第十話 弔い
相手はすでにアーマーフレームを使いこなしていた、アキ達はユーマ隊長の弔いに奮闘するが、遂に旗艦ナイチンゲールは被弾する。
6機のAFは急上昇し、大きく広がっていった、航空ショーの様に綺麗なフォーメーションだ。
スレイヴ隊は対空砲を華麗に避け、艦艇のブリッジに30mm機関砲を乱射する。
「ハハハァ!!最高だ!このまま皆殺しだぁ!」
『さみだれ轟沈──さみだれが轟沈した!!』
『第303技術戦闘隊発進せよ!くりかえす!第303技術戦闘隊発進せよ!』
アキ達は駆け足で飛行甲板へ向かう。
「──ねぇ」
「ソラ、大丈夫だよ」
隔壁を開けるとまた戦場が広がっていた、ソラはアキが危ない目にあいそうで不安だった。
「アキは中々死なねーよ!」
オサムは笑っていた、AFのハッチを開け彼等は飛び乗った。
「起動シーケンスはスクランブルモードにしてある、そのまま起動しろ!」
彼らはAFを起動し、カタパルトの方へ機体を動かした。
「オーライ!オーライ!カタパルト接続開始!武装を装備させろ!」
クレーンが武装を釣り上げAFに預けた。
「カウント省略!各機発進!!」
火花を散らしながらカタパルトが前進し、それに合わせて推進剤が点火、発艦後、どんどん高度を上げていく。
「全機!ブースターパージ!行くぞ!ユーマ大尉の弔い合戦だぁ!」
「ちっ…相手も新型かぁ!!」
「あの機体は…あの時の…くそっ…お前だけはぁ!!」
赤い死神のエンブレムを見た途端、アキはAFの腰についている刀を取り出し切り掛かる、スレイヴリーダーもマチェットを取り、激しい鍔迫り合い発生した、鉄と鉄の激突する音が戦場一体に広がっていった、スレイヴリーダーは少し押され気味だった。
「流石に落下のエネルギーで差をつけられたか、ならこれはどうだ!」
スレイヴリーダーは刀を弾き、護衛艦の艦橋を壁のように蹴りあげ、スラスター全開でものすごい勢いで突っ込んできた、海面はバーニアスラスターを全開にした影響で、裂けていた。
「ぐっ…」
「アキ!後ろ!」
「はっ…まずい!」
後ろには味方艦艇がいた、スレイヴリーダーはスラスターを弱める気配すらない。
「このまま死ねぇ!!」
アキの機体が味方艦に激突、艦のマストは折れ火災が発生した。スレイヴリーダーの後ろからスレイヴ隊のAFがライフルを構えていた。
「お前の相手はおれだぁぁ!!」
「アキくん!援護するよ!」
スレイヴリーダーの30mmを何とか避けきり、体制を立て直したところで、オサムとソラが援護に入った、オサムは他の敵機に体当たりし、ソラはスレイヴリーダーにマイクロミサイルを発射した。
「ちっどいつもこいつも、そんなクソミサイル当たるかよ!」
「あぁ…くそ!相手が強すぎる!このヤロー!」
アキは必死に機関砲を放った、艦隊の被害がどんどん大きくなっていく、旗艦ナイチンゲールは撤退を検討、その時、敵AFがナイチンゲールに魚雷を放った。
「魚雷も待てるのか…!回避だ!回避ぃぃ!!」
「しかし!今ここで回避すると味方艦に被害が!」
「…ちぃぃ!戦い方がガラリと変わりやがった!爆雷投下!爆雷投下だ!」
惜しくもナイチンゲールの爆雷は命中しなかった、魚雷はど真ん中に命中、大きな水柱が上り格納庫で誘爆が発生、
ナイチンゲールは隔壁を全て閉鎖したが、爆発の圧力で甲板にまで穴が空き、傾斜していく。
「ホンダ艦長!!!!!ナイチンゲールが!!」
「なんだと…これは悪夢だ。──対空機銃は何をやっている!?旗艦の二の前になるぞ!!」
大型空母が轟沈──。この報告はすぐに総司令部へ通達された。
「総司令官、第6艦隊旗艦ナイチンゲールが再起不能に陥りました」
「にわかに信じがたいがそんな事があったのか…よし近くにいる艦隊に援護を要請しろ、ところでアーマーフレームとやらは?どんな活躍だ?」
「はい、現在敵AFと交戦中、やや押され気味ですがそれは腕の問題、現在の損害は無しです」
「ふむ…時代だな…」
総司令官は右手を左手の甲に乗せ、深々と椅子に座った。
「人間はやはり愚かだなぁ…」
──ナイチンゲールの艦橋が爆発した、船は真っ二つに割れ、じわじわと沈んでいく。
「アハハハ!!お前らもこうなるんだよぉ!!」
スレイヴリーダーはソラの機体を思いっきり殴った。
「キャァァ!」
ソラは気絶し護衛艦のヘリポートに落下した。
敵機がトドメを刺そうとした時だった──、ジェット機の通過音と共に、一機スレイヴ隊の機体が撃墜された。
「こちらベース288所属、第203近接航空隊!AT10の近接航空攻撃で援護する!」
「ちぃ!ハマがやられたか!たかが戦闘攻撃機の分際でぇ!!全員ぶっ殺してやらぁ!」
スレイヴ隊は懲罰部隊で、反国連軍も一線を置くぐらいヤバい連中です(^^;;




