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殺し屋な執事とヤンデレなお嬢様  作者: 竹ノ利
専属執事始めました編
9/15

日本の高校へ


自分でこの作品読んでて


「あれ?これローファンタジーじゃね?」


って思ったんですけど、どうですかね?

変えた方がいいですかね?

 












 ホテルに戻った時に自分でもやっと今の状況を理解した。

 三年前まで、大規模な暗殺をしていたので高校の事をすっかりと忘れてしまっていた。


 一年、長いようで短い。

 まして美幸お嬢様と離れていた時間は十年近くある。


 今更不安になるが、忘れられていないだろうか?

 拒絶や忘れてるって言われたら立ち直れない自信がある。



「全部マティアスのせいにするか」


 結論としては連絡を寄越さなかったマティアスのせいにするのが一番いいだろう。

 マティアス自身が大規模な暗殺に俺を推薦したんだ。そして、この作戦に集中しろとも言っていた。


 よし、全部マティアスのせいだ。


 ホテルに置いてあるチケットを手に持ち中身を確認する。


 《日本行き。四月三日 六時三十分発》


 中に入ってあるチケットを見て絶句した。

 暗殺を終えてホテルに帰ってきたのが三時過ぎ。そしてここから空港まで二時間と少し。


 善は急げとはよく言ったものだな。


 ……飛行機の中で寝るか。



 銀はまだ空が薄暗い灰色の空の間に、アメリカを後にした。










 ◇◇◇



 武器は一つ残らずテレスに預けてきたので、身体検査や持ち物検査で引っかかることは無かった。

 テレスには後日、裏ルートで日本に送ってもらうので問題ないだろう。



「久しぶりだな」


 日本についた時、一番はじめに思ったことは「久しぶりに来た」だった。

 別に馴染みがある訳では無い。仕事で何度か来た程度の国だ。


 にしても日本は他の国と比べて緩すぎるだろ。

 身体検査なんて他の国なら、目つきが悪いだけで止められるのに。金属物が見つかってから止められるなんて、平和ボケしすぎだなこの国。

 国だけじゃない。国民も、外国でよくスられている。


 それほど甘ったれた環境なんだろう。

 国民の殆どが殺しとは無縁なんだろう。



 つまり何が言いたいかというと、



「いい国だ。俺みたいなやつが生きにくい」



 流れてきた荷物を受け取り、外に出る。

 すると見知った顔の男が、入口のまえで待ち構えていた。

 いや、この件の発端となった人物か。


「よう銀、いいフライトだったか?」

「あんたのせいで時差ぼけがゼロだよ」


 日本についた時刻は四月四日の午前十一時。

 十一時間のフライトは、寝ているだけで半分以上が終わっていた。


「あんた、俺に謝ることがあるんじゃねぇの?」

「は?電話で言ったろ?うじうじするなよ気持ち悪い。前向いて生きてこーぜ」

「FU●K!」


「そうマジになるなよ、送ってやるから水に流そうぜ」


 マティアスはそう言い、車のキーを銀に見せびらかすようにチャラチャラと音を立てた。


「分かった、早く連れてってくれ」

「美幸お嬢様に早く会いたいんだろ?」

「もうそれでいいから早くしてくれ」


 マティアスのペースに持ち込まれてしまう。話術とかじゃない。惹き付ける人間性みたいなものに負けてる気分だ。



 結局マティアスのペースのまま車に乗った。

 日本の車は運転席が右側なので、一瞬間違いかけたところをマティアスに笑われてしまった。

 時差ぼけはないが、アメリカに長くいすぎたせいで習慣が抜けない。


 マティアスが右側の運転席に座り、銀は左側の助手席に座った。


「そういえば銀、美幸お嬢様と恋文はしてなかったのか?」

「手紙か?ここ数年はともかく、最初の方は各地を転々としてたからしてねぇよ。第一ケーバンもLimeも知らねぇし」


「ほう、じゃあ十年前のあの日以来か?」

「ああ」


 マティアスの言葉に、やっと会えるのだと自覚する。

 しかし、不安が消えるわけじゃない。

 銀は自分の首にかかってある四つ葉のクローバーのネックレスを軽く握った。


「それはあれか?別れる時に貰ったやつ」

「ああ、四つ葉のクローバー『幸運』の象徴だ」

「なんだ?花言葉か?お前はそんな乙女じゃねぇーだろ」


 カッカッカッ!と笑い声が車内に充満した。

 柄じゃないことくらい分かるが、そこまで笑われると少し傷つく。


「マティアスは美幸お嬢様と会ってるのか?」

「最後にあったのが二年前だな、お前もそうだが見違えるほど成長してるよ」


 そうか、美幸お嬢様はどんな風に変わっているのだろうと期待に胸が膨らむ。


「何だ?妄想でもしてたのか」

「バッ、ちげぇよ。ってかそんなに俺変わったか?」

「ああ、最後にあったのが三年前だが始めみた時は誰だかわからなかったよ」

「あの暗殺以来か」


「あの時のお前は超一流の殺し屋の顔だったよ。あの歳で」

「それが必要な執事だからな」

「男前になったってことだな」

「マティアスに言われると自信つくわ」


 普段こんなことを言わないかるか、少しだけ動揺するマティアス。


「どうした?なんか変なモンでも食ったのか?」


 割とマジで心配そうに話しかけるマティアス。


「いや、偶には…な」

「なんだ?死期が近いのか?」

「ちげぇよ」


 もうマティアスも若くない。

 本業だった殺し屋は辞めて、ヌーボラファミリーの警備や事務の方にシフトを変えた。

 体力的にも、あと老眼ということもあり長距離射撃が出来なくなってしまった。


 かつて殺し屋の頂点に立っていたマティアス、【死神】は、ようやく殺し屋から足を洗った。


 そのマティアスを継ぐために、銀はここまで来た。


 俺はあんたをしっかり継げているか?

 俺はあんたの背中に届いているか?



 今となっては分からない。

 だが、【死神】の弟子【黒霧】として殺し屋の頂点へ上り詰めてみせる。


「いつか超える」


 果てしなく遠い目標。

 その目標が銀の隣にいる。



「まぁなんだ、それより仕事の話しよーぜ」

「分かった」


 照れくさい空気に耐えられなくなったのか、マティアスは話の趣旨を変える。

 変えた先が仕事とは、流石仕事の虫。


「美幸お嬢様なんだがな、ちょっと変わっちまったんだよ」


 少し車内が暗い雰囲気になった。

 最も銀は、それくらい当たり前だと考えていたのでそこまで動揺していた訳では無い。


「変わったって、どう?」

「ちっさい頃は笑顔で天真爛漫って言葉の良く似合う子だったんだが、今はある意味真逆。例えるなら大和撫子って感じだ」


「あの美幸お嬢様が大和撫子?ちょっと想像出来ないな」

「まぁ、なんだ。会えばわかる……っと着いたぞ」



いや〜。勢いが止まったと言いますか…

メンタルヤバめっスわ。




高評価、ブックマーク、感想

_|\○_オネガイシヤァァァァァス!!

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