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彼女よりどっちかって言うと夫婦だし


最悪である。


よりにもよって高城と一緒にいる時に来なくてもいいではないか。


そもそも何故わざわざ高城のマンション近くのマクドまで来ているのかただただ疑問でしかない。


街中でもなければ若者の集う様な場所でもない。


まるで『もしかしたら高城に遭えるのでは?』と限りなく低いエンカウントを期待して来ているのではないか?とおもわず勘繰ってしまう。


「休日に遭うのって今思えば初めてじゃね?………って、あれ?女性と二人っきり?もしかしてっ、もしかしなくても彼女かっ!?」


そして私と高城を交互に見た木田拓郎がはやし立てて来る。


こういう連中という奴らは人の入って来て欲しくない領域へと土足で遠慮なくずかずかと入ってくるから、私はこの人種が苦手なのであると再認識すると共にまだ私の正体がバレていない事を知った瞬間猫背ならびに顔をうつ伏せ、正体が分からない様に隠す。


そんな状況の中高城は言葉を返すでもなく無言で席から立ちあがると私の横につき、私の肩に手をまわして固くなってしまった私の身体を強引に抱き寄せる。


「はっ!?ちょっ!何やって────」

「そう、俺の彼女。休日は彼女とデートだから予定入れれなかったんだ。ごめんな?そんなわけでデート中だから邪魔しないでくれる?と、いうか彼女よりどっちかって言うと夫婦だし」


その瞬間、正体がバレたら、休日明けの学校の事は?そもそもこのメンバーに高城の事が好きな人がいるのでは?いた場合私の立場はいろいろとやばいのでは?てか何で高城はそんな事を言うのか?もしかして私の事が好きなのでは?いや、うぬぼれてはいけない。私の様な喪女の事を異性などより取り見取りの高城君が私の事を好きになる理由など無い。等様々な事が頭を激しく駆け巡った結果、私の思考は考える事を止めた。


「という訳だから、俺達もう出るわ」

「ちょ、ちょっと水樹君っ!?」


そして私は高城に肩を抱き寄せられたままマクドから出るのでった。


去り際、高城の名前を呼ぶ女性の声が聞こえた気がしたのだが気のせいだろう。





『今日は俺の友達がすまなかった』

『別にグランが悪いわけじゃないから謝る必要なんかないわよ』

『そう言ってくれるとありがたい』


あの後、バスを使って図書館で涼みながらお互いライトノベルを読み、一冊読み終えた所で帰宅。


そして今ゲーム内で高城と会っている。


外で会った後ゲーム内で会う、何だか不思議な気分である。


『そんな事よりも私、学校休もうかな………』

『なんでまた?』

『だって、絶対嘲笑の的にされた後いじめられたりとかしそうじゃない。そう考えると気が重い』



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