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第七話「思い知る 眼帯萌えの 危うさよ」


あれから1週間ほどたった。


ヤンキーちゃんの生傷は未だに絶えない。

日に日に絆創膏が増えている。



そのうち眼帯も付けて来そうで怖い。

そんな大怪我を負ってしまうのではないかという怖さ。



あと、ボクが眼帯萌えだから、怪我したヤンキーちゃん萌え!

とか言ってしまいそうなのが一番恐ろしかった。



「えっと、砂尾さん。やっぱりグループが抜けられないの?」


「……っ…なんの話だ?」


「だって、この間もそうだったし、怪我だって…」


「そ、それより西戸崎。とうとうソロで銀河ウツボを倒したんだ!見てくれ!」



ヤンキーちゃんは誤魔化す。

ボクに聞かれたくない内容なんだろう。

それ以上、問い詰めることができなかった。



その日の返り道。

一人で電車に乗っていたら、先日ヤンキーちゃんにからんでいた

3人組も乗っていることに気づいた。


3人でドア付近に固まって座っている。

迷惑ったらありゃしないわ。

まぁ、ボクは注意しないんですけどね!!


ちなみにボクの家は終点の2個前くらいだからそこそこ長く乗っている。


いくつか駅を過ぎたところで3人組みの1人が降りた。

残りの2人は相変わらず、座り込んで駄弁っていた。



さらにいくつかの駅を過ぎたところで、もう一人が降りた。

とたんに最後の一人は行儀良く立ち上がり、端っこに逃げた。


まぁ、なんというか。

集団心理って怖いね!マナーは守ろうね!!



無意識のうちにボクは、その最後の一人に近づいていた。

よせばいいのに。タイマンでも勝てへんわ!!

そもそもケンカするつもりもなかったけどな!!


「よぉ(クッソ低音ボイス)」


「誰だy ひっ!!」


「俺だよ……(斬新な自己紹介)」


「ひっ、ひっ!」


「ふぅーー!(ラマーズ法)」


「ひぃう!!」



かなりガチで怯えている様子だった。

なんだよ。なーんせんよ。


遠くで見ている男性の乗客は「痴漢か?」みたいな目を向けてくる。


一方、さっきまで調子こいて座ってたことを知っている近くのおばちゃんは、

ボクのことを「やったれー!(小声)」みたいな応援をしていた。


「な、なんだよ。うちはリンチには参加しないからいいじゃん!」


「は?リンチ?」


「え?明後日の脱退の儀式をやめろっていいに来たんじゃないの?」


「ちょ、ちょ、なに?詳しく」



この女、リンチとか言い出しましたよ。やっぱ物騒なんすねー!

脱退の儀式っつたよな?間違いなくヤンキーちゃんのことだろう。


脱退の儀式がリンチってこと?ちょっと意味が分からないです。



「し、知らないならいい!知らなくていい!」


「教えろっつってんだろ?」


「うるせぇんd」


「お前、俺とお前の名前が書いてある婚姻届に印鑑押させるぞ…?」


「いやあああああああ想像しただけでブツブツができるぅぅぅぅ!!」


――――――――――――――――――


その後、3人組の一人はとても協力的に色々な情報を教えてくれたぞ!


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