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異次元な読み物  作者: 猫のクーポン券
3/5

グロッキーゲボリーナ~私の席は運転席~

かなり昔に発売された槇原敬之さんのアルバムの中に『てっぺんまでもうすぐ』という曲があるんですが、たまたまその曲を聴いて感動してしまいまして、それからずっと心に残っていました。以来観覧車の中での告白に憧れを抱いていました。


23歳くらいの時に、当時好きだった女性と他知人3人とで、某アミューズメントパークに出かけました。

グループだったけど、その女性と一緒に出かけるのが嬉しくて嬉しくて、その夜はなかなか寝付けずに、結局は寝不足状態で出かけることに。


…私、実は車に酔いやすいんです。

…運転席以外に座るとゲボるんです。


はい。

寝不足もあり、車に乗ってからしばらくしてムカムカしだして、ついにはゲボりました。

はい。


それからは、体調最悪で着いてからも皆がワイワイキャッキャいうてる中、一人ベンチウォーマー状態でした。

まさにグロッキーゲボリーナです。

はい。


しかし、2時間程すると体調も戻り、皆に合流しました。

しばらく、皆とワイワイキャッキャやってると夕日も落ち、周りはだんだんと暗くなっていき、そうすると目の前に現れたんです。


ピカピカ光る観覧車。


その観覧車を見た瞬間、槇原敬之さんの『てっぺんまでもうすぐ』が頭の中を流れだしました。


私、すぐに思いました。

『あっ、これはあの憧れの告白を今するべきなんだ』と。


だから、観覧車に誘ったんですあの人を。


そしたら、一緒に乗ってくれました。

周りの皆は私に気を遣って『高いとこ苦手だから』とか言って、私とその女性を二人きりにしてくれました。


凄く緊張しましたよ。

ドキドキしながら観覧車に乗って、中で何話したかも覚えてません。

でも『てっぺんまで行ったら告白すんぞ。』と頭の中で言い続けてたのはよく覚えてます。


…でも、夜の観覧車て


…てっぺんまでもうすぐ?て思って乗ってたら


…いつの間にか、てっぺん過ぎてるんですよね。


…しかも


…結構揺れるんですよね。


つまり


…ゲボリーナなんですよね。


下に着いた時にはグロッキーゲボリーナ状態で、再度ベンチウォーマーですよ。


告白?


ハハ…。

私、ゲボリーナ投手ですよ?

告白なんてボール…


…投げれませんでしたよ!

(ノд<。)゜。


因みに、その女性は翌年ご結婚され今は2児の母でございます。

ついでに言いますと、旦那はアミューズメントパークに一緒に行った時の運転手係くんです。


…(´;ω;`)ブワッ!


私はグロッキーゲボリーナ。

私は運転席以外には座らない男。


私はグロッキーゲボリーナ。

もうベンチウォーマーはしない。


二度と…。

(`・ω・´)キリッ!

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