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ひこうき雲  作者: 三毛
第二章 時代
14/62

第十四話 激突

ミサイルが民間人のいる街へと進行する、迎撃をしようとするが、その時鯨の鳴き声が聞こえた。

「ミサイルの後方よりアーマーフレームと思われる機影を確認しました!」


「セト隊長!もうまもなくアキ達が出撃する!指揮してやってくれ!」


「おうよ!任された!」


「アキ、ソラは近接特化!オサムは120mm徹甲ライフルに換装して狙撃を担当しろ!」


「了解!」


アキ達は空母に到着、パイロットスーツに着替え、AFに飛び乗った。すでに武器は装備されており、すぐに発進できる状態になっていた。


「第303技術戦闘隊、アキ、以下三名搭乗完了!」


「よし!直ちに発艦だ!コールサインはデルタ!発艦後はセト隊長と合流せよ!」


推進剤を点火、彼等の機体は次々と発進する、スカイボードもそれに合わせて発艦する。


「ん?あのアーマーフレームは…」


オルカはカメラの倍率をあげ、アキの機体へズームした。


「間違いねぇ!見つけたぞ!!」


マチェットを装備し、海面スレスレを全速力で突っ込んだ、ミサイルを追い越すような勢いだった。


「一機物凄いスピードで突っ込んできます!」


「気象レーダーを確認しろ!対空機銃応戦準備!」


その時辺り一体に鯨の鳴き声が響き渡った。


「来たか!」


オルカが見たその先には、積乱雲を纏ったキラーホエールがいた、キラーホエールは核エンジンからアフターバーナーを焚きながら、全速力でベース113の空域へ侵入した。


「来た…!奴だ!」


ベース113の兵士たちは背筋が凍るような気持ちだった。キラーホエールのノズルは少し特徴的な形をしており、アフターバーナーを出すと、海洋生物の鳴き声の様な音が鳴る。


「やはり鯨の声はあいつだったのか…」


「ミサイル以前進行中!およそ500!」


「ええい!なんとか撃墜出来ないのか!」


ミサイルはもうすでにトクマツから見える距離だった。ミサイルは目標で急上昇し反転、最終段階に入った。


「もう間に合いません!こちらにも200ほど来ています!」


「各艦に通達!衝撃に備えろ!」


ミサイルは艦隊に命中、残ったミサイルも頭上をすり抜けていった。直前で100発の迎撃に成功したが、その半分の200発はトクマツに着弾した。


「嘘でしょ…トクマツが…」


ソラが見た光景は7年前そのものだった、ソラはあまりのショックに立ち止まってしまった。敵のアーマーフレームは散開し、艦隊へ攻撃を開始した。


「ソラ!何ぼーっとしてる!後方に敵がいるぞ!」


振り向くと敵のAFがソラにライフルを向けていた。


あっ──


ソラは死を覚悟し、目を閉じた。

オサムは狙撃銃を大急ぎで構えた、当たるかどうかは分からなかったが、火器管制システムに頼らずに、マニュアルで射撃した。


(ちゃんと好きって伝えられなかったな)


ドンッ!と言う鈍い発砲音が響いた──

目を開けるとソラにはなんの外傷もなかった、代わりに敵のAFが堕ちていった。


「間に合ったぁぁ…」


オサムの120mm砲がギリギリで間に合った、オサムの額には冷や汗が出ていた。


「ありがと…」


アキが近寄り、援護に入る。


「大丈夫かソラ!安心してる場合じゃないぞ!敵がすぐそこまで、うおっ!」


「お前の相手は俺ダァ!」


オルカは機関砲を放ちながらマチェットを片手に、アキの機体へ突っ込んできた、激しい鍔迫り合いが起こり、戦場は徐々に市街地の方へ向かっている。


「民間人を巻き込むなんて!卑怯者め!」


「なんとでも言いやがれ!」


「アキ!援護するぞ!」


「いや待て!民家に被害が出る!それよりソラを援護してくれ!」


「わかった!ソラ!援護する!」


アキのAFが民家へと突っ込み、オルカはそれを全く気にせずライフルを乱射した。


「やめろって言ってんだろ!軍規違反だぞ!」


「アハハハァ!軍規違反!?しらねぇよそんなの!」


アキはオルカのライフルを掴み、無理矢理曲げようとしたが、オルカはアキに向けてバルカンを発射した。


「うわぁぁぁ!!」


「このまま殺してやる!」


アキのAFを放り投げ、対戦車ロケットを発射した、アキは回避したが、ロケットはその先の学校へ着弾した。


「くそ!もうどうにでもなれぇ!」


「近接戦か!いいねぇ!楽しませてくれる!」


「これでも食らいな!」


オルカは煙幕弾を発射辺りは真っ白になった。


「くそ!どこに行った!」


「おらよ!」


アキの機体は大きく飛んでいき、民家を破壊しながら滑り込んだ。


「くそ…!戦い方を変えなければ!こいつに勝てない!」


トクマツ市の消火急げ!

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