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ネトゲの夫の中身がクラスのイケメンとか聞いていない  作者: Crosis
ssストーリー(完結後の日常編)
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家族旅行



「あ、暑い……」

「うるさい、黙ってお母さん。 言葉にされると余計に暑く感じちゃうじゃない……」

「お姉ちゃんもうるさいんだけどっ!? うるさいと余計に暑く感じるじゃないっ!!」

「何だとっ!? そもそも妹のくせにお姉ちゃんに向かってその言い方はどうなのよっ!?」

「紬衣お姉ちゃんだってお母さんに対して同じように偉そうじゃんっ! 自分ができもしない事を押し付けないでくださいーーっ!」

「その喧嘩買ったからっ!! 泣いても絶対に許さないからねっ!」

「こっちの台詞よっ!!」


 夏。


 今現在私たち家族は夫である水樹の運転により海辺の旅館へ家族旅行へ二人の夏休みを利用して家族旅行へと来ていた。


 上の娘である紬衣が今現在十五歳の高校一年、下の娘である結衣が13歳の中学二年生という事もある。


 去年は紬衣の高校受験があり、来年は妹の結衣が高校受験、そして再来年に紬衣の大学受験を控えているので家族で伸び伸びと何かをできるのは今年を逃せば数年後となる為、今年はお父さんが張り切って春夏秋冬と家族旅行を提案している。


 その家族旅行の今年二回目なのだが、早速姉妹が喧嘩を始めるのでげんなりしてしまうとともに、私もよくつまらない事で妹と喧嘩をした事を思い出し、私の両親もこんな感じだったんだろうなーと感慨深いものがある。


 親に育てられている時は何も感じる事はなかったのだが、いざこうして今度は子供を育てる側に回ると親故の大変さというものを見に染みて感じ、その度に両親には育ててくれた事に感謝を感じると共に尊敬をしてしまう。


「良いから喧嘩しないで歩きなさいよ。 海までまだもう少し距離あるんだから、今から喧嘩して体力を無駄に使う事もないでしょうに」


 全く、誰に似たんだか。 この姉妹は。


 私と妹との喧嘩はもう少しお淑やかな感じだったはずだ。

 

 こんなキャットファイトも辞さないような過激さは無かったはずである。


「しかし、本当こういうところを見るとお前達紬衣と結衣は昔の若い頃のお母さんにそっくりで、何だか昔を思い出すな」

「え? いやいやいや。 もう少しこう、何というか私の場合はお淑やかさというか女性らしさというか花があったでしょう?」

「いや、まんま昔よく見たお母さんと妹さんとの喧嘩を見ている様だぞ?」

「うげ。 確かにたまに見るお母さんと叔母さんとのやり取りっぽかったかも……。 お母さんと一緒はないわ」

「それもそうね。 確かに似てたかも……。 そんな事より早く海行こうよっ! 暑くて仕方ないわっ!」


 

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