第三十二話 改装
試作機を二機を一気に失った第6艦隊、オサムは被弾し療養室に送り込まれていた。
UN2作戦は終了、国連防衛軍の勝利で終わった。だがここでのAF部隊の損失はかなりの痛手だった。
「オサム!オサムは!?」
「ここだぁ…」
墜落したAFのコックピットから手が見えた。
「大丈夫か!うおっ!」
「へへ…血が止まんねえ…」
「しっかりしろ!誰か!早く救急ヘリを呼んでください!」
「イデデ…弾かすっちまった、畜生」
「もう良いから!喋るな!」
5分後救急ヘリが到着、オサムはずっとヘラヘラしていた。
「はっ…ソラは!?」
AF-02xはAF62AIの爆発に巻き込まれ、大破していた。爆発の直前に、コックピットが射出されるのをアキは目撃していた。
「はぁっ…はぁっ…アキく…おーい、アキくーん!」
「ソラ!無事だったのか!」
2人は抱き合った、ソラは脱出後、メイフライ基地の入口に落下していた。
「オサムが、かなりまずいんだ、テンションは相変わらずだったけど」
「…さっきのヘリよね、私も見た」
『おーい!ソラ、アキ!』
「セト隊長、お疲れ様です!」
セトはAFからタラップを下ろし、機体から降りてきた。
「とりあえずヴァルキリーに戻るぞ、もうそろそろヘリが来る、それに乗って戻るんだ。オサムの様子でも見てこい」
「分かりました!」
ヘリがアキ等の上空で停止、ゆっくりと降りてきた。アキとソラはそのヘリに乗り、現場を後にした。
--国連防衛軍 官庁
「理事長、UN2作戦は完了した様です」
「うむ、だが、今回の無人機の件についてしっかり話しておかんといけないな」
理事長が扉を開けると、山川重工業社長、五十嵐重工業社長、UDF総司令官、総理大臣など政府や軍事企業のトップが集まっていた。
「皆、そろったな、早速このAF-62AIに関してだが。出撃を依頼したのは我々のようだが、この機体は何処からの依頼で作られたのかな?」
「これは、我が社独自で技術力を高めるために開発しました」
「技術力を見せるだけなら、兵器を運用できる様にする必要は無いのでは?」
「AF-62はそもそも兵器です、我々は軍事企業として、正しいことをしたと思っております」
総司令は3枚の写真を見せた。
「この3枚の写真には、AF-02X,SAF-01L,AFF-01FAそれぞれ1機ずつ写っている、どれも無人機と戦い、そのうちの2機は、もう使用できない状態まで追い込まれてしまった、私は悪意を感じるね」
「ですからそれはナナセ大尉が!」
机をバン!と叩き、山川社長は立ち上がった。
「私もナナセくんがあんな事をするとは思わなかった、しかし今回の相手は核兵器、相当焦ってしまったんだろう。実際、事情聴取ではそう言う台詞を言っていたみたいだからね」
「そうです、あの時無人機を無理矢理出したのはナナ…」
「わざわざ!あの機体を無人機として送る必要は無かったでしょう。暴走を分かっていたのなら、有人で送れば良かったものを…まぁいい、今回はこちらにも非がある。そこで次からは、五十嵐重工業にも参加してもらう、それと新型を作る場合は是非!我々、UDFに申請を…」
理事長は笑顔で頭を下げていった。
「待て待て!分かったからやめてくれ!分かったから、これからも会社の警備を頼むよ」
「話が分かる人で良かったです、それじゃあ五十嵐さん、早速新型の情報を聞きたいのだが」
「はい、今回開発したのは山川様と協力し製作した、AF-02FB、通称アーマーフレーム02フルブースターですAF-01,02Xの機動性を遥かに上回ります。今回はそのまま実戦配備の計画です」
「うむ、詳細はまたテスト部隊にでも伝えてくれ」
「かしこまりました、予定では第6艦隊第303技術戦闘隊に配備する予定になります」
「303か…わかった、よし、これにて解散」
--ヴァルキリー療養室 D608号室
「オサム!オサムくん!」
「アキとソラか?ん?なんだこの感覚は、身体が軽い?」
オサムが声のする方に振り向くと、あたり一面火の海だった。
「うわぁ!?」
「オサム!早く逃げろ!」
「逃げろって…お前らは!?」
「俺たちは戦う!早く逃げるんだ!」
「待て!俺も戦う…あれ?足が動かない!待ってくれ!アキ!ソラ!」
アキとソラは、火の中に入って行った。
「うわぁぁ!!」
気づけばベッドから落ちていた、目線の先にはびっくりした表情のアキが座っていた。
「大丈夫か…随分うなされてたみたいだけど…」
「痛ぇ、クソみてえな夢だった。ここは?ソラは何処に?」
「ここはヴァルキリーの療養室、ソラはヴァルキリーの修理に向かってる、俺たちは5日後にベース001に入港する。そこでヴァルキリーの改装と、アーマーフレームの補充がされるみたい」
「そうか」
「まぁゆっくりしてくれ、カリヤさんを呼んでくるから」
オサムはアキが部屋から出るまでの間、ずっとアキの事を見ていた。
「さっさと治さねえとな」
オサムの夢は正夢なんでしょうか?




