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ひこうき雲  作者: 三毛
第四章 新型機
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第三十一話 自壊

無人機の走攻守に苦戦を強いられ、ソラは焦りを感じている。それに釣られ皆までもが動揺を隠せなかった。

「ぐぬぬ…」


「ソラ!落ち着け!」


ソラは聞く余地も無かった、常に役に立っていないと感じてしまっているソラには、ここで清算をしようとしていた。


「AF-02xのハンドアームが破損!このまま戦わせる訳には!」


「ソラ!下がれ!」


「嫌だ!私は…わたしは!!役に立ちたい!アキくんやみんなの!」


ソラの目には大量の涙が溢れ出ていた。


「おいっ!」


「待て、お前まで焦り始めてどうする」


オサムの機体の動きはフラフラしており、側から見ても焦っている動きだった。


「セトたいちょ…」


「仲間を失いたくなければ、冷静であれオサム」


「…了解です」


「ソラ!一度離れられるか!オサムが今のうちに射撃する!」


「うぅぅ…!」


バキバキッ!


ソラのAFのハンドパーツの出力は既に180%をオーバーしており。破損したパーツが地面に散らばっていた。


「ソラァ!聞こえるかぁ!」


「うぐぐ…はっ…!はい!」


「今からオサムが射撃する!離れられるか!?」


「わっ分かりました!離れます!」


ソラは少し正気を取り戻し、無人機を蹴り飛ばした。その時の衝撃でソラのAFの右腕は、無惨にも引きちぎれてしまった。


「ゼロ距離射撃だ!」


オサムは一気に距離を詰め、零距離で120mm砲を発射、頭部を破壊させた。


「山川重工のヘリです!着艦許可を求めています!」


「各艦艇につぐ!状況が整った艦艇から順に、無人機と交戦しているアーマーフレーム隊を援護せよ!」


(ちっ!こんな時に!)


「着艦を許可しろ、そのまま直で艦橋に上げろ」


ヘリから降りてきたのは、山川重工の部長クラスの役員だった。


(普通はメカニックと社長じゃねえのか、舐められてんなウチ(国連防衛軍)は)


「いまどんな状況で?」


ズカズカと上がり込んできた、ムスッとした顔で辺りを見回している。


「えーえー、あんたらあのゴミ(AF-62AI)どうすんだよ」


艦橋にいた1人の兵士が怒りを現わにしながら近寄って行った。


「ゴミ?ですか?YKHI(山川重工業)にゴミなどありませんが」


「おいおい落ち着け…まぁあれ、止めてくれよ、こっちは基地を制圧してすぐなんだよ」


「ナナセ様、緊急停止信号の方は?」


「押したわ、でも止まらないの…!」


ナナセは怯えており、少し震えていた。


「はぁ…なるほど」


「さっさと止めろ!」「そうだ!そうだ!」


「今回のAF-62AI、我々の独断ではなく、あなた方UDF(国連防衛軍)の要請と伺っておりますが」


「うっ…」


「はぁ…つまりあんたら(山川重工)は、あのゴミを止めるつもりは無いんだな」


「緊急停止信号が拒否されているのであれば、止める術はほぼございません」


「わかった、なら居る意味ないよな、帰ってくれ」


ホンダ艦長は立ち上がり、山川重工役員を睨みつけた。


「いえ、これはデータで」


「帰れ、…連れて行け」


「はっ!」


兵士は腕をガッツリ掴み引っ張って行った。


「おっ…おい!やめなさい!こんな事して許されると思っているのか!」


「こっちは人が死ぬんだよ、山川さんよ、ナナセ大尉貴女にも責任があります。二週間、懲罰です」


「はい…」


ヘリはアキ等の上空へ到着、地上部隊とパワーパックの詰め替え作業を開始した。


「ゆっくり降ろせよ!そうだそうだ!」


(早く…!詰め替えしてくれ!)


アキはうずうずしている、この間にもオサムが無人機の気を引いてくれていた。


「私のは良いから!アキくんのアーマーフレームを先に!」


「ソラ…」


アキのAFに一つパワーパックが取り付けられた。


「取り付いたぞ!動けるか!?」


AFは再起動、ゆっくり立ち上がる。


「やってみます!…動きました、25%です!」


「よし!自分で入れれるか?ソラ隊員の機体にも取り付ける!」


「分かりました!ありがとうございます!」


無人機は武器を拾い、オサムに向かって射ち上げた。


「動いたか!うわっ!」


「オサム!」


「へへっ…しくじった…コックピットに穴が空いてやがる」


「ヴァルキリーに戻れ!あとは俺がやる!」


オサムの機体から黒煙が吹き出していた。


「そうさせてもらう…だがこれだけはぶち込んでやる!」


120mm砲を構え、無人機をスコープに捉えた。


「いい加減落ちやがれ!」

オサムは発射したあと、力尽きるように森林へ落下して行った。弾は無人機のバックパックに命中、大きく機動力を削られた無人機は、ソラの方へ走り出した。


「撃て!撃て!」


「戦車の弾が当たってるのに突っ込んできやがる!」


無人機は、ソラの機体をがっちりと掴んだ。


「なに!?動けない!」


《WARNING SELF DESTRUCTION》


「あいつ自爆する気か!ソラ脱出しろ!!」


《5.4.3…》


「んんー!!!」


ソラはレバーを目一杯引き上げ、AF-02Xから脱出した。


大きな炎と土埃の中にAF-62AIとAF-02Xは包まれている。


「なんて最期だ…」





「両機のシグナル、ロストしました。状況を終了します」

3機ともほぼ全損、この先どうしていくのか…

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