表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/14

第五話「巧みなライン交換術と抜ける動画(髪)」

それから一週間がたった。

相変わらずヤンキーちゃんは昼休みにボクと太田氏と一緒にモンシュトをしていた。


「メガネ氏はハートを回収。砂尾氏は縦カンで待機オナシャス」


「おk」


「わかった」


太田氏も慣れたようで、普通に3人でマルチをやるようになっていた。

やばい。めちゃめちゃ楽しい。


「なぁ、太田」


「どうした砂尾氏」


「これって近くにいなくてもマルチできるって本当か?」


「うむ。できますぞ。ラインのアカウントが必須ですがな」


珍しくヤンキーちゃんが太田氏と会話している。

ボクを通すことが多かったからちょっと新鮮にみえる。


「ふ、ふーん。ソウナンダー」


「砂尾氏はラインは嗜んでおられるか?」


「ま、まぁね。嗜んでおられるでごじゃるよ?」


照れながら変な口調に合わせるヤンキーちゃんが最近可愛くてしょうがない。

最近ヤンキーちゃんが本当にトップクラスのヤンキーなのか疑う。


ちなみにあのあと、ちゃんとヤンキーちゃんも星5が引けたよ!

やったねヤンキーちゃん。星5が増えるね!


「じゃ、じゃあ休みの日もできるようにライン交換しないか?」


「俺氏は無問題(モウマンタイ)ですぞ」


「そ、そうか。さ、西戸崎はどうだ?」


「ボクもいいよー!むしろ教えてー!」


こうしてボクらはラインを交換した。

ヤンキーちゃんが小さくガッツポーズしているのが

見えた気がしたけど多分気のせいだと思う。


午後の授業中に3人のグループラインが出来ていた。

放課後3人でファミレスに行ってモンシュトしようぜ!

的なお誘いがヤンキーちゃんからきていた。


ボクも太田氏も即レスで「おk」した。授業中やっちゅうねん。


「西戸崎ー。いけるかー?」


「今行くー!太田氏は?」


「ぬかりは無い」


3人でファミレスへ向かった。


このときボクは完全に忘れていた。

ヤンキーちゃんは、トップクラスのヤンキーだってことを。



ファミレスへ向かう途中でメッチャ顔の怖いお兄さんがでてきた。

同じ高校の3年生のようだった。


「おい、砂尾。どこにいってんだよ」


「………。ファミレス」


「お前最近、集会に来てねぇだろ。ヘッドがご機嫌斜めだったぜ。」


「もう、行かないかも」


「あぁ!?集会も行かずにこんなのとつるんでんのかよ!?」



顔怖兄貴がこっちに近づいてきた。やべぇ!こええ!!

絶対高校生の顔じゃないだろ!!

お前…何年留年した……?とかいってる場合じゃねえええ!!


顔怖兄貴がボクら2人に接近。そして思いっきり太田氏の髪を引っ張った。


「痛い!いたたたたたたたた!!痛いですぞ!!」


「てめぇ!!太田を離せよ!!親父顔がぁ!!」


ヤンキーちゃんがものすごい剣幕で顔怖兄貴に食ってかかっている。

ボクはテンパったまま、動けなかった。


「痛い痛い痛い!!抜ける!!抜ける動画(髪)!!撮っちゃらめぇ!!」


「砂尾ぉ!!お前ヘッドのお気に入りだからって調子こいてんじゃねぇぞ!!」


「あんだとてめぇ!!ぶっ殺すぞ!!」


もう、なんかカオスだった。

主に太田氏のせいだった。余裕あるなあいつ。

ヒートアップしてる2人にはシカトされているようだったが。


言い争いをしていると周りに人が集まってきていた。

まぁ、普通にこんな時間だったらそこそこ人集まるよね。


「もう集会には来ないってことをヘッドに報告しとくからな」


「勝手にしろよ」


そういうと顔怖兄貴は去っていった。

太田氏はちゃんと置いて行ってもらえた。

良かったね。髪の毛もまだあるよ。抜ける動画(髪)が撮られなくてよかった。


「悪い。太田、西戸崎。あたし今日は帰るわ」


ヤンキーちゃんはそういい残して帰っていった。

ボクも太田氏も帰宅した。


おおたくんはオタクを元にした苗字です。

とても為になりましたね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ