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ひこうき雲  作者: 三毛
第二章 時代
10/62

第十話 弔い

相手はすでにアーマーフレームを使いこなしていた、アキ達はユーマ隊長の弔いに奮闘するが、遂に旗艦ナイチンゲールは被弾する。

6機のAFは急上昇し、大きく広がっていった、航空ショーの様に綺麗なフォーメーションだ。


スレイヴ隊は対空砲を華麗に避け、艦艇のブリッジに30mm機関砲を乱射する。


「ハハハァ!!最高だ!このまま皆殺しだぁ!」


『さみだれ轟沈──さみだれが轟沈した!!』


『第303技術戦闘隊発進せよ!くりかえす!第303技術戦闘隊発進せよ!』


アキ達は駆け足で飛行甲板へ向かう。


「──ねぇ」


「ソラ、大丈夫だよ」


隔壁を開けるとまた戦場が広がっていた、ソラはアキが危ない目にあいそうで不安だった。


「アキは中々死なねーよ!」


オサムは笑っていた、AFのハッチを開け彼等は飛び乗った。


「起動シーケンスはスクランブルモードにしてある、そのまま起動しろ!」


彼らはAFを起動し、カタパルトの方へ機体を動かした。


「オーライ!オーライ!カタパルト接続開始!武装を装備させろ!」


クレーンが武装を釣り上げAFに預けた。


「カウント省略!各機発進!!」


火花を散らしながらカタパルトが前進し、それに合わせて推進剤が点火、発艦後、どんどん高度を上げていく。


「全機!ブースターパージ!行くぞ!ユーマ大尉の弔い合戦だぁ!」


「ちっ…相手も新型かぁ!!」


「あの機体は…あの時の…くそっ…お前だけはぁ!!」


赤い死神のエンブレムを見た途端、アキはAFの腰についている刀を取り出し切り掛かる、スレイヴリーダーもマチェットを取り、激しい鍔迫り合い発生した、鉄と鉄の激突する音が戦場一体に広がっていった、スレイヴリーダーは少し押され気味だった。


「流石に落下のエネルギーで差をつけられたか、ならこれはどうだ!」


スレイヴリーダーは刀を弾き、護衛艦の艦橋を壁のように蹴りあげ、スラスター全開でものすごい勢いで突っ込んできた、海面はバーニアスラスターを全開にした影響で、裂けていた。


「ぐっ…」


「アキ!後ろ!」


「はっ…まずい!」


後ろには味方艦艇がいた、スレイヴリーダーはスラスターを弱める気配すらない。


「このまま死ねぇ!!」


アキの機体が味方艦に激突、艦のマストは折れ火災が発生した。スレイヴリーダーの後ろからスレイヴ隊のAFがライフルを構えていた。


「お前の相手はおれだぁぁ!!」


「アキくん!援護するよ!」


スレイヴリーダーの30mmを何とか避けきり、体制を立て直したところで、オサムとソラが援護に入った、オサムは他の敵機に体当たりし、ソラはスレイヴリーダーにマイクロミサイルを発射した。


「ちっどいつもこいつも、そんなクソミサイル当たるかよ!」


「あぁ…くそ!相手が強すぎる!このヤロー!」


アキは必死に機関砲を放った、艦隊の被害がどんどん大きくなっていく、旗艦ナイチンゲールは撤退を検討、その時、敵AFがナイチンゲールに魚雷を放った。


「魚雷も待てるのか…!回避だ!回避ぃぃ!!」


「しかし!今ここで回避すると味方艦に被害が!」


「…ちぃぃ!戦い方がガラリと変わりやがった!爆雷投下!爆雷投下だ!」


惜しくもナイチンゲールの爆雷は命中しなかった、魚雷はど真ん中に命中、大きな水柱が上り格納庫で誘爆が発生、

ナイチンゲールは隔壁を全て閉鎖したが、爆発の圧力で甲板にまで穴が空き、傾斜していく。


「ホンダ艦長!!!!!ナイチンゲールが!!」


「なんだと…これは悪夢だ。──対空機銃は何をやっている!?旗艦の二の前になるぞ!!」


大型空母が轟沈──。この報告はすぐに総司令部へ通達された。

「総司令官、第6艦隊旗艦ナイチンゲールが再起不能に陥りました」


「にわかに信じがたいがそんな事があったのか…よし近くにいる艦隊に援護を要請しろ、ところでアーマーフレームとやらは?どんな活躍だ?」


「はい、現在敵AFと交戦中、やや押され気味ですがそれは腕の問題、現在の損害は無しです」


「ふむ…時代だな…」


総司令官は右手を左手の甲に乗せ、深々と椅子に座った。


「人間はやはり愚かだなぁ…」


──ナイチンゲールの艦橋が爆発した、船は真っ二つに割れ、じわじわと沈んでいく。


「アハハハ!!お前らもこうなるんだよぉ!!」


スレイヴリーダーはソラの機体を思いっきり殴った。


「キャァァ!」


ソラは気絶し護衛艦のヘリポートに落下した。

敵機がトドメを刺そうとした時だった──、ジェット機の通過音と共に、一機スレイヴ隊の機体が撃墜された。


「こちらベース288所属、第203近接航空隊!AT10の近接航空攻撃で援護する!」


「ちぃ!ハマがやられたか!たかが戦闘攻撃機の分際でぇ!!全員ぶっ殺してやらぁ!」


スレイヴ隊は懲罰部隊で、反国連軍も一線を置くぐらいヤバい連中です(^^;;

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