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2 混乱

「嘘、だよ…ね?

夢じゃない訳、無い…よね?」


魔法の効果があまりにも記憶と掛け離れていた為、コウの精神は混乱に陥っていた。


「きっと不安が高まって夢に影響が出ただけ。心を落ち着かせれば元に戻る筈。」


コウは深呼吸を行い、しばらく目を瞑り心を落ち着かせた後、もう一度テンペストを行ったが、自然破壊が進んだだけでコウが求める結果に行き着くことは無かった。


「異世界転移。理論上は不可能だけど、他の可能性は殆ど無い。それ以外で一番有力なのがデスゲームだけど、魔法をここまでリアルにする理由は無い。でも、実際そうなってるから……‥結論はひとつ。ゲームのシステムを維持した状態での、異世界転移。」


これがコウの出した答えである。コウが厨二病感溢れる知識を持っているのは、年齢制限等を一切気にせず、ネットの情報を読み漁っていたからだろう。

コウは、頭を抑え、しばらく蹲っていたが、急に立ち上がり言葉を放った。


「諦めた。どうせ魔法が使えるんだから、もっと楽しもう。」


コウの中には既に厨二病の芽が出ていたのだった。

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