、戦闘体制に入ると地下から対空ミサイルや機関砲など、主に対装甲目標を攻撃する為の手段になる。ご当地グルメは鯛の釜飯


「ラトナか聞いたことはあるが、ここまでとは…」


「わぁぁ!鯛の釜飯だって!」


「出た途端メシかい」


「いいじゃぁん」


「ふふっ、じゃあ今日は、パーっと遊ぶか!」


描いた本人が言うのもアレですけど、基地が流石にデカすぎる…

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