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第十話「まんじゅう と ヤンキー と じゃすらっく 怖い」


放課後、一目散に自宅へ帰る。

ガタガタと震える体を抱きしめながら布団にくるまる。



「ああああああ! 怖い怖い怖い怖い!!」



ねー!無理無理!

なんでこんなことになったのおおおおお!!

おかしいでしょ!オタクのボクがヤンキーグループの副リーダーとケンカwwww


一周回って草生えるわ!!なんかもう草どころか密林生えるわ!!

密林生えるってなんだよ!!



しかしまぁ、怯えてばかりもいられない。

負けられない戦いがそこにはある。


ガタガタを震える手を押さえ、手馴れた手つきでスマホを扱う。

ゆとり世代らしいアプローチで、ケンカの勝ち方をググろう。

あとケンカ漫画とか読んだあとは強くなった気分になるからケンカ漫画も読もう。


ちなみにケンカの勝ち方は下記に記載する。


・気持ちで負けたらダメだお!ファイトだお!

・えぐり込むように打つべし!打つべし!ペチペチ

・蹴りはいいぞぉ!これ!……カポエラ入門

・アスファルト上での投げ技は、さwwいwwつwwよww


このぐらいか。

ふぅ、これならいまからでもいけるな!(錯乱)


マンガも「聖なる土地」を読んだ。

これでボクもヤンキー狩りだ。みとけよみとけよ~。



時間は過ぎる。刻一刻と。



ボクの一番大事な気持ちを改めて考える。



「砂尾さんを助けたい」ただそれだけだ。



首代との待ち合わせ場所に向かう為、

自宅の玄関で靴を履く。



もう、足は震えていなかった。

よし、がんばろう。ビックになろう。カイエn……


――――――――――――――――――


待ち合わせの倉庫の前についた。

やたらと大きい扉の前にボクは一人で立っていた。


20時ピッタリにノックして、びっくりさせたる!!

と思っていたら20時になった。



ノックを5回。それと同時に叫ぶ。


「首代ッ!!! ゆきだるまつくうううぅぅぅぅろおおおおおおお」



中からざわめきが聞こえる。

首代一人じゃないことが確定的に明らかになった。

帰りたい。ホントに。でもボクは続ける。



「どあをあけてええええええええええええええ」



半ばヤケクソだった。

てか、途中から「あっちいって!」っていわれるのを期待していた。

ノリの良いどうもりの皆様なら言ってくれるかなぁって!!



「西戸崎かぁ!! ふざけてねぇで入ってこいやぁ!」


「わかったよぉ……」



本当にノリが悪いなぁ……。

そんなんじゃ未来の自分へ「レリゴー!」できんぞ……。



ボクはドアを壊すほどの勢いで開け放った。

そしてなぜか、腕を組み、周りの人間を見下ろすかのように見回す。

態度くらい威風堂々とね!! てへっ☆



やだー!どうもりの皆さんいらっしゃるじゃないですかー!やだー!

30人所帯くらいじゃないですかー!やだー!



ふと、首代のいる場所の更に奥を見ると、砂尾さんがいた。

なぜか、手錠をつけられていて、口も布で縛ってあった。

着衣に乱れはないようなので、あの、その、なんだ。

えろいことは、「まだ」されていないようだった。


砂尾さんはボクを見ると「ギョッ!」っとした顔をして、

ムームー言っていた。可愛い。

何を言っているか分からないので、とりあえず笑いかけた。ニコー^^


ボクは首代の目の前までズカズカを歩を進めた。

周りのモブキャラがなにか言っているが余り耳に入ってこない。


恐らく、「氏ね!」だの「カスが!」だの「イケメン!」だのいわれているのだろう。

まったく、ヤレヤレだぜ。


首代の前に着いた。

周りを取り囲まれて、人間で出来たリングのような状態になっているが、

それもこれも、余り気にならなかった。


なぜ、砂尾さんがあんな風になっているか。

それだけがボクの気掛かりだった。


「首代、なんで砂尾さんがそこにいる?」


「なんでって、連れてきたからだよ」


「何をするつもりだ?」


「お前をボコったあとにお前の前でリンチしてやるよ。

 もちろんエロいこともする。」


「おいやめろ」



なにこいつ。潔すぎるクズ野郎だな。

武器かなんかもってくればよかった。

エアオートマッチク銃とかエクスカ○バーとか。



最後の最後に一つだけ首代に質問をした。



「首代……。 最後に一つだけ聞かせろ」


「なんだよ」





「あの手錠はドンキ産?」


「え!? あ、うん」



オレはケンカの勝ち方を思い出し、

気持ちで負けず、えぐり込むように、アスファルトの上で、蹴りを繰り出した!!








2秒後、首代からカウンターを貰ったボクは、

地面と「こんにちわ」していた。


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