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出来れば、ここにいたいです。  作者: 愬月茉乃
第1章 「ゲーム本編」開始前
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今日は私の誕生日?

 澄み渡る青空。にもかかわらず、私の頭痛は収まらない。ましてや朝からだんだん酷くなっている気がする。せっかく今日は誕生日なのに……。後二時間もしたら私の誕生日パーティーが開かれる。そんな時に、頭痛で不細工な顔は晒したくない。


「薬は貴族だから使ってもいいと思うけど、お値段高いしなぁ。痛みを和らげる魔法を……使ってみる? とか?」


 しかし、私はまだ一度も魔法を使ったことがない。魔力はあるため、理論上使えなくもないが、暴走した場合が大変なので辞めておく。



 グワンっグワンっ!


 うわっ……これヤバいやつかも。私の意識が遠退いていく。


 バタンッ!

 自分が倒れた音を聞き届けて、私の意識は途絶えた。


◇◇◇


はっ!


 あれ、いつの間にベットに。メノが運んでくれたのかな?


 さっきので全て思い出した!!……思いだしたくないものも。


 どうやら、私は異世界に転生をしていたらしい。今までの記憶から考えると、多分私が持っていた乙女ゲームの類いだと思う。


 えぇーと、題名は「星屑国の救済者」。一番プレイ時間が長く、好きなルートは何周もした。キャラデザ、シナリオは勿論のこと、何より声がいい。声が声が!一番大好きな声優さんが攻略対象者としているから買ったんだけど、他の攻略対象者もいい人使ってるんだよなぁ。


 しかし、私の現在の名前はルファリエラ・フルール。公爵令嬢で、今日10才になり婚約をして、なに不自由ない暮らしが約束されているはずだが、ゲームの立ち位置では悪役令嬢。主人公がどのルートに進んでも、悪役令嬢は相当の嫌がらせをしているため婚約破棄する断罪イベントはありで、処刑バットエンドの可能性もありあり。


 唯一の救いなのかは分からないが、私の婚約者になるのは、ゲーム通りだと……推しの王太子ステア様。動く彼を拝めるだけいいの。もう、諦めるしか……ない?



 いややっぱり、推しに断罪されたくない!これは回避しかない。だから極力主人公に関わらないし目立たない!推しとの結婚なんて高望みはしませんから、友達になって断罪回避!


 バッドエンドの回避を目指すと決意したところに、私の専属メイドであるメノが部屋に入ってきた。


「お嬢様! 良かった。窓の前で倒れていらっしゃいましたので、お運びいたしましたら何日も起きず……。メノはとても悲しかったです。奥様もさっきまで横についていらっしゃいましたよ」


 何日もって……誕生日会できなかったな。ケーキ食べたかった。


「メノ、私は何日間寝てたのかしら?」


「お嬢様は、三日間寝ていらっしゃいました。でも、良かったですね。誕生日会の一日前で」


 ん?メノちゃん?転生の次はタイムリープ的なあれですか?


「じゃあ、私が倒れたのって誕生日の4日前?」


「そうですね」


 何でだろう?バグとか?

 ……まぁ、ケーキ食べれるしいっか!


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